ケース3 瞬間的高配当銘柄の売り時=日本製鉄
多くの企業が原材料高による悪影響を受けている中、日本製鉄<5401>など鉄鋼株にはバブルが来ています。需要高に伴って業績拡大。同時に配当金も急騰しています。
出典:IRバンクより作成
それに伴い、株価も上昇を続けています。
先ほど瞬間的配当銘柄は「高配当銘柄と認識すべきではない」と申し上げました。
このケースはあくまで、一時的に高配当になっているだけであると考えて良いでしょう。基本的に継続保有ではなく、いつ売り抜けるのかを考えるべきです。少なくとも、長期に渡り配当金を出し続ける可能性は低いと考えるため、配当目的で長く保有する企業ではありません。景気バブルがきている今こそ売り時かもしれません。
そして最も良くない行為は、今から瞬間的高配当銘柄を追いかけることです。明日はまたまったく別の業界がバブルになるかもしれません。次のチャンスを狙って情報収集を続けましょう。
+α 権利確定日を待たずに(権利落前)に売るべきか
配当金や株主優待を受け取るためには権利付き最終日までに買い付け、大引け時点での保有が必要です。しかし権利付き最終日の翌日、権利落ち日は新株や配当に相当する分、株価が下落するとされています。
出典:日本経済新聞
多くの方が「権利落ち日の下落が気になるが、配当や優待が欲しい。権利日は跨いだ方が良いの?」と悩んでいるのではないでしょうか?
正直に申し上げますと、この悩みに対する絶対的な答えは存在しません。権利落ち日に下落する可能性が高いという事実はありますが、権利落ちの幅やその後の株価変動は結局のところ予測できず、そこまで気にする必要がないものかもしれません。
むしろ、権利確定日に向かって異様な株価上昇が起こった場合などは売りを考えても良いでしょう。