■事業概要
5. 同社の強み
京橋アートレジデンス<5536>の強みは、商品力と事業展開力、そしてネットワークにある。同社の一棟収益マンションには、資産形成を目的とする富裕層などにとって手頃な価格、東京23区内で厳選された希少性の高い立地、機能やデザイン性、居住性、防音性といった商品としての優位性がある。加えて、小規模マンションを建設するためのグループ企業や協力会社を活用した企画力、協力会社に対する監理力、開発~販売を2~3年という短いリードタイムで仕上げる推進力といった事業展開力も強みとしている。さらに、出資したスタートアップ企業の機能を利用して不動産開発にDXを導入することで、不動産開発における生産性や効率性の向上や、アパートメントホテルなど新たな事業の開発にもつなげている。
ネットワークに関しては、TOKYO PRO Marketへの上場によって、不動産仲介業者のみならず、富裕層を顧客に持つ銀行や証券会社、税理士事務所、会計事務所などからの信用が増すとともに、同社の商品力や事業展開力への認知が高まったため、そうした金融機関や事務所からの紹介による仕入・販売が増加した。さらに、同社顧客に発生した金融や税務、運用、資産処理などのニーズを紹介し返すことで、信頼がより強まるという良循環が生まれている。また、新たな顧客を紹介してくれる富裕層や様々な情報を交換し合う同業の存在も、ネットワークの強みと言える。特に同業とは、競合関係に陥ることもあるが、資産形成用一棟収益マンションは競合が起きるにはニッチ過ぎるため、情報交換による共存共栄を図っている。ネットワークをさらに強化するため、証券関連事業と中古不動産再生など不動産関連事業を併営し富裕層に強いあかつき本社<8737>や、防音マンション「ラシクラス(RASICLAS)」を販売する(株)らしくとも提携を行った。
こうした強みを背景に同社は、土地の権利調整から、厳選した土地の仕入、同社建築企画部や子会社L-CUBEなどによる企画・設計・工事監理による魅力的な企画や質の高いプロジェクト進行、協力会社のネットワークを活用した設計・施工・賃貸募集・販売・賃貸管理まで、企画〜販売の全プロセスに関与する一貫開発体制を構築した。こうした体制により短いリードタイムを実現しただけでなく、建築費高騰の影響を回避するなど業界平均に対して高い事業収支率を維持している。また、こうした実績の積み上げにより、都心でニッチの一棟収益マンションといえば同社と言われるほど、ブランド力も構築されつつある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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