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ドル円ピークアウトは近い?米利上げ加速も「日米金利差で円安」が“通用しない”可能性=脇田栄一

今がドル円ピークになる可能性も

そういう意味で、今がドル円ピークになる可能性はあるし、今後公表されるインフレ率が市場予想に反してさらに上昇していれば、50bp引き上げとともにピークアウトはさらに先……ということになる。

少なくとも、理論的にはそういうことになる。

「日米金利差で円安」を盲信すると危険

ただ、自分が考えているのは政策金利の引き上げだけではなく、バランスシート縮小の問題がある。

これについてもリリースされていたが、償還分の再投資の調整によって縮小していくという。過剰流動性が吸収されていけばリスクオフの円転・円高、つまり金利引き上げで金利差による円安論と、流動性が急ピッチで吸収された場合の円高論の混在で、日米金利差で円安……という単調な論理が通じないといった視点も必要になるということ。

これについては公式リポートでたびたび言及してきたが、この論調は残念ながら目にしたことはない。流動性・巻き戻しのチェックも欠かせない視点だといえる。

債券市場の各年限利回りの考え方など細かいことを言いだせばキリがないわけだが、大まかには上記のような背景が存在する。取り急ぎご報告まで。

image by:Federalreserve at Wikimedia Commons [Public Domain], via Wikimedia Commons
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本記事は脇田栄一氏のブログ「ニューノーマルの理(ことわり)」からの提供記事です。
※タイトル・リード・見出しはMONEY VOICE編集部による

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