リンクアンドモチベーション<2170>は、「私たちは、モチベーションエンジニアリングによって、組織と個人に変革の機会を提供し、意味のあふれる社会を実現する」をミッションに掲げ、多くの組織と個人の変革を独自の技術でサポートする企業である。2000年に「モチベーション」にフォーカスした世界初の経営コンサルティング会社として設立され、現在は東京証券取引所(以下、東証)プライム市場に上場、グループ企業として国内子会社10社、海外子会社5社を持つ。コンサル・クラウド事業とIR支援事業からなる「組織開発Division」、キャリアスクール事業と学習塾事業からなる「個人開発Division」、ALT配置事業と人材紹介事業からなる「マッチングDivision」の計3セグメントを、同社とグループ企業で運営している。
コンサル・クラウド事業が好調で1Qは大幅な増収増益でスタート
1. 2026年12月期第1四半期決算の概要
2026年12月期第1四半期の連結業績は、売上収益で前年同期比14.1%増の10,688百万円、営業利益で同21.9%増の1,489百万円となった。組織開発Divisionは、注力事業であるコンサル・クラウド事業が伸長した結果、売上収益が前年同期比18.7%増の4,287百万円、売上総利益が同20.2%増の2,954百万円と大幅増収を達成している。個人開発Divisionは、学習塾事業こそ伸長したものの、キャリアスクール事業において既存教室の在籍者数が減少した結果、売上収益で前年同期比6.8%減の1,347百万円、売上総利益が同7.0%減の589百万円となった。マッチングDivisionは、オープンワーク<5139>を中心とした人材紹介事業の大幅伸長により、売上収益が前年同期比14.4%増の5,210百万円、売上総利益が同18.0%増の2,589百万円と、こちらも大幅増収を達成している。
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期通期の連結業績は、売上収益で前期比12.5%増の46,700百万円、売上総利益で同13.7%増の25,700百万円、営業利益で同50.1%増の6,310百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益で同114.0%増の3,470百万円と増収増益を見込む。注力事業であるコンサル・クラウド事業への経営資源集中により、過去最高の売上収益・営業利益を目指す計画である。セグメント別では、組織開発Divisionがコンサル・クラウド事業の成長により2ケタの増収、マッチングDivisionもALT配置事業のシェア拡大と人材紹介事業の拡大により2ケタの増収を見込む。個人開発Divisionはキャリアスクール事業の構造改革を進めつつ、前期を上回る水準を計画する。
2028年12月期に営業利益100億円、2030年12月期に150億円を計画
3. 中期的な成長戦略
同社は中期的な成長戦略として「2030年計画」を掲げ、2028年12月期に営業利益100億円、2030年12月期に150億円を計画している。この実現に向けた中核施策が、主力プロダクト「モチベーションクラウド」を軸とするストック収益の積み上げであり、ARR※(年間経常収益)を2025年12月期の75億円から2028年12月期に150億円、2030年12月期には240億円へと拡大することを目指す。
※Annual Recurring Revenueの略。サブスクリプション型ビジネスなどにおける「毎年決まって得られる収益」を指す。
成長戦略の柱としては、第1に新規サービスの拡大が挙げられる。これは、「診断」領域に加えて採用支援やマネジメント支援など新たな「変革」領域へ展開し、サービスカバレッジの拡充を図るものである。2つ目の柱は、国内顧客基盤のさらなる拡大だ。上場企業の市場には、なお大きな開拓余地が残るほか、中小企業の顧客獲得に向けては提携先の顧客基盤を活用したアプローチの準備を進めており、将来的な収益寄与が期待される。そして、長期的な成長に向けては、海外展開の本格化を掲げている。すでに、アジア5か国での事業展開を開始しており、海外市場における成長加速も長期的な視野に入っている。これらの施策を通じて、同社は「モチベーションクラウド」を核とする高収益・高成長モデルをさらに強化していく考えである。
2026年12月期第1四半期では、2026年4月にリリースした「モチベーションクラウドエントリーマネジメント」の発売初月の月会費売上が約750万円と順調に進捗しているほか、新サービスのマネジメント支援サービスについても、2026年内のリリースに向けて順調に進捗している。
4. 株価
弊社では2026年1月5日付けバリュエーションレポートにおいて、リンクアンドモチベーションの今後1年程度の目標株価を768円とした。新たな中期経営計画の達成が見えてくれば、1,000円超の達成も視野に入ることとなる。今期配当予想は16.40円(前期比0.4円増)を見込んでおり、配当利回りと優待利回りの合計である総合利回りの最大で6%半ばのインカムゲインも享受できる。2026年2月より、取得金額の上限を60億円とする過去最大規模の自己株式取得を実施中である。2026年4月30日現在、取得株数36.65%、取得総額41.67%の進捗状況であり、引き続き株価の下支えも期待される。
(執筆:フィスコアナリスト 山本泰三)
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