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オーケー、花王製品の販売中止から一転「再開検討」で賛否噴出。“毎日がお買い得”は消費者の味方か、それともデフレの元凶か?

衣料用洗剤などの値上げを表明した花王の製品を巡り、スーパーの「オーケー」が一時は同社製品の販売を取りやめるとしたものの、その後すぐに販売再開の検討を発表するという、ドタバタの展開となっている。

花王が原材料の高騰を理由に一部商品を値上げを行うと表明したのは、今月3日にオンライン形式で行われた決算発表記者会見において。オーケーにも花王から、大幅な仕入れ価格引き上げの申し入れがあったようだが、それに対してオーケーは、従来は500品目ほど取り扱っている花王製品のうち145品目の販売中止を店頭で告知。他社製品に順次切り替えていると報道されるに至った。

ところがオーケーは16日に、値上げを理由に販売を中止した花王製品に関して、顧客の要望に応じて、取り扱いの再開を検討すると発表。オーケーは先の販売中止について「仕入れ価格など条件交渉も含めた商品見直しの一環」で、いずれも売れ行きが低調だったと説明しているという。

ほとんど話題にならなかった花王の“値上げ”

折からの原材料全般の価格上昇によって、さまざまな商品が値上げとのニュースを耳にする昨今。最近だと、長らく1本10円で売られていたスナック菓子「うまい棒」が、4月1日出荷分から1本12円に価格改定されると発表。また飲食業界においても、静岡県内に展開するローカルチェーンの「さわやか」が、看板メニューのげんこつハンバーグを値上げすると報道され、大きな話題となった。

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少し前までは、価格はそのままに内容量を減らすという、いわゆる「ステルス値上げ」や「サイレント値上げ」が頻発し、それに対して消費者の間では批判的な意見が相次いでいた。ところが、最近の原材料高騰による値上げに関しては、消費者の間にも「致し方なし」といった空気があるのが実際のところで、先述の「うまい棒」や「さわやか」に至っては、もともと好感度の高い企業だけあって、「大変そうだけど頑張って」と応援する声まであがっていた状況だ。

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そんな流れのなかで発表された、花王による衣料用洗剤などの値上げ。ただ、やはり世界的な原材料高騰の折ということもあり、さらに値上げ公表時に発表された21年12月期の決算も13%減益という内容だっただけに、消費者間でも「値上げはしょうがない」という意見が大半。それどころか、最近は値上げのニュースがいわば“渋滞気味”といった状況もあってか、ほとんど話題にも上がらなかったというのが正直なところだ。

オーケーのEDLP戦略に批判的な見方も

ところが、そんな“無風”な値上げの流れに対して、販売取りやめという手段で“反発”したのが今回のオーケー。本社は横浜で関東地方に展開する同社だが、昨年は関西地盤の「関西スーパーマーケット」を巡って、エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)との争奪戦を繰り広げたことも記憶に新しい。

そんなオーケーだが“毎日がお買い得”といった、いわゆるEDLP(Everyday Low Price)戦略で支持を得ているスーパーだけに、今回の値上げに対して販売取りやめるという反応は“妥当”だという見方も。そもそもオーケーは、恒常的な低価格を実現させるために、あえてメジャーブランドを切ったうえで、同業の2番手以下の企業から安値で仕入れている……そんな指摘も、多くの方からあがる。

いっぽうで、そんなオーケーの“常套手段”に対しては、“デフレを呼ぶものである”といった批判的な意見も多い。最近の消費者も“お買い得な商品を用意すれば、諸手を挙げて喜んでくれる”といった単純な反応ばかりではなく、小売店の過度な低価格追及によって、メーカーの収益が上がらなければ、社員の給料も上がらない……と考える向きも増えているというわけだ。

SNS上からは“消費者の味方ヅラ”“他のメーカーへ見せしめ”といった声まで聞こえて来た今回のオーケーの対応だったが、“販売取りやめ”の報道が取沙汰されるや否や、販売再開の検討を発表することに。オーケーとしては、多くの消費者が昨今の値上げに対しては“理解がある”ということを、微妙に読み違えてしまったと言えるかもしれない。

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