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アシロ、2四半期連続で売上収益・営業利益ともに過去最高 開拓余地の大きな市場でさらなるビジネス展開へ

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2022年6月15日に行われた、株式会社アシロ個人投資家・機関投資家合同IRセミナーの内容を書き起こしでお伝えします。

個人投資家・機関投資家合同IRセミナー

中山博登氏(以下、中山):株式会社アシロ代表取締役の中山でございます。本日はお忙しい中お時間をいただきまして、誠にありがとうございます。

プレゼンに入る前に、お詫びと言いますか、反省のご報告があります。昨日決算を開示し、本日決算説明会となりましたが、開示情報だけではなかなか伝わりきらず、誤解を招いてしまったのではないかと思われる部分がありました。

そのため、次回以降の決算説明会に関しては、開示と同日に行いたいと考えています。そうすることで、文字だけでは伝えきれないニュアンスなども細かくご報告できればと思います。よろしくお願いします。

事業内容

それでは、プレゼンに入っていきます。まずは事業内容について簡単にご説明できればと思います。

弊社のメイン事業はスライド左上に記載のとおり、リーガルメディア事業と呼んでいる弁護士紹介サイトの運営です。そこから派生したメディアも運営しています。例えば、労働問題で悩んでいる方は法律家に相談した後に転職することが多いため、転職支援会社を紹介する「キャリズム」というサイトを運営しています。これらはリーガルメディアから派生したため、派生メディアと呼んでいます。

また、スライド左下に記載のとおり、弊社が人材紹介免許を持って弁護士の転職支援をするリーガルHR事業も行っています。弁護士に登録してもらい、転職活動支援を一括で行うサービスです。リーガルHRという名称ではありますが、最近は税理士・会計士・社外取締役など弁護士以外のプロフェッショナル人材の紹介も行っています。

さらに、今回から追加された事業として保険事業があり、少額短期保険事業として「ベンナビ弁護士保険」というサービスを展開しています。こちらは少額短期の損害保険となっており、将来的に弁護士へ相談・依頼するリスクがある方々に加入していただいています。実際に法律相談する場合は、一緒に弁護士を探したり、紹介したりする保険となっています。

ビジネスモデル

事業内容の細かいビジネスモデルについてです。リーガルメディア事業は、飲食店を探す大手サイトをイメージしていただくとわかりやすいと思うのですが、法律問題に悩んでいるユーザーが「Google」「Yahoo!」などで検索し、弊社のサイトにたどり着きます。基本的にはすべてのサービスを無料で利用できますので、弊社のサイトで弁護士を探して、実際に法律相談するという流れです。

どこから収入を得ているかと言いますと、法律事務所から月額定額の広告費をいただいています。最近のWebメディア企業では成果報酬型の会社が多いのですが、リーガルメディアは弁護士法との兼ね合いから問い合わせ件数やPV数などは関係なく、月額定額で広告費をいただいているのがユニークな点だと思います。

それとは別に、契約開始時に初回手数料もいただいていますが、大枠としては掲載にかかる広告収入が大きな収益となっています。月額定額ですので、SaaSとは言わないまでも、ストックモデルと見ることができると思っています。

派生メディアは、先ほどお伝えしたとおり「キャリズム」などのサイトのことです。労働問題などによって転職したいと思った方々が、「Google」「Yahoo!」などで弊社のサイトを見つけ、転職支援会社を探すという流れです。

こちらも転職支援会社から広告収入をいただいていますが、リーガルメディアとは違い、成果報酬型となっています。そのため、ユーザーが当社運営サイト経由で転職支援会社に登録すると、弊社に成果報酬が入ってきます。

リーガルHR事業では、先ほどお伝えしたとおり弁護士の転職支援を行っています。約7割が法律事務所から法律事務所への転職支援で、残り約3割が法律事務所から一般企業のインハウスの弁護士への転職支援となっています。

実際に入社が決定して初めて弊社に成果報酬が入るビジネスモデルで、一般的な人材紹介と同様に、その方が入社した後に支払われる想定理論年収の数十パーセントを成果報酬としていただきます。

保険事業に関してもユーザーに弊社のサービスを見つけてもらい、保険に加入していただく流れです。こちらは弁護士費用保険で、現在は法人向けではなく一般向けに販売しており、個人の方から月額定額で保険料収入をいただくビジネスモデルとなっています。

