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HISによるTOB報道でユニゾHDがストップ高…3年連続増資の企業が買われた背景とは?=栫井駿介

2017年から3年連続で増資、株価も低迷し続けた賃貸オフィスビルとホテルを運営するユニゾHD。HISがTOBするという報道でストップ高まで買われた背景を解説します。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

増資で長年株価が低迷、にもかかわらず5分足らずでストップ高へ

ユニゾHD<3258>が、未開示のまま報道だけで買い上げられたワケ

しぶとく推奨を続けてきたユニゾHD<3258>が、本日ストップ高を付けました。

【出典】Yahoo!ファイナンス

【出典】Yahoo!ファイナンス

ユニゾHDは賃貸オフィスビルとホテルを運営する会社です。低金利を追い風に近年は拡大戦略を続けてきましたが、毎年のように行われる公募増資で株価は下がり続けていました。

ユニゾHD<3258> 月足(SBI証券提供)

ユニゾHD<3258> 月足(SBI証券提供)

しかし、その間も業績は伸び、保有不動産の値上がりも相まってどんどん割安感が拡大してきました。直近では、保有不動産の時価から有利子負債を差し引いた時価が3000億円あるのに対し、時価総額が600億円にまで落ち込んでいたのです。

これぞ「500円で売られている1000円札を探す」割安株投資の醍醐味です。以下、会員向けレポートの一部を抜粋します。

<投資のポイント>

  • ユニゾHD<3258>が3年連続の増資で株価下落。しかし、公募増資は本来株式の価値にマイナスではない。EPSもしっかり維持しており、将来の利益増加が見通せる。
  • 同じ不動産賃貸であるREITと比較すると、ユニゾHDは
    REITの1/3でしか評価されていない
    。価値の源泉は同じであり、明らかな乖離が見られる。
  • 増資懸念で株価は低迷しているが、逆に言えば増資さえ止まれば大きく上昇する余地がある。それまで気長に待っていれば手堅い投資となるだろう。

増資は株式の価値にマイナスにならない

昨年7月からの推奨銘柄であるユニゾホールディングス<3258>が公募増資を行い、株価が下落しています。推奨開始時も公募増資によって株価が下落した時でした。2013、2014、2016、2017年に公募増資を行っており、今回で3年連続となります。

公募増資があることが分かっていてなぜ推奨しているのかと言えば、増資は原則として株式の価値にマイナスになるものではないからです。発行済株式が増加することで1株あたり利益(EPS)は一時的に減少しますが、増資で得た資金は間違いなく企業価値に上乗せされます。得た資金を元手に利益を生み出せば、EPSもやがて上昇します。

資金を経営者報酬や豪華な社屋などの無駄遣いに投じるのであれば株主の怒りも当然ですが、ユニゾは不動産やホテルなど、高確率で利益を出せる資産に投資しています。そこから将来的に利益を出せるなら、1株あたりの価値が減少することはないのです。

度重なる増資にもかかわらず、EPSは増加~横ばいとなっています。それに反比例して、PERはどんどん割安になっています。一時的なEPSの低下や受給悪化を懸念する短期投資家の行動の影響でしょう。価値を考えると、時間が経つごとに「うまみ」が増しているのです。

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※2019年は会社予想EPS(増資調整後)、株価は2018/5/11終値

利益の増加にはタイムラグがあります。既存物件の取得ならすぐに利益に反映されますが、現在強化しているのは新設のホテルです。資金が入ってから建設、開業準備まで時間とお金がかかることから、利益が出るのはしばらく後になるでしょう。

逆に考えると、ホテルの開業が進めば自然と利益が増加してくるということです。現在開業しているのが20件なのに対し、計画開発中が11件あります。これらが開業した時の利益を考えると、今の株価水準におけるPERは5倍に近づくような割安水準となるでしょう。

Next: ユニゾHDが増資を進めていた理由とは?

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