カニトレーダー氏インタビュー｜手っ取り早くFXで勝ちたいなら適正ロットを把握せよ

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頑張っているのにFXがなかなか上達しない悩めるトレーダーを救うため、FX系ユーチューバーのカニトレーダー氏がFX初心者から脱却するためのヒントを教えてくれました。

「適正ロットにするだけでトレードの悩みは8割解決」と語る真意とは？　適正ロットをどうやって決めるのか？　ハイレバレッジ癖やリベンジトレード癖が抜けない人は必読です!!

聞き手：鹿内武蔵／本文：上岸誠太郎
（『外国為替』vol.1より改変）

カニトレーダー氏プロフィール

2014年よりFXを開始するも、根拠のないポジション保有を続けてしまう「ポジポジ病」をわずらい、3年間でマイナス200万円。2016年FXから撤退。しかし2017年、「負けた原因を分析して、もう一度だけトライしてみよう。それでもダメだったら辞めよう」と決心、徹底的に今までのトレードを分析した結果、収支が伸び始める。2018年1月、YouTubeチャンネルをスタート。【著書】3年でマイナス200万から「副業FXで月収30万ちょい」の人生イージーモードにした件（ぱる出版）

最短で成功したいなら欲望を捨てよ！

─時間を割いて真面目にFXを勉強しているのになかなか負け組から勝ち組へブレイクスルーできずにもがいている方って多いですよね。今回はそのような方たちの気づきになるようなアドバイスをいただきたいなと。

カニトレーダー（以下、カニ）　「FXですぐに勝てるようになるには、どうしたら良いですか？」という無茶ぶりに近い質問をYouTubeでよくいただくのですが、そのような方には「まず最初にロットを適正にしてください」と伝えています。

「初心者は1000通貨がおすすめ」「30万円の資金なら1万通貨から」のようなさまざまな意見がFXの書籍やネットメディアには書かれていますよね。色々と「おすすめのアドバイス」があるため、真面目な人ほど迷ってしまうと思うのですが、もしもあなたがネット記事などを参考にして、なんとなくロットを決めているのだとしたら、今すぐそんなトレードは止めてください。最適なロットは人から言われて決めるものではなく、自分で決めるものなんです。適正ロットを決める際に重要なことってなんだと思いますか？

─必要証拠金とか損切り時の値幅とかをトレード前に把握しておくこととかですかね。

カニ　それはもちろんなのですが、まずなによりも重要なのが欲望を捨てることです。「1トレードで10万円勝ちたい」といった誰もが抱く「今すぐに稼ぎたくなる願望」を今すぐに、きれいさっぱり捨てましょう。難しいかもしれませんが、これが大前提です。

ロットを大きくすればトレード1回の利益は確かに増えるでしょう。でもロットを大きくすることだけに焦点を当てすぎると、無謀なトレードを強いられる機会が増えていき、最終的にメンタルが持たなくなるんですね。

トレードで生じるストレスに耐えられなくなると、プロスペクト理論通りに「損失をいつまでも確定できず、逆に利益はすぐに確定してしまう」トレードばかりになっているはずです。俗にいう、塩漬け・チキン利食いというやつですね。

─塩漬けとチキン利食いの癖は多くの方が悩んでます。チャートを見ていると尚更我慢できないんですよね。

適正ロットの決め方

カニ　プロスペクト理論というと堅苦しいので「車の運転」に例えてみましょう。時速200キロで走れば目的地に早く着けるかもしれません。でも、交通事故にあったとしたら？　たった一度の事故で終わりですよね。一方、時速50キロで適度にブレーキを踏みながら運転したらどうでしょうか。事故に遭う可能性がないわけではありませんが、時速200キロのような結末にはなりません。

でも、人間は欲深いもので、時速200キロのリスクを頭では理解しているはずなのに、「早く目的地に行きたいからスピードを出してしまい、どこかで事故にあって破綻してしまう」という流れをなぞってしまうんです。早く儲けたいという気持ちがロットサイズに反映されている間は、一発で相場から退場してしまうリスクをずっとはらんでいるわけです。

─適正ロットですが、どのように決めたらいいですか？

カニ　まずは1000通貨でトレードしてポジション保有中の精神状態を確認してみてください。もしも「チャートが気にならない」「損益が気にならない」ようであれば、次は2000通貨で試し、さらに3000、4000…と徐々にロットを上げていきましょう。どこかでポジションがギリギリ気にならないロットにたどり着きます。それがあなたにとっての適正ロットであり、リスク許容度になります。ある人は1万通貨で1時間おきにチャートを見てしまうかもしれませんし、ある人は10万通貨でも夜ぐっすり寝られるかもしれません。適正なロットは人それぞれ異なるものなんです。

自分自身のリスク許容度を超えたロットだから、トレードが上手くいかない。このことはぜひ覚えておいてください。適正なロット（＝リスク許容度の範囲内）にするだけで、トレードの悩みの8割は解決するはずです。私自身もロットを見直したところから、安定して稼げるようになりました。「リスクは負いたくないけど、儲けは欲しい」そんなことができたら最高ですが、現実はそんなに甘くないんですよね。

FXに必要な技術はたったの三つ

─自身のメンタルをもっと意識したらFXが上達しそうです。その他にFXで利益を出すために必要なことはありますか？

カニ　メンタルコントロールと資金管理、そして期待値の高い手法。必要な技術はこの三つだと思っています。

いずれも重要な技術なのですが、全体の8割をメンタルと資金管理が占めているといっても過言ではありません。どんなに優れた手法があっても、メンタルが整っていない状態で資金管理をせずにトレードをすると結果は出ません。FXで負ける人に話を伺うと、たいていの人が手法に全集中しています。

学ぶ順番としては、「適正ロットを知る」を経て「期待値の高い手法を使う」のが正解なのですが、上手くいっていない人は、手法を試す、変える、試すの繰り返しなんですね。

どんなに良い手法が完成しても、継続できなければ意味がありません。血眼になってハイレバレッジなトレードをするのではなく、無理のないロットと資金でやるようにしてください。先ほどもいいましたが、ロットを落とすだけでトレードの悩みの8割が解決します。「証拠金維持率の余裕は心の余裕」ですよ！

─最後に読者にアドバイスをお願いします。

カニ　FXでなかなか勝てないなら、まずはロットを落としてみる。私自身も体験していますが、本当にこれだけで世界が変わります。一度のトレードで大きく稼げなくなるので楽しくないと感じてしまうかもしれませんが、取り返しのつかない失敗をするより良くないですか？

意外に思われるかもしれませんが、FXは「楽しくない」「つまらない」という状況の方が上手くいくものなんです。FXをただの単純作業のように感じられるというのは、心がフラットな、トレードをするのに最高の状態で相場に挑めていることになるんですね。身の丈にあったレベルを探して、淡々とFXに取り組む。この姿勢を常に意識して頑張ってください！

適正ロットを探しやすいFX会社

ここからはご自身の適正ロットを探しやすいFX口座を、FX歴5年超えの外国為替編集スタッフ上岸が厳選しました。最小取引単位が1,000通貨ならば、最小の1,000から始まり、2,000、3,000と刻み、1万通貨を超えても11,000、12,000…と少しずつ増やして適正ロットを見つけられるでしょう。

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source: 外国為替

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