当社顧客基盤及び市場のポテンシャル

メイン事業であるリーガルメディア事業の市場のポテンシャルについてです。現在、日本国内には1万7,772件の法律事務所があります。弊社と契約しているのは684件で、市場シェアとしては3.8パーセントとなっています。そのため、96.2パーセントの市場開拓余地が残されている状況です。

マーケットの規模としては弁護士報酬の推計が出ており、現状では8,500億円から9,000億円くらいとなっています。欧米に比べて弁護士の数がまだまだ足りておらず、国の方針でも弁護士を増やしていく流れは続いていきます。

将来的に弁護士の数が増えれば、マーケットのサイズも徐々に上がっていく見込みです。2027年度には9,332億円という試算も出ており、右肩上がりの市場でビジネスを展開しています。

株価と株主還元に関するマネジメントの認識

決算のサマリーについてご説明する前に、昨日の決算開示でうまく伝わりきらなかったと思っている3点についてお話しします。1点目は、株価と株主還元に関するマネジメントの認識についてで、こちらは後ほどご説明します。

2点目は、決算資料とは別に開示しているストックオプションの資料についてです。資料をご覧いただくとおわかりいただけると思いますが、どのような目線でストックオプションを発行し、どのような行使価格・行使条件で行使できるのか、どのように事業を成長させていこうと考えているかについて、後ほどあらためてご説明します。

3点目は、中間決算を閉じた段階での営業利益などの進捗率は75パーセント前後と非常に高かったにもかかわらず、上方修正しなかったことについてです。

以上のとおり、株主還元に関するマネジメント、ストックオプションの件、上方修正に関わる件の3点を丁寧にご説明できればと思います。

8ページは株主還元についてです。実は意図があってこのページを初めて追加しています。特にご覧いただきたいのは4点目です。今期の計画上は現時点では無配としていますが、自己資本比率の充実度合いや営業利益の水準などを鑑みながら、配当基準をしっかり作っていきたいと思っています。

経営陣としては株主還元をより一層進めていきたいと思っており、株主還元に関するマネジメントをもう少し踏み込んで検討していきたいと思っています。今期中の配当の実現に向けて、この資料を追記したということです。

22年10月期 2Q累計(21年11月-22年4月)決算サマリー

決算サマリーです。数字はスライドに記載のとおりですが、これまでと変わった点として「その他」の項目について追記しています。

営業利益は2,000万円の悪化となっていますが、こちらは基本的に新規事業の立ち上げによる投資コストや、保険事業について切り出していない分を織り込んでいます。新規事業にどれくらい投資しているのかを確認できるような情報を記載していることが、前回からの変更点です。その他は特段変更はなく、スライドに記載のとおりです。

今回、特によい意味で影響を受けたのは派生メディアの「キャリズム」です。当社の第2四半期は一般的に転職活動が非常に多くなる時期です。3月末から4月に新しい会社で働き始める方が多い傾向にありますので、3月・4月は市場のよい影響を受けやすく、加えて転職市場が非常に回復していることで大きく成長しているのが特徴的なところだと思っています。

22年10月期 2Q累計予算進捗

予算進捗についてです。こちらもスライドに記載のとおりで、中間決算にもかかわらず営業利益は74.6パーセントと非常に高い進捗率となっています。

このような進捗状況の中、「なぜ上方修正しないのか?」という疑念の声をいただいています。さらには、「ここからものすごく失速していくのではないか?」というご心配もおかけしており、大変申し訳なく思っています。

派生メディアは3月・4月と好調でしたが、夏枯れしてくることもあり、若干落ち着く見込みです。また、「Google」のアルゴリズムの変更が5月末にあったため、第1四半期までは影響を受けていないのですが、第2四半期から若干影響を受けています。大幅に予算を変更しなければいけないレベルではありませんので、そこまで不安や懸念を持っていただく必要はないと考えています。

それではなぜ上方修正しないのかですが、現在、マスクを外すなど徐々にいろいろな変化が起こっており、コロナ禍が収束しつつあるかのような雰囲気になってきていますが、我々としては「そんなことはない」と思っています。

感染が再拡大し、ロックダウンに近いような制限がかかる可能性は否定しきれないと思っていますので、営業利益の予算に確実に到達した時点で上方修正するほうが、投資家のみなさまにとって誠実なのではないかという視点から、上方修正していない部分が多くあります。

