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ケンコーマヨ Research Memo(7):約200億円のM&A投資枠を設定、成長加速で経営数値目標を上方修正(2)

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■ケンコーマヨネーズ<2915>の今後の見通し

(2) 経営数値目標の見直し
同社は12年間の中長期経営計画「KENKO Vision 2035」を4年ごとに3つのフェーズに分けて経営数値目標と戦略を策定しており、今回経営数値目標についても見直しを行った。ポイントは、売上高の成長加速化と収益性指標を営業利益率からEBITDAマージン、ROEからROICに変更した点にある。収益性指標を変更した理由は、M&A戦略を含めた成長投資を積極推進することで、のれん償却額や減価償却費などの増加が見込まれるためと思われる。また、ROICを採用することで投資に対するリターンがより正確に把握しやすくなる。

具体的な経営数値目標として、第1フェーズの2028年3月期売上目標は当初目標と変わらず1,020億円としたが、第2フェーズの2032年3月期の目標は1,450億円に、最終年度の2036年3月期は当初目標の1,250億円から2,000億円に大幅に上方修正した。既述の成長戦略とM&Aを実行することで成長を加速させる計画で海外売上比率を大きく見直したが、国内売上高についても2036年3月期は当初目標の1,125億円から1,400億円に上方修正している。12年間の年平均売上成長率は8.5%である。

また、EBITDAマージンは2024年3月期の6.4%に対して、最終年度は12.0%まで引き上げる。国内製造拠点の再編や設備投資による生産効率化に加えて、BXの取り組みによる業務効率や生産性向上を見込んでいる。EBITDAマージンと売上目標から算出したEBITDAは2024年3月期の56億円から2036年3月期は240億円と4倍強に拡大し、年平均成長率は12.8%を見込んでいる。ROICは2024年3月期の4.2%に対して2028年3月期に6.0%、2032年3月期に6.5%、2036年3月期に9.0%と特に第3フェーズでの上昇を見込んでいる。今後実施するM&Aや設備投資などの効果が第3フェーズ以降、顕在化する見通しとなっている。

なお、ネットD/Eレシオについては1.5倍以下の水準を設定している。既述のとおり、2026年3月期まで同指標はマイナス圏で推移しているが、今後はM&A投資など大きな資金需要が発生した場合にはエクイティファイナンスではなく、借入金を活用して賄う方針であることを示唆している。株主還元については配当金の目安としてDOEを採用しており、今回の見直しでは同水準を当初計画から引き上げることを発表した。具体的には、2028年3月期までの第1フェーズのDOEの目安は当初目標の1.5%以上から2.5%以上に、2032年3月期までの第2フェーズでは当初目標の2.0%以上から3.5%以上に、2036年3月期までの第3フェーズでは当初目標の2.5%以上から4.0%以上にそれぞれ引き上げた。

(3) キャッシュアロケーション
第1フェーズの4年間におけるキャッシュアロケーションについては、キャッシュ・アウトとしてM&A投資で200億円程度、設備投資や経営基盤強化のための費用として110億円、株主還元で30億円の合計340億円を想定しており、これを営業キャッシュ・フロー(営業利益見込み+減価償却費)の240億円のほか、手元資金及び借入金の調達等による100億円で充当する計画である。2026年3月期までの2年間を終わったところで、投資額は57億円、株主還元は13億円を実施しており、これらは営業キャッシュ・フローで賄えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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