2026年8月19日にSBI証券のYouTube公式チャンネルのIR番組「Market Breakthrough」にて配信された、三井物産株式会社による日経CNBC個人投資家向けオンライン説明会の内容を書き起こしでお伝えします。
~攻めのIR~ Market Breakthrough(日経CNBC)
山田幸美氏(以下、山田):「~攻めのIR~ Market Breakthrough」キャスターの山田幸美です。
井上哲男氏(以下、井上):コメンテーターの井上哲男です。
山田:今回ご紹介する企業は、証券コード8031の三井物産株式会社です。スタジオには、代表取締役常務執行役員CFOの田中誠さんにお越しいただいています。よろしくお願いします。
田中誠氏(以下、田中):よろしくお願いします。
井上:三井物産は、日本を代表する総合商社です。第1四半期の決算が発表されましたが、非常に好調な結果でした。また、2030年のありたい姿、あるべき姿に向けた成長戦略についてもお聞きしますので、よろしくお願いします。
山田:まずは、「三井物産の歩み」を簡単にご紹介します。1947年に、前身である第一物産が設立され、戦後復興を支える生活必需品の輸入や輸出促進に取り組みました。
1959年に、第一物産を中心に現在の三井物産が誕生します。1960年代には、海外依存度の高い資源の安定的確保や日本製品の海外展開支援を通じて、日本の高度経済成長を支えました。
1980年代には、日本のエネルギー供給源の多様化の流れに沿い、大型LNGプロジェクトへの参画・開発を加速させ、海外での大型事業の開発・買収も進めています。2000年代以降は、激動する事業環境の変化を捉えながら、インフラ、モビリティ、ヘルスケアなど幅広い分野へと事業ポートフォリオを進化させてきました。
2022年、東証の市場区分再編に伴い、東証プライム市場へ移行しました。そして、2026年に「信頼とイノベーションで未来をつくる」をテーマとした「中期経営計画2029」を発表しています。
三井物産のビジネスモデルと企業文化
山田:それでは、まずは御社の企業文化とビジネスモデルについてご紹介いただけますか?
田中:当社は「挑戦と創造」、そして「自由闊達」といった企業文化を基盤とし、「人の三井」と言われるように、人材主義を原動力に成長してきました。
このような企業文化のもと、新しい事業を創出し、それを育て、さらに周辺事業へと展(ひろ)げながら事業群を形成していきます。こちらが、当社の基本的なビジネスモデルです。
また、その積み重ねにより、グローバルかつ多様な事業ポートフォリオを絶えず進化させることで、社会課題に対する産業横断的な現実解を提供するとともに、持続的な企業価値の向上を実現してきました。
山田:そうした積み重ねが、現在の三井物産を形作っているのだと感じました。
事業概要

山田:具体的な事業内容について教えてください。
田中:現在、当社は7つの分野でグローバルに事業を展開しています。それぞれの分野においてトレーディングに加え、近年では事業投資や事業経営まで幅広く手がけています。
また、個々の事業を成長させるだけでなく、分野を超えて知見や機能を組み合わせ、新たな価値を創出することも当社の特徴だと考えています。
グローバルに広がる事業ポートフォリオ

山田:あらためて見ると、本当に幅広い事業を展開していると感じます。事業環境が変化しても、安定した経営につながりそうですね。
田中:そのとおりです。当社は、長年にわたり事業ポートフォリオを絶えず見直し、時代の変化に合わせて進化させてきました。その結果、現在では世界中に分散した収益基盤を持ち、幅広い産業で競争力の高い事業を展開しています。
例えば、オーストラリアやブラジルでの鉄鉱石事業が挙げられます。また、世界各地で事業ポートフォリオを持っているLNG事業、アメリカのPenskeグループを中心としたモビリティ事業やメタノール製造事業、さらにはアジア最大級の民間病院グループであるIHHなど、幅広い分野で競争力の高い事業をグローバルに展開しています。
このように多様な事業基盤を有しているため、事業環境の変化においても特定の分野に依存することなく、また、同じ事業分野を異なる地域で展開することで、安定的に利益とキャッシュを創出できることが当社の強みとなっています。
山田:御社の事業の強みについては、後ほど詳しくおうかがいします。
定量目標