今回上方修正していないのは、我々がコロナ禍のリスクを甘く見ていないためですので、「キャリズム」の収益がなくなってしまうのではないかというような心配はありません。リーガルメディアに関しては後ほど掲載枠数なども出てきますが、順調に成長していることをご理解いただけると思います。

ご心配いただくことはほとんどないにもかかわらず、非常にご心配をおかけしたのではないかと思っていますので、次回からは決算開示と一緒にご説明していきたいと反省しています。

事業別売上収益(四半期推移)

売上の収益についてです。リーガルメディアは例年どおり前年同期比プラス24パーセントで成長しています。全体に関しては前年同期比プラス39パーセントで、派生メディアの成長がかなり大きい状況です。

繰り返しご説明していますが、事業サイドとしてはCAGR130パーセントの目線を下げずに事業展開しています。非常にご心配をおかけしていますが、我々としてはすでに下期の勝負ではなく、来期以降最低でもCAGR130パーセント成長し続けられるだけの準備をしなければいけないと考えており、そのために事業を進めていきたいと思っています。

ストック収益/ストック収益比率(月次推移)

全体の売上に対するリーガルメディアのストック収益とストック収益比率です。月次で1億1,000万円ほど、年次で13億円ほどストックがありますので、収益が一気に下がってしまうことはなかなか考えづらいと思っています。

コスト構造(四半期推移)

コスト構造です。広告宣伝費率を少し引き上げており、人件費も若干増加しています。4月に入社した新しい社員の人件費が増加したためコストが若干上がっていますが、先行投資的なもので増えているということではありません。

営業利益(四半期推移)

営業利益についてです。営業利益率は徐々に高くなってきており、今期は29.8パーセントと過去最高となりました。我々は営業利益率を25パーセント以上確保したいという考え方で事業展開していますが、今回はそれ以上によい決算でした。

事業別営業利益(四半期推移)

事業別の営業利益についてです。リーガルメディアは収益が上がったにもかかわらず営業利益が少し下がっていますが、これは人件費と広告宣伝費が若干増えたためです。利益ベースで見るとやや下がっていますが、全体としてはリーガルHRや派生メディアの好況を受けて、四半期単位で見ると過去最高益となっています。

22年10月期 2Q事業ハイライト

スライド中央の派生メディアの項目で、「Google」のアルゴリズムアップデートの影響により若干減速になる可能性があると記載していますが、若干であり、可能性があるというレベルですので、そこまでご心配いただく必要はないと考えています。

スライドの一番下にその他の項目を追記していますが、テストマーケティングを行いながら、今後も新規事業を追加で実施していくことを進めています。できれば今期中に、今ご説明したリーガルメディア、派生メディア、リーガルHR、保険事業に加えて、新規事業をみなさまに発表できればと思っています。

【リーガルメディア】掲載件数/顧客数

リーガルメディアの掲載枠数についてです。月額定額で、掲載枠当たりでお客さまから収入をいただいています。顧客数は684件、掲載枠数は1,696枠です。

例えば東京と千葉に拠点がある事務所の場合、東京と千葉の2拠点で出稿されるということがありますので、顧客数に対して枠数がより多い数字になっています。平均すると1件2.5枠から3枠くらいで契約していただいています。

月額定額のため、掲載枠数が増えているということは、基本的には事業成長は続いているということになります。さらに、ストックですので、1,696枠から次の四半期でいきなり200枠に減ってしまうことは到底考えづらいため、順調に積み上がっていくのではないかと考えていただければと思っています。

(参考)リーガルメディアの収益モデル

収益モデルについては先ほどご説明したので割愛します。

【派生メディア・リーガルHR】問合せ数及び新規登録者数

派生メディアとリーガルHRのビジネスモデルは成果報酬型とお伝えしました。派生メディアの問合せ数は前年同期比77.9パーセント増です。こちらの数が増えれば増えるほど、弊社に入る成果報酬が増えていきます。

スライド右側のグラフはリーガルHRの新規登録者数の推移です。弁護士が弊社のサービスを使って転職してもよいかなと思って登録していただいた数で、こちらも順調に増えている状況です。

