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ユーラシア旅行社、2027年以降に業績のV字回復を見込む 外部環境に左右されない「イン・アウト双方向経営」を推進

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2026年8月7日に発表された、株式会社ユーラシア旅行社2026年9月期第3四半期決算および中期経営計画(補足アップデート版)説明の内容を書き起こしでお伝えします。

ご挨拶

ユーラシア旅行社、2027年以降に業績のV字回復を見込む 外部環境に左右されない「イン・アウト双方向経営」を推進

山田則子氏:みなさま、こんにちは。世界170ヶ国への「自然・人間・文明を見つめる旅」を提供する株式会社ユーラシア旅行社社長COOの山田則子です。どうぞよろしくお願いします。本日は当社の2026年9月期第3四半期決算、および中期経営計画「ビジョン2029」の補足アップデートについてご説明します。

今回のアップデートは、直近の外部環境の激変を正面から受け止め、東証が要請する「資本コストや株価を意識した経営」に対する当社の具体的な対応方針と、成長投資の再配置プランを、株主・投資家のみなさまに明確にお示しするものです。

詳細な数字のご説明に入る前に、当社の現状についてお伝えします。

今期は、中東問題や歴史的な円安に伴う現地調達コストの高騰という強い逆風を受け、利益面においては期初予想を下回り、赤字が膨らむという厳しい結果となりました。株主のみなさまには深くお詫び申し上げます。

しかし一方で、当社の提供する「本物の旅・本物の体験」への需要は極めて堅調です。営業収益は前期実績の47億円から大幅な増収トレンドを維持しており、今回の通期予想においても、営業収益は当初予想をさらに上回る「56億6,000万円」へと上方修正しました。

当社の稼ぐ基盤(トップライン)は確実に拡大しています。この後ご説明しますが、前期収益の250パーセント増を達成予定のインバウンド事業なども合わせ、2027年以降に力強いV字回復を遂げ、中計目標である「ROE10パーセント以上」のクリア、そして何より当社の持続的な成長と安定を確固たるものにする指針を整えました。

本日は、コスト高による一時的な利益圧迫の現実を率直にお伝えした上で、当社の「需要の強さ」と「ブレない株主還元」についてお話しします。

それでは、第3四半期の実績および通期予想の修正からご報告します。

連結決算サマリー

はじめに、2026年9月期第3四半期の決算概要についてご説明します。営業収益は前年同期比19.7パーセント増の41億400万円となりました。創業40周年を迎え、40周年にちなんだ旅行商品のラインナップを充実するとともに、特別謝恩企画の実施、加えて1,000人規模のイベント開催など販売促進の効果により営業収益が増加しました。

営業利益は、4,900万円の営業損失となり、前年同期の営業利益5,200万円に対し減益となりました。

増収減益の要因について、2026年2月28日に始まった米国等によるイラン攻撃の影響をふまえご説明します。

今回の突然の情勢悪化に伴い、多くのツアーが、中東を回避する代替ルートへの航空機変更を余儀なくされました。帰国便がこれに該当したツアーも複数あり、現地での延泊費や航空便振替費用など、多大な費用が発生しました。旅行業約款上、このような追加費用は旅行者へ請求可能ですが、当社では手厚いサポートとして、世界170ヶ国の安心安全な旅の実現のために「天災、戦乱など不測の事態で発生する追加費用の当社負担」を約束しています。そのため結果的に仕入原価が増加しました。

また、燃油サーチャージ等については「別途徴収せず、旅行代金に含めわかりやすく総額表示する」ことで、売上拡大に寄与しています。その一方で、燃油サーチャージ引き上げの結果、発表済みの旅行代金については追加徴収しないため、仕入原価の増加要因となりました。

さらには、期初からの円安傾向が、原価率増加の主因となりました。ただし、この円安による原価率増加の影響は当第3四半期会計期間をピークに概ね当期に限定され、価格転嫁、為替ヘッジにより翌期に解消される見込みです。

連結損益計算書(P/L)

連結損益計算書についてご説明します。営業収益は、前年同期比19.7パーセント増の41億400万円となりました。第1四半期から引き続き営業収益は好調に推移しており、米国等によるイラン攻撃の影響を受けながらも、各種施策の効果により前年同期比増収となりました。インバウンドの取扱高も額はまだ小さいものの営業収益の増加に寄与しています。

営業損益は、営業収益の増加がありながらも、前述のとおり、仕入原価の上昇、円安進行によるコスト増などにより4,900万円の営業損失となりました。前年同期は5,200万円の営業利益でした。