山田:ここからは、「Performance Overview」です。「中期経営計画2026」を振り返っていただいた上で、2027年3月期第1四半期の実績についてご説明をお願いします。
田中:「中経2026」では、スライドのとおり収益基盤を着実に強化することができました。その結果、5期連続で1兆円規模の基礎営業キャッシュ・フローを創出しています。
資源価格の変動やインフレ、地政学リスクの高まりなど、事業環境が大きく変化する中でもこうした成果を実現できたことは、「中経2026」の大きな成果だったと考えています。
最終年度の当期利益は、残念ながら中経目標には届きませんでしたが、ROEや株主還元は目標を上回り、中長期的な企業価値向上に向けた土台を築くことができたと考えています。
井上:ROEの定量目標12パーセント超に対し、中経3年間の平均では12.5パーセント超となり目標を達成しています。一方で、2024年3月期のROEは15.3パーセント、2026年3月期は10.2パーセントとなっています。この背景について、ご説明いただけますか?
田中:ROEが低下した背景には、当期利益の変動に加え、為替の影響などによって自己資本が増加したことがあります。
当社は海外で幅広く事業を展開しているため、円安が進むと、海外事業に係る資産などの円換算額が増加し、自己資本も増加する傾向があります。
その結果、ROEの分母となる自己資本が拡大し、ROEを押し下げる要因となります。
井上:なるほど。ROEは当期利益を自己資本で割って算出しますので、利益だけではなく、分母となる自己資本の増減にも左右されますね。御社の場合、グローバルに事業を展開していることから、円安によって海外事業に係る資産などの円換算額が増加し、それが自己資本の増加にもつながったということですね。
田中:はい、そのとおりです。ROEを見る際には、こうした為替による自己資本への影響も踏まえてご覧いただければと思います。
経営成績サマリー

山田:今期のスタートはどのような状況でしょうか?
田中:スライドは、本年8月4日に公表した2027年3月期第1四半期の業績です。
基礎営業キャッシュ・フローは前年同期比646億円増の2,809億円、当期利益は前年同期比1,025億円増の2,941億円となり、ともに大幅に増加しています。当期利益は、第1四半期として過去最高益です。
基礎営業キャッシュ・フローおよび当期利益ともに、資産リサイクルやミドルゲームの推進を軸に、事業計画を大きく上回るペースで進捗しています。
また、好調な業績を受け、資本効率の向上と株主還元の強化を目的として、2027年1月末を期限に2,000億円の自己株式取得を決定しました。継続的に1株あたりの価値を高めるため、今回取得する全株式を消却する予定です。
中東情勢の影響を見極めつつ、事業計画における高い進捗率や今後の見通しを踏まえ、適切なタイミングで通期業績予想の見直しを行いたいと考えています。
井上:ミドルゲームの推進について言及されていましたが、具体的にどのような取り組みを指しているのでしょうか?
田中:既存事業のさらなる強化に加え、収益性に課題のある事業の立て直しや、必要に応じたエクジットも含め、継続的に事業価値を高めていく取り組みを、私どもは「ミドルゲーム」と呼んでいます。
企業価値向上の軌跡

山田:ここからは「Focus」として、三井物産の強みに焦点を当てます。御社事業の強みについて教えてください。
田中:当社の強みは、時代の変化に応じて事業ポートフォリオを進化させながら、持続的に企業価値を高めてきた点にあります。スライドは、その歩みをまとめたものです。
当社は設立以来、社会や産業の変化を捉えながら、成長分野への投資と事業ポートフォリオの見直しを常に繰り返してきました。金属資源やエネルギーの競争力をさらに高める一方、モビリティ・デジタル・インフラや化学品などでも収益基盤を拡大し、ポートフォリオの質を高めてきました。
このような成長を重ねる中で市場からの評価も高まり、この10年余りで当社の時価総額は約6倍に拡大しました。環境が変化しても持続的に企業価値を高め続けることができるのが、当社の大きな強みだと考えています。
井上:企業価値向上の軌跡について、実際に当期利益の構成割合を見ると、やはり金属資源が大きな部分を占めています。投資家の中には、「資源価格が下がれば、三井物産の業績も大きく影響を受けるのではないか」と気になる方もいると思います。この点はどのようにお考えでしょうか?
田中:おっしゃるとおり、金属資源とエネルギー分野に強みを持っていることは事実です。この分野については、私どもも自信を持っています。
一方でモビリティ、デジタル・インフラ、さらには化学品の収益規模も順調に拡大しています。資源価格の変動に対してもしっかりとしたキャッシュを創出できるよう、ポートフォリオを強化し、進化させてきたと考えています。
基礎営業キャッシュ・フロー/商品価格推移