(参考)派生メディアの収益モデル

収益モデルについてはすでにご説明したため、省略します。

新採用サイト及びコーポレートメディアサイトのリリース

採用のオウンドメディアを立ち上げました。弊社の社員や雰囲気、どのような人間がどのような考え方でどのように仕事を行っているのかをリアルにご確認いただけます。

「アシロはどうやって立ち上がってきたの?」「リーガルメディア事業はいつから、どのタイミングで参入しようと思ったの?」などのインタビューを私が受けたものも掲載しています。投資家の方からもそのようなご質問をいただくことがありますので、ご興味をお持ちの方にご覧いただければと思っています。

四半期決算(PL)

P/Lについては、「ベンナビ弁護士保険」に関してはまだ取り込んでいない状況です。

四半期決算(BS/CF)

B/Sに関しては保険事業を取り込んでおり、2022年第1四半期から2022年第2四半期にかけて、のれんが11億3,900万円から13億200万円に増えています。こちらはカイラス少額短期保険という会社を買収した結果、約2億円ほど追加で乗ってきているということです。他はご覧のとおりです。

以上が私からのプレゼンでございます。ありがとうございました。

質疑応答:競合にシェアを取られてしまうリスクについて

分林里佳氏(以下、分林):「『顧客満足度を考慮し、成長スピードを抑えている』というお話が前回ありましたが、競合にシェアを取られてしまうリスクはないのでしょうか?」というご質問です。

中山:例えば携帯電話などであれば、一般の方は基本的には1台しか持たないと思いますので、1台買われてしまうと違う携帯キャリアはシェアを取られたということになります。

しかし、リーガルメディアは販促系のメディアですので、例えば「A」「B」「C」の3つのサイトに出稿した場合、どこに出しても利益が出るのであれば出稿し続けます。そのため、3つ掛け持ちされることは多々ありますので、早く顧客を取ってしまうこと以上に、出稿していただいた結果にご満足いただき、継続的に使おうと思っていただけることのほうが優先順位としては高いのです。

つまり、シェアを取られていくこと以上に満足度を優先したほうが戦略上よいのではないかと思っており、スピードによってシェアを取られてしまうことはそこまで大きく懸念していません。

質疑応答:派生メディア拡大の狙いについて

分林:「派生メディアのラインナップは雑多に思えますが、これは単体での拡大よりも他のメディア、サービスとのシナジーが狙いなのでしょうか?」というご質問です。

中山:雑多なように見えるかもしれませんが、「キャリズム」という派生メディアは、例えば労働問題に悩まれている方がそのまま転職されるだろうというシナジーを考えて転職支援を展開しています。

また、弊社で探偵を紹介する「浮気調査ナビ」は、「離婚弁護士ナビ」というリーガルメディアで離婚を検討される方がパートナーの不貞を調査したいというケースがけっこうあり、弊社でパートナーの不貞行為を調査できるサービスを紹介したほうがよいのではないかというところで展開しています。このように、これまでは基本的に既存のサービスから派生したメディアを展開してきています。

一方、今後はシナジーがなくても、この領域であれば立ち上げた時にメディアとして十分に勝っていけるという判断があれば、まったくの別領域で展開していく可能性も検討していこうと思っています。今後はもう少し雑多になっていく可能性はありますが、今のところは基本的には派生している領域だけで展開しています。

質疑応答:弁護士以外の士業に展開する可能性について

分林:先ほどのご説明でもありましたが、「弁護士以外の士業である司法書士や行政書士、税理士に展開していくことはありますか?」というご質問です。

中山:基本的には進出は検討していません。弁護士業のマーケットサイズは8,500億円程度と先ほどご説明しましたが、今士業の中で一番マーケットサイズが大きいのは弁護士市場で、弁護士以外のところはそこまで大きくありません。

我々としては今後よりスピード感を持った成長を考えた時に、より大きなマーケットで勝負すべきだと考えていますので、弁護士領域よりも大きなマーケットでないとわざわざ参入していく価値がそこまで高くないのではないかと思っています。

質疑応答:下期の予想を上方修正しなかった理由について

分林:あらためて「下期(5月から10月)の予想を上方修正しなかった意図を教えてください」というご質問です。営業利益の予算を達成した時点で上方修正するというお話だったと思います。

中山:そうですね。先ほどご説明したとおり、コロナ禍が始まった当時のようなロックダウンの影響が起こると、事業を一部止める可能性も0パーセントではありません。それは2パーセントや3パーセントなどかなり低い数値かもしれませんが、可能性があるということは達成確率も100パーセントとは言い切れないということです。

