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日経平均3万670円、31年ぶり高値に危うさ。「当時との大きな違い」指摘も(9/14)

きょうの日経平均株価終値は前日比222円高の3万670円と続伸、1990年8月以来約31年ぶりの高値を付けました。ただ、指標からみた31年前と現在の水準はまったく異なります。そこを認識することは非常に重要です。(『ハロー!株式』)

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日経平均、年初来高値更新!31年ぶりの高値水準

日本株は本日も上昇し、TOPIX(東証株価指数)は連日で年初来高値を更新し、1990年8月以来およそ31年1カ月ぶりの高値。

日経平均は2月16日に付けた終値および取引時間中の年初来高値を約8カ月ぶりに更新し、TOPIX同様、1990年8月以来およそ31年1カ月ぶりの水準を回復しました。

ちなみに日経平均の過去最高値は1989年12月29日の3万8,915円ですが、当時の日経平均のPER(株価収益率)は80倍に達していたと言われます。

昨日現在PER14倍の日経平均が、バブル期並みのPER80倍まで買われた場合、17万4,000円となります。

昨日現在PER23.7倍のNYダウと同等の水準まで買われた場合の日経平均は、5万1,000円となります。

日本株は31年ぶりの高値を付けましたが、指標からみた当時と現在の水準はまったく異なります。そこを認識することは非常に重要です。

日経平均株価 日足(SBI証券証券)

日経平均株価 日足(SBI証券証券)

TOPIX 日足(SBI証券証券)

TOPIX 日足(SBI証券証券)

相場概況

本日の日経平均株価は先週末の373円高、昨日の65円高に続いて3日連続高。222円高の3万670円と2月16日に付けた終値ベースの高値3万467円を上回って取引終了です。11:09には3万795円まで上昇し、2月16日に付けたザラ場ベースの年初来高値3万714円を突破する場面もありました。

昨晩のNYダウが261ドル(0.76%)高となり、ナスダックは9P安でしたが、半導体株指数(SOX)は史上最高値を更新。これを受けて東京市場も朝方から買いが先行。買い一巡後は年初来高値を更新した達成感や騰落レシオやサイコロなどを意識した短期的な警戒感から上げ幅を縮小する場面がありましたが、先高期待からの押し目買い意欲は根強く、高い水準を維持して引けています。

日経平均・TOPIXともに31年ぶりの高値水準です。

業種別では、石油、海運、自動車、精密、保険、証券などの上げが目立ち、一方で医薬品、電力ガスは下げています。

個別銘柄では、鉄鉱石・石炭・穀物などを運ぶばら積み船市況の値動きを表すバルチック海運指数が上昇したことを受け、海運株が軒並み高。郵船が130円高の9,960円、商船三井が210円高の9,130円、川崎汽船も280円高の6,690円といずれも年初来高値更新です。

東京海上が3日連続高で356円高の6,098円と年初来高値更新。発行済み株式総数の1.1%に当たる750万株、300億円を上限とする自社株取得枠の設定を発表し、好感した買いが入っています。

百貨店の松屋が3日連続高で112円高の1150円と年初来高値更新。政府は10月以降にワクチン接種者に対する行動制限を段階的に緩和していく方向であり、客足の増加を期待した買いが継続しています。

出前館が149円高の1956円と大幅高。ZHDなどへの第三者割当増資と海外向けの公募増資で約800億円を調達すると発表。株主価値の希薄化を懸念して朝方は1,716円まで下げたが、その後は事業拡大を期待した買いが優勢となり、大きく上げています。

その他、半導体を光や熱から保護する封止材を手掛ける住友ベが500円高の5,740円と大幅高、一押しのトヨタグループ本家の豊田織機が260円高で1万円ちょうど、日本電産も385円高の1万3,630円。

半導体ウエハ容器メーカーのミライアルが131円高の1,829円、総合物流の丸全昭和が230円高の3,785円と値を飛ばしています。

本日の新高値銘柄は、ミライト、若築建、アサヒG、伊藤園、キッコーマン、信越化、電通、ウェザーニューズ、富士フイルム、日本製鉄、東邦鉛、オムロン、三井ハイ、ヤマハ、三菱商事、松屋、東京海上、平和不、郵船、商船三井、川船……等々です。

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