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クオルテック、営業利益が前年比+27.2%で過去最高 レーザ量産加工・信頼性評価事業の高単価案件が伸長

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2026年8月21日に発表された、株式会社クオルテック2026年6月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

Highlights

大野和彦氏:株式会社クオルテック執行役員財務経理部部長の大野です。このたびは大変お忙しい中ご視聴いただき、誠にありがとうございます。2026年6月期決算について、ご説明します。

今回の決算のハイライトを、売上高、利益、業績予想の3点からご説明します。1点目の売上高は、信頼性評価事業と微細加工事業で増収となり、前期比で2億8,100万円増、7.0パーセント増となりました。

当社の主要取引先である車載業界では、電動化や環境負荷低減に向けて、電力削減技術におけるパワー半導体の高効率化、小型化、低コスト化の実現が進んでおり、開発段階における信頼性試験の需要は堅調に推移しています。

このような状況下で、当社は幅広い顧客ニーズにお応えして、各事業において着実に取り組んできました。

信頼性評価事業では、複合的な知見に対する引き合いが強く、環境試験における振動や温度変化、塩水などの試験案件の受注が好調に推移した結果、前期比で1億9,900万円増、5.6パーセント増となりました。

微細加工事業は、レーザ加工において通信関連の試作品加工から量産品案件への受注が順調に推移したため、前期比で1億1,700万円増、28.3パーセント増と、大幅な増収となりました。

一方、その他事業は、バイオ事業での大口プロジェクトの終了が影響し、前期比で3,300万円減、58.0パーセント減となりました。

2点目の営業利益では、信頼性評価事業で分析、解析の高単価案件が増加し、微細加工事業ではレーザ量産加工が伸びました。さらに、全社的なAI活用などにより生産性向上が進み、人員増加を抑えられたことから、営業利益は前期比で1億400万円増、27.2パーセント増と大きな成長となりました。

経常利益は、MAPプロジェクトにおける補助金の影響により、前期比で1億2,100万円増、31.5パーセント増となりました。当期純利益は、前期に投資有価証券評価損を計上していた反動から、前期比で1億6,500万円増、75.4パーセント増と大幅な増加となりました。

3点目の通期業績予想は増収増益を見込んでいます。当社の主要顧客である車載業界を中心に、中東やウクライナなどの地政学リスクや米国関税政策の発動などの影響で予断を許さない状況が続いていますが、当社の安定基盤である信頼性評価事業でのシェア拡大や高付加価値案件の獲得を進めていきます。

さらに、微細加工事業における量産案件の獲得を通じて、さらなる成長戦略を加速させていきます。配当は、事業成長に向けた投資余力の確保と安定的な株主還元の両立を基本とし、1株あたり47円を見込んでいます。

目次

本日ご説明する内容は、スライドのとおりです。

1.決算概要

売上高は信頼性評価事業と微細加工事業で伸び、合計で43億600万円と、前期比で2億8,100万円増、7.0パーセント増となりました。営業利益は高付加価値案件の増加や量産案件の獲得などにより4億8,900万円と、前期比で1億400万円増、27.2パーセント増となりました。

経常利益は補助金による営業外収益である1,900万円が影響し、前期比1億2,100万円増、31.5パーセント増の5億500万円となっています。当期純利益は3億8,500万円となり、前事業年度における投資有価証券評価損計上の影響もあり、前期比で1億6,500万円増、75.4パーセント増となりました。

1.決算概要 セグメント別業績

セグメント別の業績です。主力の信頼性事業と微細加工事業はいずれも増収増益となりました。

2.販売概況 セグメント別売上高(前期比/予想比)

全社の売上高は43億600万円で、前期比で2億8,100万円増、7.0パーセント増となりました。内訳として、スライドのオレンジ色で示した信頼性評価事業では、信頼性試験を中心に順調に推移し、売上高は37億5,200万円で前期比5.6パーセントの増収となっています。

一方、青色の微細加工事業は、レーザ加工において量産加工案件が好調に推移し、売上高は5億3,100万円で前期比28.3パーセントの増収となりました。

緑色のその他事業は、バイオ事業の大口案件が終了した影響で2,400万円となり、前期比マイナス58.0パーセントと減少しています。

2.販売概況 四半期売上高推移(セグメント別)

四半期別の売上高推移です。2026年6月期は、すべての四半期で前期比増収を達成しました。第4四半期は、通例として売上高が伸びにくい傾向にありますが、今回は初めて売上高10億円を達成しました。

3.営業利益増減分析(前期比/予想比科目別)

営業利益の増減分析です。全社の営業利益は4億8,900万円と、前期比で1億400万円増、27.2パーセント増となりました。

これは、売上高が2億8,100万円増加したこと、また製造経費の削減により売上総利益が2億3,500万円増加したことに加え、MAPプロジェクトやその他の研究開発推進などにより販管費、研究開発費の増加分1億3,100万円をカバーしたことによるものです。

