現役医師が絶賛。重度の糖尿病を劇的改善させた「糖質制限食」の実力

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健康増進や維持のため、多くの方が実践している糖質制限食。その効果には計り知れないものがあるようです。今回のメルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』では糖尿病専門医の江部康二さんが、重度の糖尿病と診断されながら、糖質制限食を開始してたった1週間で血糖値が正常に戻ったという男性からのメッセージを紹介。さらにその男性に対する今後のアドバイスも併せて掲載しています。

専門医に届いた患者からのメール。たった1週間で糖尿病が劇的改善した理由

Question

shitumon

37才男性。

半年で体重が10kg以上減少したため、受診したところ、食後血糖値430mg/dl、空腹時血糖値270mg/dl、HbA1c 14.1%で、医師から重度の糖尿病と診断されました。

父の勧めで、糖質制限食を始めました。

1週間後に血糖値を自己測定したのですが、空腹時95mg/dl、食後125mg/dlと正常値に戻っていたので驚いています。

1週間でこんなに変わるものなのでしょうか?

ドクター江部からの回答

平均血糖値 = [HbA1c × 28.7] - 46.7

ですので、平均血糖値が359mg/dlもあり、確かに重症の糖尿病です。

医師は即入院が必要と説明したと思いますが、結果的には、自力で糖質制限食を実践したのは大正解でした。

入院したら、丼飯を食べさせられ、インスリンを打たれたと思います。

血糖自己測定器を購入したのも正解だと思います。

「血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、蛋白質・脂質は与えない」という生理学的事実を、自分で確認することができるので便利です。

「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」が、酸化ストレスの最大のリスクであり、糖尿病合併症の元凶です。

糖質制限食なら、この二つを予防することができますが、糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、この二つが必ず生じます。

従って、現行の日本糖尿病学会推奨の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)は合併症予防が困難どころか、誠に遺憾ながら「合併症製造食」としか言いようがありません。

質問者の37才男性は、糖質制限食が間に合って良かったです。

しかしながら、いつ頃から糖尿病であったのか、わかりませんので、まずは眼科で眼底検査を行い、糖尿病網膜症の有無をチェックしましょう。

次いで循環器科で、頸動脈エコーを行い、心電図・心エコーなど冠動脈・心臓の検査も実施しましょう。

それから、朝空腹時(前夜の食事から10時間以上絶食)に、血中インスリン値と血糖値を測定しましょう。

この二つのデータで、HOMA-βとHOMA-Rが計算できます。

なお、カフェインが血糖値を上げることがあり得るので、朝の水分補給は、お茶もなしで、水だけとしましょう。

あとは、このまま、美味しく楽しく糖質制限食を実践して、末長く健康ライフを目指しましょう。

なお、糖質制限食実践でAGEsの蓄積も最小限で済むので、将来の<糖化→老化>がかなり予防できると思います。

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