営業収益・営業利益の四半期推移

営業収益および営業利益の四半期ごとの推移です。

第3四半期会計期間の営業収益は、前年同期比35.8パーセントの増加となりました。第1四半期会計期間から第3四半期会計期間まで、営業収益は前年同期を上回り好調に推移しました。

一方、第3四半期会計期間の営業利益は、前述のとおり、仕入原価の上昇、円安傾向の継続によるコスト増の結果、第3四半期会計期間は2,800万円の営業損失となりました。

連結貸借対照表(B/S)

連結貸借対照表です。2026年9月期第3四半期会計期間末の株主資本は、四半期純損失6,300万円の発生および1億8,000万円の配当の実施等により、2025年9月期末比2億4,400万円減少の15億9,000万円となりました。

2025年9月期末比で、資産合計は1億7,000万円減少の30億4,800万円、負債合計は6,300万円増加の14億3,800万円、純資産合計は2億3,400万円減少の16億1,000万円となりました。

連結業績予想(2026年8月4日)

連結業績予想です。第3四半期までの業績、米国によるイラン攻撃の世界経済への影響のうち明らかになった事項をふまえ、通期の業績予想を修正しました。

修正後の当期2026年9月期の業績予想は、前期実績比で、営業収益は8億7,200万円増加の56億6,000万円、営業利益は同1億1,500万円減少のゼロ、経常利益は同1億3,200万円減の経常損失800万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2,400万円減の親会社株主に帰属する当期純損失1,000万円と、増収減益を予想しています。

第3四半期の決算概要についてのご説明は以上です。

外部環境の激変を直視し、潜在価値を開花させる「攻めの再配置」へ

続いて、2026年7月の現状と課題についてお伝えします。外部環境の変化は、引き続き直視すべき課題ですが、世界170ヶ国を扱う取引網を活用することで、積極的なリスク回避を講じています。

また、当社は、他社が通常旅行代金とは別に都度徴収する「燃油サーチャージ」や「空港税」を追加徴収しない「総額表示」を貫いています。そしてまた、不測の事態でも個人負担にさせない手厚いサポート体制を敷いています。今回これらは、他社にない圧倒的な安心感となり、顧客からの信頼と高評価を得て、さらなるリピート化へとつながる成果となりました。

しかしながら同時にマーケティングとしては、絶大な効果をえられるチャンスにおいて、まだこのポリシーを広く届ける宣伝力が弱く、「伝えるべき強みとして、正しく市場に浸透させることができておらず顧客を取りこぼしていた」という機会損失(伸び代)を有する現状を再認識することともなりました。

また、170ヶ国のナレッジが属人化していた点もこれまでの課題です。私たちは、この現実を正面から受け止め、眠っていた現預金を「営業・宣伝力」と「デジタル・AI」へ集中投下することで、埋没していた強みを確実な成果へと変える「攻めの構造改革」へ舵を切る決断をしました。

そして、底堅いアウトバンド事業の再成長、前年比250パーセント以上のインバウンドの急伸をさらに開花させます。

株主還元ポリシー:DOEを指標とした配当方針~DOE10%以上の安定配当を堅持~

今回の厳しい局面に際しても、当社はDOE(株主資本配当率)10パーセント以上の安定配当方針をブレずに堅持します。今期の年間配当予想(50円)は変更しません。

「赤字なのに、なぜ配当を維持できるのか」と思われるかもしれません。その理由は当社の健全な財務基盤にあります。当社は有利子負債を持たない「無借金経営」であり、手元資金(現預金)の備えも安定しています。

過剰な現金をそのまま滞留させることは、むしろ資本効率(ROE)を低下させる要因となります。一過性の外部要因で業績がブレたとしても、健全な財務の裏付けのもと、株主のみなさまにしっかりと還元することは、中長期的な資本効率の向上をお約束する正当な「資本適正化」の手段であると、取締役会でも迅速に確認しました。

理念体系「本物の体験」を追求するビジネスモデル、大量消費型の旅と一線を画する「現場主義」の強み

ここであらためて、当社のビジネスの根幹について触れます。

株式会社ユーラシア旅行社は、おかげさまで創業40周年を迎えました。当社は「安近短」の大量消費型の旅とは一線を画し、企画販売から手配仕入、添乗、そしてアフターフォローまでを自社で一貫して行う「現場主義」を貫いてきた企業です。

当社のコアバリューは「本物の体験」「安心安全の旅」、形成する基盤としての「全員添乗員の組織文化」などにあります。私たちは、この独自の強み(人的資本)をベースに、「デジタル関連投資(DX・AI×リアル)」による最上体験の提供に注力し、時代の変化に左右されない強い企業体の実現を目指しています。