3.営業利益増減分析(前期比セグメント別)

セグメント別の営業利益の内訳です。主力事業である信頼性評価事業では、前年度の大型投資に伴う償却費の増加がありましたが、売上高の増加がその影響を大きく上回り、前期比で1億5,300万円増、14.4パーセント増となっています。

微細加工事業は、量産効果による大幅な増収と経費の抑制により、前期比で8,900万円増、48.3パーセント増となっています。その他事業はバイオ事業の売上減少に伴い600万円の減益となりました。

また、全社費用は、MAPプロジェクトやその他研究開発の推進、および営業人員の増強により、前期比で1億3,100万円増となっています。以上の増減の結果、全社の営業利益は前期比1億400万円増、27.2パーセント増の合計4億8,900万円となりました。

4.その他経営数値(前期差)

その他経営数値の状況はスライドのとおりです。総資産、純資産、現預金残高は増加しています。一方で、設備投資は、前期実績にパワエレテクノセンターへの投資が含まれていたため、前期比で減少しました。人員は前期比4人増の261人となっています。

5.通期業績予想

2027年6月期の通期業績予想です。前期に引き続き、米国の関税政策や中東情勢などによる先行き不透明な環境が続く中、顧客ニーズを捉えた活動に加えて営業活動強化の効果により、売上高は前期比2億9,400万円増、6.8パーセント増となる46億円を見込んでいます。

また、ベースとなる車載、半導体メーカーのシェア向上を目指します。信頼性評価事業では高付加価値案件、微細加工事業では量産案件の獲得に注力することで、新規事業への成長投資を中心とした固定費増をカバーし、営業利益は前期比1,100万円増、2.1パーセント増となる5億円を見込んでいます。

5.通期業績予想 セグメント別業績

セグメント別の通期業績予想です。信頼性評価事業は増収増益の見込みです。微細加工事業では、表面処理技術の一部である基板評価の売上高8,000万円がセグメント変更により信頼性評価事業へ移管されたことにより、前期比で減少を見込んでいます。

5.通期業績予想 セグメント別売上高(前期比)

全社売上高は、先ほどご説明したとおり46億円で、前期比6.8パーセントの増加見込みです。その内訳として、スライドのオレンジ色で示している信頼性評価事業は全カテゴリで成長し、売上高が40億8,500万円と、前期比で8.9パーセントの増加を見込んでいます。

信頼性試験は試験メニューの拡充と顧客増加により前期比で15.8パーセントの増収、断面研磨は受注の堅調な推移により前期比で4.7パーセントの増収、パワサイ試験は主要顧客からの受注が好調のため、前期比で22.9パーセントの増収を見込んでいます。

青色の微細加工事業は、一部セグメント変更の影響でマイナス8,000万円となり、売上高は前年比でマイナス5.7パーセントの減収を見込んでいます。ただし、レーザ加工は、昨年来のターゲットであるメディカル分野の拡大に加え、AI需要の引き合いや量産案件の獲得に対応中です。

緑色のその他事業は、バイオ事業の発展的解消により、37.5パーセントの減収となる見通しです。

5.通期業績予想 営業利益増減分析(前期比科目別)

営業利益の増減内訳です。営業利益は前期の4億8,900万円から1,100万円増、2.1パーセント増となる5億円を見込んでいます。信頼性評価事業を中心とした売上増加の影響が、人件費や減価償却費、販管費、研究開発費の増加をカバーし、増益となる見込みです。

5.通期業績予想 営業利益増減分析(前期比セグメント別)

セグメント別の営業利益の増減内訳です。信頼性評価事業では、信頼性、パワーサイクル試験、分析解析の増収効果により、1億700万円増、12.7パーセントの増益を見込んでいます。

微細加工事業はセグメント変更による減収を見込むものの、レーザ加工の量産請負効果による費用割合の減少により、100万円増、0.4パーセントの増益の見込みです。その他事業は、バイオ事業部門解消による減収がありましたが、費用抑制により1,500万円の増益となっています。

全社費用は、営業を中心とした体制強化や次世代事業への研究開発を積極的に推進した結果、1億1,200万円増加する見込みです。以上の増減により、全社の営業利益は前期比1,100万円増、2.1パーセント増の5億円となっています。

5.通期業績予想 配当予想

配当についてご説明します。当社は、事業成長に向けた投資余力の確保と安定的な株主還元の両立を基本ポリシーとして、配当を継続しています。2027年6月期の配当予想は、現時点で1株当たり47円を据え置きとしています。

今後も基本ポリシーを堅持するべく、全社一丸となって社業に邁進する所存ですので、引き続き当社をご支援賜りますよう、よろしくお願いします。以上で、2026年6月期決算および2027年6月期業績予想の説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

