<PER18倍は割安ではない|成長期待の織り込みが進む水準>
現在の株価水準を株価指標で評価すると、27年3月期予想EPS(1株当たり純利益)179.89円を前提にしたPER(株価収益率)は約19倍(2026年5月21日時点)となり、成熟した総合電機の水準としては決して割安ではありません。
AIインフラ企業としてはまだ評価の余地があります。
しかし、そのためには2028年度の調整後営業利益7,500億円以上という目標達成に向けて、データセンター向け蓄電システム、MEGTRON、コンデンサなどの売上が計画通り伸び、利益率も維持される必要があります。
計画通りに進めば株価3,500円超も視野に入る一方、計画未達が見えれば現在のPERは過大評価と判定されるリスクも。
アナリストコンセンサスの目標株価が2,999円にとどまっている点も、足元の株価がやや先行している可能性を示唆しています。
<押し目買いの目安は3,100〜3,200円台の出来高を伴う下げ止まり>
実際に売買するうえでは、決算後の安値である3,121円(5月13日安値)を下回らないかが当面の判断材料です。
3,100円台から3,200円台の水準で出来高を伴って下げ止まる動きが確認できれば、押し目買いを検討するタイミングとなるでしょう。
出来高を伴う反発は、機関投資家を含む大口の買いが入っているサインであり、単なる短期リバウンドではなく、本格的な上昇への節目になる可能性が出てきます。
自分なりに損切りラインと利益確定ラインを決めてから入る姿勢が、すでに評価が進んでいる今のパナソニック株を買い付けるうえでは適しています。
まとめ|AI関連の利益成長を見ながら今後を判断
パナソニックの株価は、AIインフラ事業を中核に据えた成長戦略への期待を背景に、大きく上昇してきました。
26年3月期は構造改革費用と車載電池の一時費用で大幅減益となりましたが、27年3月期は営業利益が前期比132.6%増の5,500億円、純利益が同121.6%増の4,200億円となる大幅増益計画を掲げています。
また、データセンター向け蓄電システムの売上計画は1年前倒しで上方修正され、2028年度には9,500億円(2025年度比約3倍)の規模を目指す方針です。
IEAの予測でも世界のデータセンター電力消費量は2022年比で2026年に2倍以上に拡大する見通しであり、AIインフラ事業の追い風は構造的に続く見通しです。
一方で、車載電池の米国EV市場依存、Blue Yonderの投資回収フェーズ移行など、注視すべきリスク要因も残ります。
投資判断にあたっては、データセンター向け売上の進捗、車載電池46GWh計画の達成可否、Blue Yonderの利益率改善という3つのチェックポイントを四半期決算で確認しながら、押し目を狙う姿勢が有効でしょう。
本記事は日本投資機構が運営する金融メディア『INVEST LEADERS』からの提供記事です。
※タイトル・リード・見出しはMONEY VOICE編集部による
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