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安倍総理が「○○」したら気をつけろ?衆院選前後のマーケットを読む=山田健彦

選挙戦に突入すると、各党から耳に心地よい政策が語られ、相場はそれに好反応を示して上昇するというのが通常のパターンです。今回はどうでしょうか?(『資産1億円への道』山田健彦)

動き始めた政局。安倍総理の出すこの「シグナル」に気をつけろ

「申酉騒ぐ」酉年の乱

今回は、降って湧いたような小池さんの登場と、マーケットの動向を中心に研究していきます。

相場の格言で、干支にちなんだものがあります。

「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」

今年は酉(とり)年ですが、北朝鮮の刈り上げクンの影響もあり、格言通り市場は上下に振れてきました。そこにきて、今回の小池劇場です。今後も衆議院総選挙の動向次第では、マーケットは波乱含みの展開となりそうです。

ひとたび選挙戦に突入すると、各党から耳に心地良いバラ色の政策が語られ、市場はそれに好反応を示し、相場は上昇というのが通常のパターンですが、今回はどうでしょうか?

あまり期待できない?今年の選挙相場

すでに「海外投資家は、先物市場で日本株の大幅な買い越しに転じた」という記事がブルームバーグから出ています。
※参考:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-09-28/OWZ4KX6KLVS201

一方、選挙後も買われ続けたのは、2005年9月の「郵政選挙」と12年12月の第2次安倍政権の発足時のみ。ともに日本が大きく変わるのでは?という期待がマーケットを押し上げました。

今回は今のところ、消費税10%の実施が大きな争点とされています。ですが、実施と決まってもそれは2年後。少し間延びした感じです。

小池さんの「希望の党」の立ち上げは、新党ブームが政権交代につながった93年の選挙を想起させますが、投資家サイドとしては、政界再編よりも、景気や企業業績の方を注視すべきでしょう。

日銀短観に注目

そのような中、本日(10月2日)は、日銀短期経済観測(短観)が発表されます。事前予想では、「大企業・製造業の業況判断指数(DI)はプラス18と、6月調査から1ポイント改善し、4四半期連続の改善となる」とありますが、どうでしょうか(※編注:企業の景況感を示す業況判断指数は、大企業・製造業がプラス22と前回6月調査のプラス17から改善しました)。

注目度の高い17年度の設備投資計画(全規模全産業)は、6月調査の前年度比2.9%増から4.5%程度に上方修正が予想されています(※編注:17年度の設備投資計画は大企業全産業が前年度比7.7%増と、6月調査の8.0%増からは0.3ポイント悪化しました)。高齢化や働き方改革による人手不足が企業に省力化投資を促す流れは、引き続き堅調です。投資テーマの本命は、このあたりでしょう。それを再確認するためにも、日銀短観の設備投資計画は要チェックです。

Next: 北朝鮮、そして安倍総理のここに注意したい

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