ファンダメンタルズを前提としたバリュー投資が基本の私ですが、最近IPO投資もはじめました。そこで今回は、IPO株投資のメリットデメリットをお伝えします。(『日本株投資家「坂本彰」公式メールマガジン』坂本彰)
株式会社リーブル代表取締役。サラリーマン時代に始めた株式投資から多くの失敗と経験を積み、株で勝つための独自ルールを作り上げる。2009年10月に130万円だった株式資産は、2016年に6000万円を突破。定期預金などを合わせた資産は1億円超。2012年より投資顧問業(助言)を取得。現在、著者自身が実践してきた株で成功するための投資ノウハウや有望株情報を会員向けに提供するかたわら、ブログやコラム等の執筆活動も行う。前職はラーメン屋という異色の経歴。メールマガジン『日本株投資家 坂本彰 公式メールマガジン』は2014年まぐまぐマネー大賞を受賞。読者数2万人。雑誌等のメディア掲載歴多数。主な著書に『小売お宝株だけで1億円儲ける法』(日本実業出版社)日本証券アナリスト協会検定会員候補。
ハイリスクハイリターン、IPO企業とどう向き合うか?
ファンダメンタルズ重視の長期投資家がIPO投資をはじめた理由
私の投資スタンスおよび本業の投資助言で推奨する銘柄は、ファンダメンタルズを前提としたバリュー投資が基本です。
ファンダメンタルズとは企業を分析し、これからも売上や利益が増え続けると見込める企業を探すことですが、それに加えて株価が割安だと思う企業を助言します。
その一方で、私個人では2018年ぐらいからIPO企業へも投資するようになってきました。少額投資ではありますが、その件については、動画「新規購入してみた~」シリーズでもお伝えしました。
IPO投資をススメるわけではありませんが、今回はIPO株投資のメリットデメリットをお伝えします。
まずメリットについて。こちらは抽選に当たる以外にも、上場後のセカンダリー投資でも利益を出せること。
また、株価上昇率も思ったより高いことが挙げられます。
2017年に上場したジャパンエレベーターサービスHD<6544>は217円から2,398円へと、僅か2年ちょっとでテンバガーになりました。
比較的短い期間で大化け株も出るのですが、デメリットとして
・開示情報が少ないのに割高
・株価が成長を先取りしている
・赤字企業も存在している
などがあり、悪材料が表面化すると株価が大幅急落するという側面もあります。
3点の中でも、特にバリュー投資スタンスでは説明不可能なのがPERの高さです。
既存の企業であればPER50倍や3桁というのは割高過ぎて手が出せないのですが、IPO企業は100倍超えがゴロゴロあります。
これが普通並みの25倍に落ち着くには、利益を4倍にする必要があるのですが、IPO株をそこまで長期保有する人は稀です。
私は長期保有スタンスのため、このポイントが怖くて投資対象から省いていましたが、昨年からリスクにチャレンジするようにしています。
IPO企業はPERという指標だと対象外になるため、PSRを参考指標にする人もいますが、自分はPSRに懐疑的です。
というのも、PSRはPERの利益の部分を売上高に変えるため赤字企業でも数値が出ること。
また、売上高というのが曲者で、利益と比べてすぐにごまかせる(粉飾)できてしまうのです。
信頼できる経営者や経営陣であるのか?という見極めも重要で、既存の上場企業よりも株価変動率含めて難しいのですが、大当たり株が出やすいという魅力もあるため、今後も少額投資から取り組んでいこうと思います。
『日本株投資家「坂本彰」公式メールマガジン』(2019年7月5日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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サラリーマン時代に始めた株式投資から株で勝つための独自ルールを作り上げる。2009年10月、130万円だった株式資産は2015年に5000万円を突破。定期預金などを合わせた資産は1億円に。平成24年より投資顧問業(助言)を取得。現在、著者自身が実践してきた株で成功するための投資ノウハウや有望株情報を会員向けに提供しているかたわら、ブログやコラム等の執筆活動も行う。メールマガジン「日本株投資家 坂本彰 公式メールマガジン」は2014年まぐまぐマネー大賞を受賞。読者数2万人。雑誌等のメディア掲載歴多数。2016年12月1日『「小売お宝株」だけで1億円儲ける法』が日本実業出版社より発売!