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ローソン、激安PB「大盛りカップ麺」に塩にぎりとお茶を合わせた“419円定食”が人気も…。野菜類は具の“乾燥ネギ”のみで栄養の偏りを心配する声

ローソンが2023年4月に発売した、プライベートブランド(PB)の“大盛りカップ麺シリーズ”が大ヒットとなっていると報じられ、様々な反応が飛び交う展開となっているようだ。

話題になっているのは「麺大盛り 豚コクしょうゆラーメン」と「麺大盛り 辛みそラーメン」(ともに税込198円)で、発売から約1年でシリーズ累計販売数640万個を突破したとのこと。

開発に携わったローソンの担当者によれば、「安くお腹いっぱいになりたい」という顧客のニーズを満たす商品が、同社PBのラインアップになかったのが開発のきっかけだったようで、特にこだわって開発したスープは、いわゆるコンビニおにぎりとの買い合わせを想定した、濃い味わいになっているとのこと。

実際、同シリーズはおにぎりと一緒に購入されることが多いといい、なかでも目立つのが「198円の麺大盛りシリーズ」「113円の塩にぎり」「108円のペットボトルのお茶(PB)」という、しめて419円の組み合わせなのだという。

コンビニ各社に広がる低価格路線

湯を入れて3分待てばすぐに食べられるカップ麺は、日々忙しく食事をするヒマもないといった方、あるいは食費を少しでも浮かせたいといった向きにも大人気であるのだが、こちらも昨今大いに取沙汰されている、食料品等をはじめとした“値上げムーブ”とはもちろん無縁ではなく、ここ数年でどんどんと価格が上昇。

例えば、カップ麺のパイオニアである日清食品「カップヌードル」の通常サイズ商品の価格推移を見てみると、2000年時点で希望小売価格(税別)が155円だったのが、その後段階的に価格が上昇していき、2022年には同214円に値上げと、いよいよ200円台の大台に。そして現在は同236円ということで、過去の値段を知る身からすれば、かなり割高感のある価格となっているのだ。

他社のカップ麺にしても同様に、最近では軒並み200円の大台に乗るものがほとんどといったなか、この大盛りカップ麺シリーズは税込198円と、ギリギリ100円台に踏みとどまっている状況。

さらに内容量が78gのカップヌードルに対し、大盛りカップ麺シリーズの豚コクしょうゆラーメンは内容量112gということで、味に関する評価はさておき、とにかくコスパ良く腹を満たしたいということで、大盛りカップ麺シリーズを手に取る向きが増えるというのも大いに頷けるところである。

しかしながら、ちょっと前までのコンビニの食品といえば、価格はそのままで弁当容器の“上げ底”などを駆使して量を減らすサイレント値上げ、さらには「おいしくなって新登場」などとリニューアルを謳い、その実やはり量は減っているか、下手をすると値上げまでされているといった、おおよそ騙し打ちといったような行為が横行。

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多くの消費者は怒りの声をあげつつも、半ば諦めの境地でそれらの商品を手にしていたのだが、このところはコンビニ商品のみならず、食料品をはじめとしたありとあらゆるモノの値段が高騰していることもあり、従来までのアコギなコンビニ商法に、多くの消費者が背を向けざる得なくなっているというのだ。

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そのような状況を受けて、例えばセブンイレブンでは“400円以下”弁当のラインナップを拡充させるなど、ここに来てコンビニ各社は低価格路線へと舵を切っているところなのだが、今回の大盛りカップ麺シリーズの件も、そういった流れのひとつだとみて間違いはなさそうである。

すっかり貧しくなった日本の象徴との見方も

このような“大盛りカップ麺シリーズ”の人気ぶりを伝える報道に対して、SNS上では様々な声があがっているのだが、なかでも反応として多いのが「それでもまだ高い」といったもの。確かにスーパーやドラッグストアなどに行けば、定価よりも安価にカップ麺は売られていることが多いわけで、それを考えればほとんどの商品が定価販売のコンビニで買う時点で、お得でも何でもないというのだ。

そのいっぽうで、「3000円のラーメンにビクともしない外国人とコンビニの数百円のカップラーメンにすがる日本人」「日本の為に家族の為に一生懸命に働いて働いてお昼ご飯がこれ…」などというように、いわゆる“日本の庶民層はすっかり貧しくなった”といった意味合いとして、今回の報道を捉える向きも多いようだ。

そんななかで、大盛りカップ麺自体もさることながら、それに塩にぎり、ペットボトルのお茶をくわえた“419円の組み合わせ”に関しては、それではあまりにも栄養が偏りすぎでは……といった心配の声もあがっているところ。

確かにこの組み合わせだと、目ぼしい野菜類はカップ麺の具として入っている“乾燥ネギ”ぐらいということで、そんな食生活を続けていれば早かれ遅かれ身体を壊すのは必至といったところ。将来的に掛かる医療費などを考えれば、逆に損をする可能性も多分にあるわけだが、しかしそんな先のことなど考える余裕すらないというのが、“419円の組み合わせ”を手にする人々の実情なのかもしれない。

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