レーザーテック・ディスコ・アドバンテスト
これから3銘柄をまとめてご紹介しましょう。
これらの銘柄は半導体の中でも特定の領域に特化しており、そのために非常に高い収益性を誇っています。
レーザーテック<6920>
レーザーテックはEUVマスクブランクス欠陥検査装置において世界シェア100%を誇り、この分野において他社が追随できない存在です。
市場としては大きくないですが、非常に高い利益率を誇っています。
2023年6月期の営業利益率は40%に達し、業績も右肩上がりに伸びています。
ただし、この分野にだけ特化しているのでリスクも大きくなってしまいます。
競合他社(アメリカのKLAなど)が同様の製品を作れるようになってしまうと厳しくなるかもしれませんが、レーザーテックも研究開発を続けているので、また成長の機会を捉える可能性もあります。
株価の変動は激しいものの、”当たればデカい”銘柄と言えそうです。
ディスコ<6146>
ディスコは、切削・磨耗の分野に特化した半導体製造装置メーカーです。
半導体を切る分野に関しては市場シェアは約90%と言われています。
業績も好調で営業利益率は40%に迫ります。
レーザーテックよりもさらにニッチな分野ということで、競合他社も見当たりません。
株価は、2022年までは停滞していたものの、23年に急上昇し、約3倍にもなっています。
これだけ上がると、業績が一時的に低迷した時には大きく下がることも考えられますが、ニッチに特化しているからこそ高い収益性を持って成長を続けるのではないかと考えます。
アドバンテスト<6857>
アドバンテストは、半導体デバイスや部品のテストシステムを作っていて、NVIDIAの取引先として注目を浴びています。
市場シェアは約60%で、テスト分野に特化していることが強みです。
検査装置ということで、製品をどんどん生産するときに必要とされるもので、生産量が減る時には業績も落ち込む部分もあります。
しかし、必要な分野であり続けることは間違いないので、ニッチ市場ということでおもしろい銘柄だと思います。
NVIDIA関係で一時期株価が盛り上がってPERも高くなっていますが、一方で特化型の弱みとしてアップダウンが激しくなっています。
自分の望むポートフォリオを
半導体銘柄は変動が激しいものです。
その変動を受け入れてでも半導体に大きく投資するという選択も良いと思います。
ただその際には、老後資金など将来必要なお金は別でインデックスに積み立てておくなど、バランスを取りながら投資を行うと良いでしょう。
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2023年12月18日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。