ほとんどのネタが一皿100円で食べられるリーズナブルさで人気の回転寿司チェーン「はま寿司」。最近では、タッチパネルの声が「鬼滅の刃」竈門炭治郎の役で知られる声優・花江夏樹さんが務めることでも話題となっている同店だが、そこで供されているウニが「画像詐欺だ」と、一部のネット住民がざわつく事態となっている。
いや、はま寿司にそんな期待しちゃいけないのはわかってるけど、これは広告と実物が乖離しすぎではwwうに祭なのにウニの色わっっっる!!米もまるくないし、上に乗ってるのうん…じゃん…… pic.twitter.com/x0HaQvED8X
— ちょ (@miicho6) November 14, 2020
現在、全店舗で「うに祭り」なるキャンペーンを実施しているはま寿司。問題となっている寿司は、大きな海苔の上にシャリとウニが乗り、お客さん自らが包んで食べるという趣向の「うにつつみ」のようだが、確かにメニューにあるウニが黄金色も鮮やかな如何にもといった色味なのに対し、問題のウニはかなり黒ずんだ感じ。ついでに言えば、シャリの量もちょっと少なめで形が整っていない。
この画像に対し、ネット上からは「グロ」「見本と全然違う」「さすがに店員に言うレベル(笑)」など大きな反響が。そのいっぽうで、「サンプル画像は見た目のために色々加工するから」「100円でちゃんとしたもん食えると思うなよ」といった冷静な声もあがっていた。
性別や個体差、生育環境で変わるウニの色
そもそもウニとは、ヒトデやナマコなどと同じ棘皮動物(きょくひどうぶつ)と呼ばれる動物の一種。我々がウニとして食べるのは、一つの個体に5つある生殖巣(卵巣と精巣)の部分だ。
この生殖巣の色だが、一般的に卵巣は黄色っぽい色をしており、産卵期に入るとオレンジがかってくるものもあるとのこと。いっぽうで精巣は、同じ黄色でも白っぽい傾向があり、その白っぽさにも個体差があるという。
さらに、黒い海藻があるところに生息しているウニは、その海藻を食べて育つため、生殖巣は黒っぽくなることが多いのだとか。つまりウニ(の生殖巣)は性別や個体差、さらに育った環境によっても色が異なってくるというのだ。
ウニの色の参考資料#生物学ピクミン pic.twitter.com/QiyTB69mZa
— ル (@atrbohhj3636) November 13, 2020
SNS上には、今回の「うに祭り」に行ってきたという人たちの画像が多く寄せられているが、それらを比べてみると、写真の写し方による差もありそうだが、店舗や日によって確かに色味には差がある模様。
はま寿司🍣うに尽くし!! pic.twitter.com/e8hKw53hj6
— ここあ🐆 (@sg87m) November 12, 2020
は、は、はま寿司。
ウニ好きにはたまらん(o^^o)
平日なら10貫食べても900円!
ヤバッ#はま寿司 #うに祭り #うに pic.twitter.com/wSAPnpWaUd— makimaki@renofan (@smakimakis) November 12, 2020
これははま寿司のウニ包み✺ pic.twitter.com/LXKBRimae5
— 夕立 (@Mimimi_wing) November 15, 2020
あ!
はま寿司のウニ蒸しウニになった💢 pic.twitter.com/cswbtnMOGd— ウズラ・Nancy (@Nancy65094154) November 16, 2020
友達と、はま寿司のウニ祭りに来ました✨#まほランチ #いただきまほ #はま寿司 pic.twitter.com/L2QKOIwDVv
— 👹鬼瓦ごんぞう👼ゲーム実況YouTuber (@kannabi_mikoto) November 15, 2020
問題となった黒いウニだが、鮮度などの問題も多少はあるのかもしれないが、あくまでも個体差である可能性が大きい。ちなみに投稿者も、例の画像に関連付けて「お腹壊してないし、普通に食べたんでいいんですけどね」と投稿しているのを見るに、味的にはさほど問題はなかったようだ。
ただ、ネット上では「バイトとはいえよくこれ出そうと思ったな」といった反応もあった通り、この黒いのを白いシャリの上に乗せて使うのは色味的にもアウトな印象。せめて、同じく「うに祭り」で提供されている「濃厚うにクリームパスタ」あたりに使うならまだしも……といったところだろうか。
消費者の信頼を損なう行為が多発
今回のウニに限らず、このところ食に関連して「詐欺だ」と騒がれてしまう事象がかなり増えてきている。
セブンだけはこんな事しないと思ってたのに…… pic.twitter.com/Nm5E0MVvsQ
— kou(17) (@kou17) October 12, 2020
その代表的なものとして最近大きな話題となったのが、某コンビニチェーンで売られていたという“ハリボテサンドイッチ”。断面部分は具がみっちりと詰まっているように見えるが、パンを開いて中身を見てみるとスッカスカだったというアレだ。
レジ袋有料化よりも、セブンイレブンの弁当容器二重上げ底禁止の方がプラゴミ削減になりそう pic.twitter.com/sGV6Fs6IV6
— 事件屋でぃーとりっひ@槍鯖/FF14 (@FF14Hildebrand) July 8, 2020
私だって、たまには怒るよ!😡
セブンイレブンさん!😠
せこいんだよ、弁当容器!
あげ底ならぬ、底しぼり。
素直に小さい弁当容器でいいじゃん。
こういうことするから印象悪いんですよ!
物流コスト的にも無駄多いですよね💦
せっかく美味しいお弁当だったのに、後味悪し😡#セブンイレブン pic.twitter.com/nflMp3nbov— hayoge (@hayoge711) September 21, 2020
さらにコンビニでいえば、弁当容器の「上げ底」や「二重底」、さらに最近では「底しぼり」などによって、見た目ほどには中身が入っていないケースが多く指摘されている。この手の現象のことを、経済学上ではshrink(縮小)とinflation(インフレーション)との合成語で「シュリンクフレーション」と呼ばれるが、ネット上ではもっぱら「サイレント値上げ」と呼ばれるように、その企図は完全に見透かされている。
今回のウニ“画像詐欺”は、決して大きな問題といったものではなく、いたって些末な出来事といった印象だが、とはいえ度重なる背信行為によって、外食あるいは中食産業に対して消費者の疑念が募っているのは事実。今回はそういった不信の一端が発露した結果ともいえるだろう。
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