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SANKYO、パチンコ機販売台数で4期連続トップシェアを獲得 5期連続トップシェアおよびパチスロシェア伸長を目指す

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2026年5月14日に発表された、株式会社SANKYO2026年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

連結業績ハイライト

井上卓氏:株式会社SANKYO常務執行役員の井上です。私から2026年3月期決算概要をご説明します。

2026年3月期の業績ハイライトです。パチンコ機の販売台数は増加しましたが、パチスロ機の販売台数が減少したことで、前期比減収減益となりました。

パチンコ機販売台数シェアでは30パーセント超を獲得し、4期連続でトップシェアを達成しました。

セグメント別決算サマリー

連結決算をセグメント別に総括します。まず市場の概況ですが、パチンコ市場では「LT3.0プラス」搭載機種の登場によりスマートパチンコの普及は進展したものの、市場全体を十分に活性化させるには至りませんでした。

一方、パチスロ市場では型式試験の適合率が低迷したことで新機種投入に影響が見られたものの、継続的にヒット機種が登場し、堅調を維持しています。

当社のパチンコ事業では、主力タイトルや人気アニメ作品との新規タイアップ機、「LT3.0プラス」搭載機種など、充実したラインナップにより販売台数が前期比で増加し、4期連続でトップシェアを獲得しました。

また、パチスロ事業では、新規導入タイトルが4タイトルにとどまったものの、『Lパチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ2』が3万台を超える販売を達成し、その他の新規タイトルも1万台以上を販売して2桁シェアを維持し、トップグループの地位を確保しています。

決算サマリー

決算サマリーです。主な数値の動きは、ご覧のとおりです。

売上高の増減要因

連結売上高の増減要因も整理しましたので、ご確認ください。

営業利益の増減要因/販管費構成

連結営業利益は、パチスロ機関連事業において販売台数が減少したことによる売上総利益の減少が主な要因となり、減益となりました。

加えて、研究開発費が31億円増加していますが、これは商品力強化のためのものです。

B/Sサマリー

連結貸借対照表は、ご覧のとおりです。純資産は、自己株式取得による約600億円の影響を受け、348億円減少しました。

パチンコ機関連事業

事業の概況です。こちらはパチンコ機関連事業における売上高の増減要因です。Bistyブランドにおいて、『e 東京喰種』の増産および『e 新世紀エヴァンゲリオン ~始まりの記憶~』の販売が好調に推移し、販売数量が伸びたことが売上高の増加につながっています。

パチンコ機関連事業≪ラインナップ≫

パチンコ機の新規販売タイトルは、前期比で1タイトル増加し、合計9タイトルとなりました。販売台数はリユース機などを含め約25万台となっています。

パチスロ機関連事業

パチスロ機関連事業の売上高増減要因です。型式試験の適合状況により、予定していた新規3タイトルを先送りし、投入タイトルが4タイトルにとどまったことが売上高減少の主因となっています。

パチスロ機関連事業≪ラインナップ≫

パチスロ機の新規販売タイトルは、前期比で2タイトル減の4タイトルとなりました。一方で、SANKYOブランドの『パチスロ からくりサーカス』および『Lパチスロ かぐや様は告らせたい』の増産を行っています。

パチンコ機販売シェア≪台数ベース≫

マーケットシェアの推移ですが、後ほど中期経営計画の進捗パートでご説明するため、14ページ、15ページの説明は割愛します。事業概要の説明は以上です。

【中期経営計画】2年目までの振り返り(2026年3月期)

髙橋博史氏(以下、髙橋):株式会社SANKYO代表取締役副社長執行役員の髙橋です。中期経営計画の進捗を私からご説明します。

こちらは、中期経営計画2年目までの振り返りです。1年目にあたる2025年3月期は、中期経営計画数値目標を上回って着地しました。

一方、2年目にあたる2026年3月期は、市場前提との乖離を主因に計画を下方修正しましたが、修正後の売上・利益に対してはおおむね計画どおりに着地しています。

【中期経営計画】販売シェア目標に対する進捗

販売シェア目標に対する進捗です。パチンコ事業は目標である30パーセントに対し、安定的に高いシェアを獲得しており、4期連続でトップシェアを達成しています。

パチスロ事業では、目標である15パーセントに対し、ヒット機種の創出とシリーズ展開が進展しており、トップグループの地位を確立しつつある状況です。

【中期経営計画】中計策定時の市場前提との乖離状況

中期経営計画策定時の市場前提との乖離状況をご説明します。中期経営計画策定時には、パチンコ・パチスロともに販売台数の増加を前提としていましたが、実績としてはパチンコが減少し、パチスロは横ばいにとどまっています。