田中:今のお話について、スライドを用いてもう少し詳しくご説明します。
このチャートは、過去20年間の基礎営業キャッシュ・フローと鉄鉱石・原油価格の推移を比較したグラフです。資源価格は大きく変動していますが、ご覧のとおり、当社の基礎営業キャッシュ・フローは長期的に着実に成長を続けています。
特に、2022年3月期から一段とレベルアップしていることが見て取れるかと思います。例えば、直近数年間の資源価格は過去と比べ極端に高い水準というわけではありませんが、それでも5期連続で1兆円規模のキャッシュを創出することができています。
この収益力は、長年にわたり事業ポートフォリオを進化させ、収益基盤を強化してきた成果だと思っています。そして、この安定したキャッシュ創出力を背景に、次への成長投資と株主のみなさまへの還元、この両方に着実に配分することを考えています。
井上:特に2025年3月期、2026年3月期を見ると、鉄鉱石価格や原油価格が下落する中でも、基礎営業キャッシュ・フローは1兆円規模を維持しています。
資源価格が変動する中でもキャッシュ創出力を維持できる収益基盤を構築してきた、その成果が表れているということですね。
田中:ありがとうございます。
中経2026 期間中に出資した主な案件

井上:先ほど「成長投資」という言葉がありましたが、これは事業ポートフォリオを拡大または構築していく上で必要な取り組みだと思います。前中経「中経2026」の期間、すなわち3年間において、新たに実施された投資について具体的にご説明ください。
田中:スライドは、「中経2026」の期間中に実現した代表的な投資案件を示しています。当社は、長年培ってきた事業知見や産業横断的な機能、グローバルなネットワークを評価いただき、さまざまな業界を代表する企業からパートナーとして選んでいただいています。
その結果、アブダビのRuwais LNG事業やオーストラリアのRhodes Ridge鉄鉱石事業、さらには米国での低炭素アンモニア「Blue Point」の事業をはじめ、将来の成長を支える大型案件を実現することができました。
世界中のパートナーとの信頼関係は新たな事業機会の獲得につながり、それが次の成長、そして企業価値向上へと結びついていると考えています。
井上:わずか3年で、これほどの投資を実現したのですね。案件をきちんと精査し、パートナーや関連する話を徹底的に調査して、これだけの案件を推進されているということですね。
田中:各事業部が世界中で投資機会を発掘し、コーポレートスタッフ部門も含めて戦略性、収益性、さらにはリスク等を多面的に精査した上で、投資判断を行っています。こうしたプロセスを経て、質の高い案件を着実に積み上げています。
進化した3つの攻め筋