つまり達成確率が100パーセントとは言い切れない段階で上方修正してしまうのは、投資家に対して誠実ではないと考えています。しかし、ネガティブな要素があったわけではありませんので、どうぞご安心ください。

質疑応答:子会社化したカイラスの進捗状況について

分林:「子会社化したカイラスの進捗状況について教えてください」というご質問です。

中山:M&Aからあまり日は経っていませんが、ここまでは比較的順調と考えています。保険事業は通常事業よりもしっかりした体制づくりが大切です。保険はお客さまに加入していただく金融商品ですので、サービス内容を頻繁に切り替えることはできません。サービスの品質や運用面をしっかり構築しなければならないと考えています。

今後、マーケティング、ブランディング、プロモーションも含めて進めていきますが、現段階としては地固めがうまく進捗しているのではないかと思っています。

質疑応答:コロナ禍の影響について

分林:「コロナ禍の影響はいかがでしょうか?」というご質問です。お話の中では、転職市場は回復傾向にあるとのことでした。

中山:市況としてはかなり戻ってきている感触で、特に人材領域がかなり回復してきています。リーガルメディア事業に関しては、どのような状況下でも強い市場だと認識していただいて問題ありません。好況であればマーケットは粛々と活動しており、リーマンショックのように大きな経済危機が起きた時は揉め事が増えますので、リーガルメディア領域は景気に左右されづらいと言えます。

コロナ禍で家にこもるケースも増えましたが、当事者間同士では解決できない問題が発生して弁護士に相談するというニーズはなくならないことがわかりました。弁護士業界の市場が最も停滞したのは、おそらく最初の緊急事態宣言が出た時です。

分林:ゴールデンウィークくらいだったと記憶しています。

中山:そうですね。あの時は裁判所が稼働できなくなり、裁判の処理が滞りました。しかし、その時も弊社は大きく影響を受けなかったため、今後もマーケットの影響で我々の成長スピードが減退してしまう可能性はかなり低いと考えています。

分林:コロナ禍の中で離婚も増えたと聞きますので、確かにどのような状況でも一定の需要があると言えるかもしれません。

質疑応答:今後の市場環境について

分林:「競合相手、相場環境も含めて、今後の市場環境について詳しく知りたい」とのことです。

中山:私は「Yahoo!掲示板」や「Twitter」をチェックしていますので、「Google」のアルゴリズム変更についてご心配されていることは認識しています。今後の市況として「Googleアルゴリズムはどうなっていくのか?」は大変重要です。

ただし、これはGoogleの社内の人間でも、アルゴリズムを理解している人が何人いるのかといったレベルです。大枠の方向性としては、以前は大手企業が運営するサイトが評価される傾向にありましたが、昨今の状況を注視すると、セグメント化されたより専門性の高いサイトが評価される流れになってきていると感じています。

広さよりも深さをより高く評価する傾向になってきていると感じますので、リーガルメディアに関しては事件ごとにサイトを区切って運営しています。他社よりもより深いメディアを作ることができていると考えていますので、マーケティングという観点では我々に分があるのではないかと思っています。

競合についても、マーケティングにおけるブランディングやプロモーションの仕方、考え方が若干異なっている点が、我々にとっての競争優位性になってくると考えています。これらをしっかり続けながら、同時にサイトの深さを追求し、顧客満足度も高めていきたいと考えています。

戦略的な部分については多くはお伝えできませんが、競争優位性を高いレベルで維持できるように作り込んでいますので、ご安心いただけますと幸いです。

質疑応答:ストックオプションについて

分林:「ストックオプションについて、資料の中でも紹介したいというお話がありましたがいかがでしょうか?」というご質問です。

中山:今回ストックオプションを出させていただきました。ストックオプションの行使条件をご確認いただければ、どれくらいの事業速度で成長していくのかについてご理解いただけると思います。

具体的には、2025年10月期から2026年10月期の期間中に、売上高55億円、営業利益11億円に到達することを行使条件としています。基準についてですが、前期の期末の数字で、CAGR130パーセントで毎年継続的に成長するとその数字に到達します。

CAGR130パーセントを最低でも5年以内に達成できないようであれば、ストックオプションを行使する権利すらないという感覚ですので、そのような姿勢で成長していきたいと考えています。若干のダイリューションは起こりますが、そのような条件下であれば発行株数についても十分にご理解いただけると考えています。