パチンコ市場については、稼働低迷を背景としたパーラーの投資意欲の低下が主因と認識しています。一方、パチスロ市場は、稼働自体は堅調ですが、型式試験の適合率の低迷による供給制約が影響し、横ばいにとどまりました。

2026年度の見通しは、パチンコ市場では新台導入に対する選別姿勢の強まりを背景に、販売台数が前年度比で減少する見込みです。

パチスロ市場は堅調な稼働状況を背景に、パーラーによるパチスロへの投資のシフトが進むことを想定し、販売台数は前年度比で増加すると見込んでいます。

【重点施策】パチンコ市場の縮小と構造的課題

こちらのスライドでは、パチンコ市場の縮小を踏まえた当社の重点施策「SANKYO YELL(エール)プライス」について、導入の背景をご説明します。本スライドは、パチンコ市場の縮小要因を構造的に整理したものです。

近年、遊技機の販売価格は部材価格の上昇や設計・部材の高度化を背景に上昇が続いています。その結果、パーラーの投資負担が増加し、収益確保のハードルが高まっています。

これにより遊びやすさが低下し、稼働率の低下を招いています。さらに、稼働率の低下はパーラーの購買力低下につながり、市場縮小が進むという負の循環が生じています。

当社はこの負の循環の起点に対して、価格面からアプローチすることで、市場の回復を後押ししていきたいと考えています。

【重点施策】新価格方針による市場回復シナリオ

こちらのスライドでは、新価格方針による影響のイメージを示しています。当社の新価格方針により、パーラーの導入負担を軽減し、運用改善および稼働回復を通じて、最終的には市場回復につなげていきます。

その結果として、販売台数の増加およびシェア拡大を見込んでいます。また、当社の取り組みが競合各社の価格見直しにつながることで、市場全体へのさらなる波及も期待できると考えています。

【重点施策】収益性維持・向上の3つのドライバー

新価格方針に伴う収益性の維持および向上の考え方をご説明します。当社では、価格見直しを単なる値下げではなく、中長期的な成長投資と位置付けています。

収益性を高める手段として、第1にコストの見直し、第2にシェア拡大、第3に業界環境の変化による収益機会を想定しています。

具体的には、原価低減によるコスト削減、製品の採用機会拡大による販売数量の増加、さらに市場活性化による需要回復を通じて、収益性向上を実現していきます。

【中期経営計画】2027年3月期見通し

当社の2027年3月期の業績計画をご説明します。中期経営計画の最終年度にあたる今期は、中期経営計画策定時の市場前提との乖離を主な要因として、中期経営計画の数値目標を下回る見通しです。

売上高は1,740億円、営業利益は560億円、親会社株主に帰属する当期純利益は400億円を予想しています。

パチンコ・パチスロともにシェア目標は維持しますが、市場環境の悪化が業績下振れの主な要因となっています。さらに、新価格方針に伴うセールスミックスの変化や商品力向上、機種プロモーションの強化により、販売費の増加も見込まれています。

【中期経営計画】パチンコ販売シェアは30%水準を維持

販売シェアの進捗状況です。2025年度におけるパチンコ機の販売シェアは、目標として掲げた30パーセントを達成し、4期連続でトップシェアを獲得しています。

2026年度もシェア30パーセント以上を維持し、5期連続のトップシェアを目指していきます。

【中期経営計画】パチスロ販売シェアは一時的低下も回復基調へ

パチスロ機の販売シェアをご説明します。2025年度は型式試験の影響により、3タイトルを次期以降に先送りし、新規投入は4タイトルにとどまりました。

一方で、主力タイトルで3万台超を販売したことに加え、その他の新規タイトルも1万台以上を販売し、2桁シェアを維持してトップグループの地位を確保しました。

2026年度はシェア15パーセント以上の獲得を目指すとともに、トップグループの一角としての地位をさらに強化していきます。

【中期経営計画】取組みの成果:収益基盤の強化と多様化

中期経営計画の取り組み成果をご説明します。中期経営計画期間においては、パチスロ事業が大きく成長しました。パチスロの販売シェアは、それ以前の5期平均と比較して約3.1倍に拡大しています。