山田:ここからは、「Next Actions」です。今後の成長戦略についてうかがいます。まずは、「中経2029」の成長戦略について教えていただけますか?
田中:今年5月に公表した、「中経2029」についてです。この計画では、社会環境の変化を新たな成長機会と捉え、さらなる成長を目指す内容となっています。
地政学リスクの高まりやエネルギー需要の変化、AIをはじめとするデジタル技術の進化、さらにはヘルスケアや食へのニーズの変化など、社会は大きく変化しています。このような変化を踏まえ、当社では3つの攻め筋をさらに進化させたいと考えています。
1つ目は、産業基盤をさらに進化させる「Industrial Business Solutions 2.0」です。鉄鉱石や銅をはじめとする事業基盤をさらに強化するとともに、AIやデジタル技術を活用しながら、モビリティや船舶など幅広い産業分野で新たな価値を創出していきます。
2つ目は、エネルギーの安定供給と現実的な移行を支える「Global Energy Transformation 2.0」です。当社の強みである天然ガスから発電、さらに計算力やデジタル技術を含めたエネルギーバリューチェーン全体で成長を取り込んでいきたいと考えています。
3つ目は、「Wellness Ecosystem Creation 2.0」です。ヘルスケア分野で培った知見やデータを活用し、創薬支援などの周辺領域や食・タンパク質分野での事業基盤をさらに強化していく考えです。
このように、これまで強みとしてきた事業領域をさらに進化させるとともに、3つの攻め筋を通じて新たな成長機会を取り込み、次の成長ステージを目指していきます。
井上:「2.0」という名称には、前中経で進めてきた3つの攻め筋を、今中経でさらに進化させるという意味が込められているのでしょうか?
田中:前中経で進めてきた方向性に確かな手応えを得ていますので、その基本線を維持しながら、さらに進化させていくという考えです。そういう意味を込めて、「2.0」としています。
定量目標

井上:先ほど、前中経の計数目標とその振り返りを行いましたが、今中経の計数目標はどのような内容でしょうか?
田中:2029年3月期には、基礎営業キャッシュ・フローを1兆2,000億円、当期利益を1兆1,000億円、また資本効率を示すROEを12パーセントとすることを目標としています。さらに、株主還元は中経期間の3年間累計で基礎営業キャッシュ・フローの50パーセント超を予定しています。
これらの目標は、中東情勢の正常化といった一定の前提を踏まえています。しかしながら、市場は常に変化するものです。当社はそのような変化も新たな事業機会と捉え、幅広い事業ポートフォリオとトレーディング機能を活用しながら目標達成を目指していく方針です。
井上:前中経では1兆円規模だった基礎営業キャッシュ・フローを、2029年3月期には1兆2,000億円まで引き上げていくという、意欲的な定量目標ということですね。
Pathway to 2030 and beyond

井上:御社は、2030年、いわゆる今中経の翌年のありたい姿や定量目標などを掲げています。その点についてもお話しいただけますか?
田中:既存事業の利益拡大、こちらは先ほど「ミドルゲーム」と述べましたが、この成果に加え、「中経2026」期間中に実行した成長投資の果実化、そして「中経2029」で実行する新たな成長投資により、2030年の「あり姿」として当期利益1兆4,000億円超、ROE13パーセント超を目指していきます。
さらに、2030年以降もすでに投資を決定している大型案件の本格的な収益貢献を見込んでいます。このような利益成長を着実に実現しながら、新たな価値創造を重ね、持続的な企業価値向上につなげていけると確信しています。
成長投資による収益貢献

井上:2030年に向けて、すでに成長の仕込みも進んでいるということですね。では、これまで実行してきた投資が、いつ頃から、どのように収益につながってくるのか、1.4兆円超への道のりについて教えてください。
田中:スライドは、成長投資がいつ頃から収益に貢献していくかを時間軸で示したものです。
「中経2026」で実行した案件には、すでに収益貢献が始まっているものに加え、これから立ち上がり、順次収益に貢献していく案件もあります。
さらに、「中経2029」でも3つの攻め筋に沿って新たな成長投資を積み上げ、2030年に向けた利益成長につなげていきます。
そして2030年以降には、すでに投資を決定している大型案件の本格的な収益貢献も控えています。
足元だけでなく、2030年、さらにその先の成長に向けた仕込みも着実に進んでいるということです。
データ/AI活用による非線形のCombinatory Valueの実現