質疑応答:リーガルHRの登録者数と増収率について

分林:「リーガルHRの登録者数は第1四半期に続いて第2四半期も大幅に増えましたが、増収率は鈍化しました。採用決定数が登録者数に比べて伸びていないという理解でよろしいでしょうか?」というご質問です。

中山:こちらについては課題が多く、登録者数がこれだけ伸びているのに採用決定数が伸びていないということは採用決定率が上がっておらず、むしろ下がってしまっているということになります。

こちらについては、リソースも含めてより積極的に仕掛けることで採用決定率を高めていけるように進めていきます。会社全体の課題として認識しておりますので、しっかり解決していきたいと考えています。

質疑応答:成長事業の施策について

分林:「どの事業を一番の成長事業と捉えていますか? 成長させるための施策をわかりやすく教えてください。」というご質問です。

中山:一番の成長事業は、主力のリーガルメディア事業です。このまま業界トップのポジションを維持できるようにしっかり成長させていきたいと思っていますし、実際に成長させていけるとも考えています。

私自身はリーガルメディアだけでなく派生メディアもリーガルHRも保険事業もしっかり伸ばしていこうと考えており、最低でもCAGR130パーセントを目標に成長していかなければいけないと思っています。

一方で、CAGR130パーセントでよいのかということについても、私としては危機感を抱いています。基本的には既存事業だけでCAGR130パーセント成長を狙っていきたいと考えていますが、そのレベル感とは異なる二次関数的な成長も狙わなければいけないと思っています。

我々としては、既存事業以外の新規事業をより多く立ち上げ、その成長ドライブを引き上げていくことで、これまでの成長スピードをさらに加速させたいと考えています。

今期に経費として計上していますが、新規事業の作り込みや、まだ具体的に決まってないため開示していないM&Aなども視野に入れ、これまで以上の成長速度に引き上げていきます。ですので、既存事業以外のことも確実に進めていかなければならないと危機感を持って経営しているところです。

分林:どれか1つを選ぶのではなく、成長させるための施策として複合的に力を入れていくということでしょうか?

中山:そのとおりです。

質疑応答:他社にはない強みについて

分林:「他社にはない具体的な強みを教えてください」というご質問です。

中山:「関わる人を幸せにしていく」という弊社の理念が、最終的な強みになっていくと考えています。

上場日にもお伝えしていますが、株主、従業員、我々のサイトを使ってくれるユーザー、クライアントである弁護士に対して、「どのような事業でも幸せにしたい」という思いの部分が、よりスピーディなサービスや磨き込みの改善につながっていくと思っています。これがある限りは、高い競争優位性を保てると考えています。

もちろん細かい施策はありますが、大枠の考え方としてはその部分を土台とした競争優位性こそが我々の強さではないかと思います。

質疑応答:広告料単価の開示について

分林:「広告料単価を開示する予定はありますか?」というご質問です。

中山:広告料は、割り算でおおよそがわかります。売上から枠数を割ると枠単価が自然と見えてきます。さらに「枠単価×顧客数」で顧客単価も見えてきますので、そのような数字に注目していただければと思います。

質疑応答:下期の営業利益について

分林:「下期も上期並みの営業利益を確保できる可能性は低いのでしょうか? 派生メディアの季節性は落ち着いたとして、リーガルメディアのストックの増加でカバーできそうな気もします」というご質問です。

中山:これについては十分に達成できると見ています。達成できないといった空気感がただよってきていますが、そんなことはありません。リーガルメディアも順調に積み増していますし、月次の開示でも顧客数の増加をお伝えしています。

経営陣としては、利益や売上が下がってしまうといった弱い見方はしていません。むしろ下期にかけてさらに上げていき、来期も引き続きCAGR130パーセント成長できる土台作りを進めていかなければならないと考えています。したがって、そこまで不安な気持ちで見ていただかなくても大丈夫です。

時間の都合上お答えすることができなかった質問と回答

(ご質問の内容については、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正しています。 回答は、2022年6月20日時点の内容です。)

<質問1>

質問:今日の株価がS安になった原因はなんだと思いますか?

回答:説明会でご案内のとおり、利益面で高い進捗率となっている一方で、業績予想は保守的に据え置いたことで、下期に大幅な減益が起こりうるのではと誤解が生じたことが要因として大きかったのではと考えております。

<質問2>

質問:2022年下期に行う可能性のある戦略的投資とは具体的にどのようなものでしょうか? また、戦略的投資により下期は前年比で減益を見込んでいるのでしょうか?

