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【質疑応答】株式会社トヨコー(341A) 新規上場記者会見

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株式会社トヨコー(341A)のグロース上場を記念した記者会見が行われ、代表取締役CEOの豊澤一晃氏と取締役CFOの白井元氏が記者からの質問に答えました。

株式会社トヨコー

会社概要
社名:株式会社トヨコー
設立:1996年3月1日
事業内容
老朽化したインフラのサビや塗膜等をレーザーで除去する「CoolLaser」の製造・販売事業/3層の特殊な樹脂をスプレーコーティングして強靭な屋根に蘇らせる「SOSEI」事業

IPO情報

■吸収金額 約30億円
■業績の伸びの推移



出典:EDINET閲覧(提出)サイト
(https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100VAO4.pdf?sv=2020-08-04&st=2025-04-04T05%3A14%3A45Z&se=2030-02-25T15%3A00%3A00Z&sr=b&sp=rl&sig=FRVcXMvYzslGNUgtVgXnmpwDuwFwZAQDfNKQHZ7WybU%3D)

■株主構成およびロックアップ


出典:EDINET閲覧(提出)サイト
(https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100VAO4.pdf?sv=2020-08-04&st=2025-04-04T05%3A14%3A45Z&se=2030-02-25T15%3A00%3A00Z&sr=b&sp=rl&sig=FRVcXMvYzslGNUgtVgXnmpwDuwFwZAQDfNKQHZ7WybU%3D)

質疑応答:来季の戦略について

質問者:今期が黒字着地予定ですが、来期以降も安定した黒字化を図っていくのか、特に黒字にはこだわらずに拡大する場合には設備投資を使っていくのか、そのあたりはいかがですか?

豊澤一晃氏(以下、豊澤):もう黒字のほうに向けて展開を図っていきます。大きな設備投資は、過去のG19(G19-6000)の開発のために使ってきたので、これからは応用開発の中で、販売に向けて、今の装置の製造体制をどんどん膨らましていこうと考えています。

質疑応答:地方都市に本社があるメリットについて

質問者:本社は地方都市の静岡県富士市ですが、地方都市に本社があるメリットは何かありますか?

豊澤:やはり製造業が多い地方になので、ものづくりという点で非常にプラスになります。

また、我が社は2つ事業を持っており、1つにおいては上場されている大手の製造業さんにほとんど入っています。例えば鉄道会社は、「SOSEI(ソセイ)」の屋根のターゲットであるスレートがありますし、鉄道そのものをレーザーで処理するなど、土木と建築の両輪で攻めることができるので、シナジー効果が非常に期待できます。そういうところが地方には多くあるので展開を図りやすいというメリットがあります。

質疑応答:「CoolLaser(クーレーザー)」開発のきっかけについて

質問者:御社が塗装・防水工事で創業されて、「CoolLaser(クーレーザー)」を開発、製造販売されるようになった背景やきっかけを教えていただけますか?

豊澤:実は創業の地、私が生まれた小さな漁師町の静岡県の由比は「塗装の聖地」と呼ばれているところで、大昔、東京タワーの建設時に塗装を塗ったという歴史がある町です。

社会インフラの老朽化は私がトヨコーに入った時から叫ばれていました。同じ地元である浜松は「光の集積地」と言われているので、私は塗装業の2代目としてルーツをさかのぼりながら、こちらの新しい技術で課題解決しようと着想しました。

質疑応答:海外展開について

質問者:海外展開はあり得ますか? 

豊澤:いろいろな国からお声がけいただいています。特に「CoolLaser」に関しては、環境に優しいメンテナンス手法ということで新たな方法です。

日本よりも海外のほうが、環境配慮型に対して非常に投資をされていて、今販売パートナーさんとの構築を今行っています。早期にそのあたりを始動していきたいなと、今動いています。

質疑応答:海外展開のスケジュールについて

質問者:海外展開は具体的にいつ頃に開始するのですか?

豊澤:海外展開は、我々のホームページ上でも中期計画の中で発表している数字の中に一部組み込んでいるのですが、やはり海外に輸出したりするとなると、法規制なども整える必要があるので、2~3年後に向けて動いているというのが今の現状です。

質問者:2〜3年後に、主にアメリカですか?