この結果、収益構造はパチンコ中心から、パチンコとパチスロの両輪で支える体制へと転換しました。また、事業ポートフォリオの分散により、業績の安定性も向上しています。

【中期経営計画】パチンコ市場活性化の取り組み(KUGITAMAプロジェクト)

「SANKYO YELL(エール)プライス」に加え、市場活性化施策である「KUGITAMAプロジェクト」をご説明します。

本プロジェクトは、釘と玉によるパチンコ本来の楽しさを訴求し、休眠層の回帰および新規ファンの獲得を目的とした取り組みです。

昨年8月の始動以降、レトロパチンコをブラウザ上で体験できるシミュレーションの提供に加え、本日よりファンサイトを「SANKYOオンライン博物館」としてリニューアルし、初心者や休眠層の方に向けたアプローチを強化しています。

さらに秋頃には、実機のパーラーへの導入を予定しています。導入に際しては、低価格のレンタルプランを通じて羽根モノ機を提供し、より気軽に楽しめる環境を整備していきます。

これらの取り組みにより、ファン層の拡大と市場規模の維持・向上を図り、持続的な成長へつなげていきます。

【中期経営計画】新規事業の取り組み状況

新規事業の取り組み状況をご説明します。遊技機事業との相乗効果を狙ったコンテンツIP投資は着実に進展しています。

具体的には、漫画のタイトル数の拡大によりIPの蓄積が進んでいるほか、アニメ製作委員会への出資も拡大しています。引き続き、IPの創出から遊技機展開までの取り組みを強化していきます。

【中期経営計画】資本コストや株価を意識した経営について

資本コストや株価を意識した経営に関する当社の現状認識をご説明します。PBRは1倍を上回っており、ROEも目標である15パーセントを達成するなど、資本効率は一定の水準を確保しています。

一方、PERはいまだ1桁台と低水準にとどまっており、今後の成長機会の醸成を通じて、さらなる評価向上の余地があると認識しています。

【中期経営計画】資本コストや株価を意識した経営について

このような認識のもと、当社は売上および利益率の向上、適切な株主還元を通じて、ROEの向上を図っていきます。

あわせて、事業成長への期待を高めるための施策を推進するとともに、新規事業やサステナビリティへの取り組み、情報開示の強化を通じて当社への理解を深めていただき、PERの向上につなげていきます。これらを通じて、企業価値の向上に取り組んでいきます。

【中期経営計画】株主還元について

株主還元についてご説明します。株主還元方針は、配当性向40パーセントを目安とした業績連動型配当と、機動的な自己株式取得を基本としています。

2027年3月期の年間配当金については、減益見通しを踏まえ、前期比10円減配の1株当たり80円を予定しています。

自己株式取得は、株価、業績、投資機会などを総合的に勘案し、引き続き機動的に実施していく予定です。

パチンコ市場

森田淳氏(以下、森田):株式会社SANKYO経営企画部IR室課長の森田です。2027年3月期予想について私からご説明します。まず、今年度のパチンコ市場の見通しについてです。パーラーが機種選定および導入台数を見極める姿勢を強めていることから、販売台数は前年度を下回る見込みです。

一方で、短期的には「LT3.0プラス」搭載機種のゲーム性拡充を活かした新機種ラインナップにより、一定の回復が期待されます。

パチスロ市場

パチスロ市場の見通しです。好調な稼働を背景に、パーラーの投資がパチンコよりもパチスロへ優先的に配分されると見込んでおり、総販売台数は前年度を上回る見込みです。

業績予想ハイライト

2027年3月期の業績予想ハイライトです。パチンコ・パチスロ機の販売台数合計は増加を見込んでいますが、パチンコ機関連事業における新価格方針の推進による販売単価の変化や、商品力向上に伴う研究開発費の増加により、売上高および利益は前期を下回る見通しです。

