惚れた男に騙されて…「仮想通貨」の投資詐欺に遭った被害者たちの体験談

「うまい話には裏がある」という言葉の通り、楽に稼げられる話には怪しい一面が隠されている。もちろん全ての話がウソということではないが、実際に簡単な投資話に乗っかって詐欺被害にあった人も少なくないようだ。

例えば、SNSでも度々話題にあがる「仮想通貨（暗号通貨）」もそのひとつ。仮想通貨での投資詐欺にあった人たちからリアルな体験談を聞いてみたところ、相手を信用しきって大事な貯金を全て失ってしまった人もいた。はたして、その詐欺被害額は「高い勉強代」といえるのだろうか。

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ケース1：大切なお金と知人の両方を無くした

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プロフィール

• 当時：33歳（2018年）
• 被害総額：30万円

2018年に、新しい仮想通貨ができたので「今買えばすぐに何倍にもなる！」という話がありました。当時は仮想通貨がとても盛り上がっていて、私の周りでもよく話題になっていました。そんな時です。知人から紹介された人から仮想通貨の投資話を持ちかけられ、まんまと話に乗ってしまったんです。

その人はあたかも物凄いプロジェクトと思わせるために、専門的で難しい言葉で仮想通貨について力説。こちらも、「本当に凄いんじゃないか？」と本気で思ってしまい、いわば洗脳された感じです。それに知人の紹介ということもあって信用して、その話にすぐ食いついてしまいました。

それから私が30万円振り込んだ途端、そのプロジェクトが何かのトラブルで頓挫したという連絡が。投資金額の返金や今後のスケジュールに関して連絡をしたら、全く繋がらなくなったんです。おまけにその人を紹介してくれた知人との間柄も険悪になり、大切なお金と知人の両方を無くしてしまいました。

結局お金は返ってきませんでしたが、今思うと、まだ30万円で済んで良かったと思っています。高い勉強代にはなりましたが。でも、知人との関係は修復しないままなので、そのほうが自分にはダメージが大きかったです。

ケース2：マッチングアプリの男に騙された

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プロフィール

• 当時：37歳（2019年）
• 被害総額：250万円

「仮想通貨に投資すれば将来的に1億円以上の利益が上げられる」と、儲け話をすすめられました。その相手は、マッチングアプリで知り合った男性で、何度かデートをした相手でした。数回目のデートで「お金儲けに興味はない？」と聞かれ、話を聞いているとすごく簡単でリスクも少ないままお金が増えるようになるとのことでした。興味本位で始めてしまったかたちです。

まずは「少ない額から始められるから」と言われて、150万円振り込みました。当時は相手に対して好意も持っていましたし、実際に投資してどれだけお金が増えたのか、彼の個人通帳の残高を見せてもらったこともあります。メールにも残っているのですが、そこにはしっかりと1億3,000万円が振り込まれていたので、まさかその通帳自体が嘘だったとは全く思いもしませんでした。

でも、私が紹介された取引所は偽物だったらしく、口座を開設していたため個人情報が流出。振り込んだお金もごっそりと無くなってしまいました。それから彼とは完全に音信不通になり、しばらく経ってから騙されていたと発覚。マッチングアプリの運営にも報告して、警察に被害届を提出しました。結果として、偽の暗号資産の取引所のアプリをダウ ンロードしていることから、個人の特定が難しく、口座の凍結はしてもらえましたが、被害額が返ってくることはありませんでした。

被害総額は最初の投資額に150万円、その後もう少し投資額を増やした方が良いと言われて100万円の追加、合計250万円です。貯金のほとんどを振り込んでしまったので、親に事情を話し、少しだけ援助をお願いしました。もちろんいくら家族でもお金の貸し借りについてはしっかりとしておきたかったので、コツコツと働いて返済していき無事に返すことができました。

騙されたことを気づかずにいたらもっと投資額を増やして、他から借りてでも500万円以上の詐欺にあっていたかもしれません。この金額で済んだことは今考えると良かった方なのかもしれませんが、信用していた相手だったので当時はとてもショックが大きかったです。

ケース3：仮想通貨史上最大の詐欺に遭った

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プロフィール

• 当時：45歳（2018年）
• 被害総額：10万円

仮想通貨に関する儲け話について調べていたら、プラストークン（PlusToken）はかなり稼げるというのが、X（当時Twitter）でツイートが多かったこともあって、興味を持ちました。500ドルから始めることができるというところも始めやすい金額だと思い投資することに。当時はプラストークンウォレットに、500ドル分の仮想通貨を入れておけば、アービトラージ（裁定取引）で、日利0.3％、月利10％も資産が増えていくというものでした。そのためイーサリアム（ETH）をプラストークウォレットに10万円分の仮想通貨取引所から移しました。

それから1カ月くらいは確かに毎日プラストークンが増えていって、その分をイーサリアムと交換して、複利で運用していました。最初はトラブルもなく毎日資産が増えていきましたが、ある日突然プラストークウォレットが飛んでしまって…。ログインすることもできずに、今まで預けていたイーサリアムを全て失いました。

結局、どうすることもできずにXで情報収集しましたが、私以外の人たちも路頭に迷っていることを知って絶望です。運営元とも連絡ができず、泣き寝入りするしかありませんでした。

ケース4：周りの盛り上がりに感化された結果…

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プロフィール

• 当時：39歳（2020年）
• 被害総額：25万円

始まりはXです。現金が当たるプレゼント企画に応募してみると、その該当アカウントの人が、とある草コインの創設者で投資話を持ちかけられました。チャートを見るとどんどん上がっていたし、人柄も好きだったので当時は完全に信用しきっていました。大好きなインフルエンサーも投資したり、コミュニティに属していたので、みんなの盛り上がりもすごかったです。周りがどんどん投資していくので、私も投資額を増やしたりしてました。

当時は年内に5倍になると言われてたので、100万円になることを期待し、最初に20万円を投資。その後、保有しているだけで対価として報酬を得られる「ステーキング」が始まった時に、5万円を追加したので計25万円です。仲間の中には何百万も投資した方が沢山います。投資話を持ちかけた草コインの創設者は、「価値が0になったコイン立て直す」と言っています。さらに新しいコインを作り続け、信者の中には投資し続けている人もいるようですが、5倍になると豪語していて価値0はさすがにないです。

借金は抱えてないですが、それがせめてもの救いかもしれません。でも当時は完全に洗脳されていましたし、今思えば言ってる事が二転三転していましたから、冷静に考えればおかしいって分かります。初めての投資で大変勉強にもなり信用できる仲間にも出会えましたが、高い勉強代でした。

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