豊澤:そうですね。海外の展示会に関しては、今、防衛装備庁さまが防衛装備品の一環のメンテナンス商材として、当社の「CoolLaser」をご推奨していただいています。昨年度も、4カ国において、防衛装備庁さまの展示会に展示をさせていただいています。

インフラメンテナンスの領域は、利便性の部分も含めたかたちでの展開が考えられるので、そのあたりも含めた対応をしています。

質疑応答:M&Aについて

質問者:M&Aについてはどうお考えですか?

豊澤:M&Aは、まだ具体的に検討しているわけではありませんが、今後成長戦略の1つとして、主には「CoolLaser」において、ものづくりのところの技術で協業できる会社さんなど、検討の余地はあるのかなと考えています。

質疑応答:初値の受け止めについて

質問者:公開価格の19パーセントぐらいを上回って初値をつけたと思います。受け止めを教えてください。

豊澤:いいスタートが切れたのではないかなと感じています。

インフラメンテナンスに対しての取り組みの需要は、日本のみならず、海外でも非常に高まっています。直近でも、日本の中で「インフラメンテナンス」というキーワードがいろいろなところでニュースになっていると思いますが、こういったようなところで期待を持っていただいている結果かなと受け止めています。

質疑応答:浜松工場の稼働時期と生産能力について

質問者:浜松市内に設ける工場について、稼働時期と生産能力がどれぐらいになるかを教えてもらえますか?

豊澤:稼働時期は、明確な日程を決めていないのですが、秋口を目標としています。すでに建物があり、設備の導入も今進めているので、そのぐらいの時期です。

生産体制は、中期計画で5年間分を示した部分に書いていますが、月産マックス10台が可能なので、その生産能力で当面やっていきたいと考えています。

もうすでに土地・建物の居抜きで完成物件として3億4,000万円、キャッシュアウトで投資済みです。今回この公募で集める資金の一部8,000万円を、中の生産設備を入れるところで少し使います。

質問者:合計額ですか?

豊澤:そうですね。4億円ちょっとです。

質疑応答:売上高の比率について

質問者:後期の収益、売上高の比率で見ると、現状「CoolLaser」が全体の2割ぐらいですが、今後どれぐらいまで伸ばしていきたいとか、そういった計画はありますか?

豊澤:現在は2割が「CoolLaser」で8割が「SOSEI」なのですが、やはり社会インフラの市場は非常に大きいため、2030年にはそれが逆転するかたちで、85パーセントが「CoolLaser」で、15パーセントが「SOSEI」になると考えています。

白井元氏(以下、白井):だいたい5年後ぐらいには、CoolLaserがほぼ売上の大半を占めているよねというのが資料4ページのグラフです。

豊澤:今期、来期、再来期など、そういった時間軸のどこかで売上の構成比は逆転するかなと考えています。

質疑応答:「CoolLaser」における除染分野について

質問者:「CoolLaser」について、資料内に除染分野と書かれていますが、これは何でしょうか?

豊澤:これは原子力の分野です。汚染された部分をレーザーによって除去して、除去したものを回収するいうものです。

白井:低レベルの放射性物質がついた建屋をブラストなどで解体する場合、平米当たり1キログラムの塗膜を除去する時には、40キログラムぐらいの砂などを使う必要があり、それだけ放射性のゴミが出てしまうんですね。レーザーであれば対象物だけを集じん、回収できます。

そういった危険物質なども安全、安価に除去ができるというところでニーズがあり、過去、弊社も中部電力(9502)さまと4年間ぐらい除染分野の共同研究しています。

中部電力さまと共同で特許を持っているのですが、原子力発電所は廃炉、そういったニーズのところで使われています。

豊澤:併せてPCBやアスベストのような有害物質が世の中にはまだまだ介在していますが、そういったところをきれいに集じんして、作業員にも安全なかたちでご提供できるというのが「CoolLaser」の1つのメリットです。

今までは錆や塩分除去といって、塗料を流すことに注力をしていたのですが、こういった領域にも広げた展開が可能になってきたので、そのあたりもご期待にお応えできるようになるかなと思っています。

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