販売台数シェアは、パチンコでは30パーセント超を維持し、5期連続でトップシェアを目指します。パチスロでは販売タイトル数を拡充し、シェア向上を図っていきます。

2027年3月期予想サマリー

決算サマリーです。主な数値の動きはご覧のとおりです。

売上高の増減要因

連結売上高の増減要因も整理していますので、ご確認ください。

営業利益の増減要因/販管費構成

連結営業利益は、主にパチンコ機関連事業の売上総利益の減少と研究開発費の増加が減益の要因となっています。

パチンコ機関連事業

パチンコ機関連事業の売上高増減要因です。Bistyブランドの販売台数減少に加えて、SANKYOブランドの新価格方針に伴う販売単価の低下やセールスミックスの変化が売上高減少の主因となっています。

パチンコ機関連事業≪ラインナップ≫

パチンコ機の販売タイトルですが、今期は前期比2タイトル増加の11タイトルを予定しています。

パチンコ機「e フィーバー機動戦士ガンダムSEED クライマックス」発売

新商品のご紹介です。パチンコ機『eフィーバー機動戦士ガンダムSEED クライマックス』は、『機動戦士ガンダムSEED』および関連シリーズの人気シーンを多数搭載し、幅広いファン層に訴求できる演出構成となっています。

専用デバイスを多数搭載することで、従来機を超える没入感の高いゲーム体験を実現しています。

さらに、テレビCMをはじめとした各種プロモーションを展開し、認知拡大と初動の立ち上がりを強化していきます。当社では本機を今期の主力タイトルの1つと位置づけ、販売台数および稼働の両面での貢献を見込んでいます。

パチスロ機関連事業

パチスロ機関連事業の売上高増減要因です。SANKYOブランドおよびBistyブランドの両ブランドで、販売数量および単価の上昇を見込んでおり、大幅な増収を予測しています。

パチスロ機関連事業≪ラインナップ≫

パチスロ機の販売タイトルについてです。今期は前期比で4タイトル増加し、新規で8タイトルを予定しています。

パチスロ機「Lパチスロからくりサーカス2」発売

パチスロの新商品をご紹介します。こちらは『Lパチスロからくりサーカス2』です。本機は、前作高稼働実績を残した人気シリーズ『からくりサーカス』の第2弾となります。

当社のパチスロ専用筐体を採用し、スペックや演出面に加え、ハード面でもさらなる進化を実現しました。本機についても、シリーズ機として安定した販売と高い稼働を見込んでいます。

以上で、当社からの説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:部材やメモリの価格高騰が業績に与えるリスクについて

森田:「部材価格やメモリ価格の高騰が業績に与える影響はどの程度か、また生産が滞るようなリスクがあるかも教えてください」というご質問です。

髙橋:昨今、メモリや中東情勢に関連して、さまざまな価格上昇が報道されています。しかし、当社では新型コロナウイルス蔓延時の教訓をもとに、部材調達の先行手配を徹底しています。

そのため、調達不足による機会損失の発生を防ぐよう努めていることから、現時点では価格上昇リスクもそれほど高くないと考えています。

メモリおよび石油由来の資材については、現時点では大きな影響が出るリスクは感じていません。ただし、中東紛争がいつ終結するか予測がつかない状況であり、長期化した場合の調達面への影響や仕入れ価格の高騰などのリスクは否定できません。

そうした影響を最小限に抑えるため、調達先との連携をさらに密にしながら、確実に対応を進めていきます。

質疑応答:新価格方針の効果発現時期について

森田:「新価格方針の効果が発現するタイミングはいつ頃になるでしょうか?」というご質問です。

髙橋:今期から始めた新価格方針ですが、当社だけでなく、業界全体として価格の見直しが進むことで、パーラーの経営環境が一層改善し、それによって設備投資意欲の向上につながるものと見ています。そのため、効果が現れるまでには少し時間がかかると思われます。

当社が継続して取り組むことが、業界全体を盛り上げていくことにつながると考えています。今期から効果が出てくる部分も一部あるかと思いますが、本格的な効果は次期、さらにその次の期といったかたちで、一定の時間を要するかと感じています。

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