山田:ここまで、成長投資や戦略についてお話しいただきました。その先の持続的な成長を実現するために、何が重要だとお考えでしょうか?
田中:持続的な成長を実現するためには、当社が有する多様な事業や知見をこれまで以上に結びつけることが重要だと考えています。
そのための有力な手段の1つが、AIやデータ活用です。「中経2029」では、さまざまな事業や知見にAIやデータ活用を融合し、単独の事業では創出できない新たな価値を生み出していきたいと考えています。
当社では、AIやデータを活用しながら、多様な事業や知見を従来にはなかったかたちで組み合わせ、産業横断的な取り組みをさらに進化させることを「非線形のCombinatory Value」と呼んでいます。
スライド右側に示しているとおり、ヘルスケア、エネルギー、トレーディング、鉱山など、世界中の事業で蓄積されたデータや知見を組み合わせ、新たな事業やお客さまへのソリューションを創出していきます。このような取り組みを通じて、さらなる企業価値の向上につなげていきます。
中期経営計画2029 キャピタル・アロケーション(更新)

山田:次に、株主還元について詳しくご説明いただけますか?
田中:スライド左側の棒グラフは、「中経2029」の3年間で予定している約4兆7,000億円の資金創出、右側の棒グラフは、資金の支出を表しています。
1株あたり140円を下限とした累進配当を決定した上で、すでに決定済みの成長投資や既存事業の強化投資を実行し、残りの資金を今後柔軟かつ戦略的に成長投資と株主還元へ配分していく方針です。
今後、成長投資と追加の株主還元に配分する資金の原資を、当社では「マネジメント・アロケーション」と呼んでおり、ここに2兆4,000億円を見込んでいます。なお、株主還元については、その一部として2026年8月4日付で2,000億円の自己株式取得を決定しています。
今後は経営環境や投資機会を踏まえながら金額と使途を決定し、持続的な企業価値の向上と株主価値最大化を実現していきます。
株主還元

田中:スライドのチャートは、当社の株主還元方針および実績・計画を示しています。ご覧のとおり、当社は再現性の高いキャッシュ創出力の拡大を背景に、1株あたり配当を着実に引き上げてきました。
2027年3月期を含む「中経2029」では、配当の維持または増配を行う累進配当を、前中経と合わせて継続していきます。2027年3月期の年間配当については、過去最大となる25円の増配を決定し、1株あたりの配当額を115円から140円に引き上げました。
また、棒グラフ上部のグレーの部分は自己株式取得額を示しています。配当の拡充に加え、自己株式の取得を機動的に実施することで、株主還元の充実を図ってきました。
「中経2029」では、140円を下限とする累進配当を継続するとともに、機動的な自己株式取得を通じて、株主還元のさらなる拡充を図っていきたいと考えています。
田中氏からのご挨拶
山田:最後になりますが、個人投資家のみなさまへメッセージをお願いします。
田中:本日お話ししたとおり、当社の強みは、変化し続ける社会の課題に対して多様な事業を組み合わせながら新たな価値を創出し、現実的な解を提供することで持続的な成長につなげてきたことにあります。
当社は「中経2029」の達成はもちろん、その先も見据えながら、利益とキャッシュ・フローを継続的に拡大していきます。その成果を新たな成長投資と株主のみなさまへの還元の双方につなげることで、企業価値をさらに高めていきます。
今後の三井物産のさらなる持続的な成長に、ぜひご期待いただければと思います。
山田:田中さん、今回は貴重なお話をありがとうございました。
田中:ありがとうございました。
山田:井上さん、三井物産が新たな中経を発表しましたが、前中経の3年間では本当に多くの新規投資や事業を展開していましたね。
井上:スライドを見て驚きましたが、非常に多くの事業に投資されていました。三井物産の強みは、事業ポートフォリオを着実に拡大し、新規投資を推進すること、さらにそこから基礎営業キャッシュ・フローを創出できる点にあると思います。
そして、新しい事業を展開する上で、海外のパートナー会社との長年にわたる信頼関係が大きな要因になっています。もしそのようなパートナーがいなければ、このような取り組みも実現し得なかったと思います。
海外のパートナーとの関係性も、最終的には「人」です。「人の三井」の部分はそこに通じており、新たな事業を作り上げること、パートナーとの協業、そしてこれから先の展望においても、人に注目する企業だと感じました。
それにしても、この3年間であれほどの投資が行われていたとは思いませんでした。株主還元も非常に手厚く、現在の中経における基礎営業キャッシュ・フローの50パーセントを超える株主還元は、高い蓋然性を持つと考えています。引き続き注目していきたいと思います。