まだまだ知名度の低い当社ですが、大手競合他社が資本力で高価格帯に参入してくる中でも、決して真似のできない独自ポジションを確立しています。

当社が持続可能な成長を遂げるために、そして中計本編の目標を確実に達成するために、外部環境の変化を直視した「攻めの構造改革」へと舵を切ります。

成長戦略①【中長期の経営方針】外部環境に左右されない「イン・アウト双方向経営」への進化と、ターゲット層の総取り

第1の成長戦略は、「旅行事業のイン・アウト双方向の拡充」です。独自の強みと世界170ヶ国に張り巡らされた「直接取引網」、海外・国内旅行で培った圧倒的な手配力と機動力を活かします。そしてまずは、円安を背景に急伸しているインバウンド(訪日外国人旅行)事業の人員を拡充するとともに、新業務システムを稼働させることで、さらなる事業拡大へと着手しました。

当社のインバウンドは、近隣アジアに依存しない「欧米豪・中南米・アフリカなど全大陸を網羅した多国籍集客」が強みです。2026年は当初予測を大きく超え、前年比250パーセント以上の急成長(取扱高・粗利ともに急伸)を遂げる見込みであり、新たな成長エンジンとして力強く稼働しています。

アウトバンドや国内旅行など既存の主力事業の再成長とともに、国内外の需要を総取りする「イン・アウト双方向経営」への進化で、高収益体質を再構築していきます。

成長戦略②「人的資本(連動型組織)」と「40年の暗黙知」の価値最大化・マネタイズ

第2の成長戦略は、「人的資本と無形資産のマネタイズ」です。これは、この後ご説明します財務戦略でお伝えする「期待リターン15パーセント」を支える最大の原動力でもあります。

競合大手が真似できない当社の「全員添乗員の組織文化」を活かし、個人の能力向上に伴って全員が上位職へ昇格できる「連動型組織」をさらに強化します。職能給の上位シフトにより、2029年までにマネージャー層を65パーセントまで引き上げ、組織全体の戦闘力を底上げします。

さらに、これまで紙文化や属人化のまま埋没していた「40年間の170ヶ国のリアル情報(暗黙知)」をデジタル・AIでシステム化し、他社が模倣できない強固な知的資産へと昇華させます。この次世代プラットフォームの構築により、業務効率を20パーセント向上させ、高付加価値路線の強力な訴求を両立させます。

財務戦略 高収益体質(ROE10%以上)に向けた規律ある「キャッシュ・アロケーション」

先ほどお伝えした「イン・アウト双方向経営」を確実な収益へと導くため、当社は規律ある財務戦略を断行します。これまで滞留していた手元資金から、今後3年間で2億円を構造改革・成長投資へと適正にアロケーション(再配置)します。

財務戦略 現預金2億円を成長投資へ再配置:株主資本コスト(8~10%)
を凌駕する15%のリターンを企図

当社は東証の「資本コストや株価を意識した経営」を深く意識し、自社の株主資本コスト(市場の期待は8パーセントから10パーセント)を明確に認識しています。

今回の2億円の投資からは、そのハードルレートを大きく凌駕する「期待リターン15パーセント」を企図しています。Web・SNSマーケティングの刷新による「総額表示メリット」などを訴求し機会損失を全回収すること、そしてまた前述の無形資産のシステム化によって、資本コストを引いた純増分である「正のEP(経済的付加価値)」を確実に創出していきます。これは、経済産業省が発表した「成長投資ガイダンス(2026年7月21日公表)」の主旨にも準拠した規律ある投資プロセスと自負しています。

構造改革によるV字回復、ROE10%以上の達成ロードマップ

これら一連の構造改革による業績回復と、ROE10パーセント以上の達成に向けた具体的なロードマップです。

2026年7月現在を「構造改革期間」のスタートライン(ボトム)と位置づけ、ここから一気に成長ステージ、そして安定成長ステージへと移行していきます。

構造改革によるV字回復、着地点と数値目標(ROE10%以上の断固維持)

イン・アウト双方向経営の確立を通じて利益の拡大を図るとともに、自己資本の適正化を進めることで、株主のみなさまの期待コストに応える「ROE10パーセント以上の実現」と、一過性の業績ブレに左右されない「DOE10パーセント以上」の株主還元を両輪で進め、株主のみなさまの期待を超える企業価値向上にコミットしていきます。

創業40周年という節目を迎え、さらなる進化を続ける株式会社ユーラシア旅行社に、今後とも変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

ご清聴いただきありがとうございました。

会社概要

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