回答:投資について、具体的には新規事業への投資やブランディングへの投資などを想定しております。投資額については、得られるリターンとの兼合いで決定するものとなり現時点で未定となります(よって、決算説明会資料でも可能性という表現をさせていただいております)。

<質問3>

質問:下期は「Googleアルゴリズムアップデートの影響を受けて若干減速する可能性がある」とのことですが、現時点ですでに影響が出ているのでしょうか? 出ているとしたらどれほどの減速になる見込みでしょうか?

回答:影響は5月下旬より発生しております。影響の程度ですが、説明会でご案内のとおり大きな影響を及ぼすものではなく、決算説明資料の記載のとおり若干の影響となります。

<質問4>

質問:Googleアルゴリズムアップデートの影響を大きく受けるのは派生メディアでリーガルメディアについては影響は少ないという理解でよいでしょうか?

回答:ご認識のとおり、リーガルメディアにおいては基本的に影響ございません。

<質問5>

質問:事業の中でも、どの事業を一番の成長事業ととらえていますか? 成長させるための施策、また他社と比べたときの強みをわかりやすくご説明ください。また、広告料の単価などの開示はありますか?

回答:成長事業や広告料単価の開示については説明会でご案内のとおりでございます。

<質問6>

質問:営業の方法は具体的にどのようにされていますか?

回答:営業方法ですが、地道に電話営業やセミナーなどインバウンド営業も行っております。商談は昨今の感染症による影響から、ほとんどがWebでの商談となっております。

<質問7>

質問:営業人員などの全社人員の割合を教えてください。

回答:営業人員は10数名程度となっており、全従業員の2割強程度となっております。

<質問8>

質問:今後保険以外にもリーガルテックのサービス(SaaSなど)をM&Aなどで取得して展開していく可能性はありますか? メディアということで市場からはディスカウントされているように思えます。

回答:ご指摘のとおり、メディアという点やあるいは弁護士というニッチなマーケットという点などもディスカウント要因となっている可能性はあるものと認識しております。当社は、事業領域を限定して成長余地を狭める考えはございませんので、ご記載いただいたリーガルテックに限らず、M&Aについては柔軟に選択肢を検討してまいります。

<質問9>

質問:カイラスという保険事業を加えることで、リーガルメディア等の既存事業にどのようなシナジーが期待できるでしょうか?

回答:シナジーという点では、カイラス社の保険加入者は、弁護士を活用する可能性を見込んでおられる方々となります。実際に何かトラブルが発生しますと、弁護士に相談することになりますが、その際に当社のリーガルメディアを活用いただければ、掲載顧客の広告効果の向上を見込むことが可能となります。リーガルメディア事業から見れば、カイラス社の保険加入者は潜在的なユーザーになりうるため、カイラス社の保険加入者を増やすということはメディアの集客力向上にも繋がることとなります。

<質問10>

質問:どの媒体に広告出稿するのが多いでしょうか?

回答:広告についてはほとんどがリスティング広告となりますので、GoogleさまやYahoo!さまとなります。

<質問11>

質問:売上高に対して広告費の割合はどれぐらいが適正と考えていますか?

回答:広告費の割合よりも、売上から広告費を控除した額(=粗利)の最大化に努めることが重要と考えております。

<質問12>

質問:先ほどのお話で、Googleのアルゴリズムがプラスに働くとありましたが、資料では、若干のマイナスを見込むと説明があります。矛盾していると思うのですが、ご説明をお願いします。

回答:当社のリーガルメディアは分野ごとにサイトが分かれておりますが、一方他社さまは分かれておりません。そのため、専門性の高さという点では当社にイニシアティブがあるものと考えており、プラスに働く可能性があるという認識でございます。一方、派生メディアは売上の大部分をキャリズムという転職支援サイトが構成しております。この派生メディアについては今回、Googleのアルゴリズム変更によりマイナスの影響がございました。

<質問13>

質問:ずばり、下期は内容が悪くなるということではなく、上期同様に成長していく可能性が高いということでよろしいですか?

回答:まだ未経過ですので断言は出来ませんが、悪化を見込んでいるということではなく、保守的に想定して現時点では業績予想の修正を行っていない状況です。

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