目次

山口友宏氏:株式会社クオルテック代表取締役社長の山口です。本日はお忙しい中、当社説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。スライドに沿って事業計画および成長可能性に関する事項についてご説明します。

当社のこれまでの歩み、現在展開している事業の概要、今後の成長戦略、業績の見通し、そして株主のみなさまへの還元方針に至るまで、幅広くお話しします。本日は、数字だけでなく、その背景や私たちの思いも交えて、できる限りわかりやすくお伝えします。どうぞ最後までお付き合いください。

01 │ 会社概要 会社情報

まずは、会社概要をご説明します。社名は株式会社クオルテックです。事業内容は「電子部品の不良解析・信頼性試験の受託および新技術の開発」「品質管理を中心とした工場経営、実装技術に関するコンサルタント」「レーザ加工・表面処理(めっき)技術を中心とした微細加工」「試験装置の設計・開発・製造・販売」です。

設立は1993年1月18日で、従業員数は2026年6月末現在261名です。子会社として株式会社やさしいAI研究所があり、関連会社としては検査、認証のグローバル企業であるSGSの日本法人との共同出資によるSGSクオルテック株式会社があります。

01 │ 会社概要 事業所紹介

事業所の紹介です。大阪府堺市の本社を中心に、パワー半導体の評価や先端技術の開発を行うパワエレテクノセンター、名古屋で自動車関連部品の品質検査を支える名古屋品質技術センター、さらに東京営業所、熊本営業所、MAPプロジェクトの拠点である滋賀半導体研究開発センターなど、全国に拠点を展開しています。

これらの拠点は、それぞれが役割を持っており、相互に連携することで全国の多様なお客さまに迅速かつ正確なサービスを提供できる体制を整えています。

01 │ 会社概要 会社沿革

会社の沿革です。1993年に電子部品の技術指導や品質管理のコンサルティングサービスを提供する会社として創業しました。1998年には先端技術開発の一環として、自社で微細加工を開始しました。また、レーザ加工市場の拡大に早期から着目し、大胆な投資を行いました。

2006年にはISO/IEC17025規格の認証を取得し、自動車業界からの引き合いが増加しました。その後、拠点を拡大し、2023年7月に東証グロース市場へ上場しました。2024年2月には熊本営業所を、5月には滋賀半導体研究開発センターを、11月にはパワエレテクノセンターを開設しました。

そして、2025年9月には立命館大学BKCテクノコンプレクス産学連携ラボラトリーに拠点を開所し、MAPプロジェクトを開始しています。

01 │ 会社概要 役員紹介

役員の紹介です。私は2005年3月に当社に入社し、2020年4月に代表取締役社長に就任しました。役員は、事業の拡大に伴い、さまざまなバックグラウンドを持った人材が集結しています。

01 │ 会社概要 経営理念

経営理念です。社会の安心、安全を支える当社は、「未来品質の創造」をスローガンに掲げています。お客さまの製品開発を分析、故障解析、信頼性試験、微細加工の技術と研究開発力によって、トータルにサポートしています。

01 │ 会社概要 コア・コンピタンス

当社は社名のとおり、「品質」と「技術」を大切にしてきた会社です。コア・コンピタンスは「品質技術サービス」にあります。お客さまにお届けするこのサービスは、「信頼性評価事業」「微細加工事業」「その他事業」という3つの柱と「研究開発部門」が支えています。

02 │ 事業概要 ありたい姿

事業概要をご説明します。当社が掲げる会社としてのありたい姿は「創造型技術集団」です。中立性、透明性、信頼性の3つを合わせ持つ当社は、指示された試験をこなすだけの受託会社ではなく、お客さまの課題そのものに踏み込み、評価方法から一緒に考え、作り上げています。

02 │ 事業概要 顧客基盤

顧客基盤です。当社は、さまざまな産業において日本を代表する大手企業からお仕事をいただいています。特に、電動化を背景とした自動車や車載部品、半導体、医療機器といった国内外で成長が期待される産業分野からの需要が高まっており、継続的な成長が見込まれます。

02 │ 事業概要 外部環境

当社を取り巻く環境としては、現在、電動化、脱炭素、半導体開発、先進医療といった分野において、構造そのものが大きく転換しています。このような先端分野では、製品の高度化に伴い、より高精度な評価や解析が不可欠となっています。

また、開発スピードが加速する中で、企業が単独で対応することが難しくなり、専門性を持つ外部パートナーへの依存度が高まっています。そのため、分析評価を強みとする当社への需要は、今後さらに加速、拡大すると考えています。

02 │ 事業概要 ポジショニングマップ(戦略価値)

ポジショニングマップです。当社の戦略価値は、スライドの図表にある5つの要素が積み上がり、相互に作用している障壁を持っている点にあります。

下段から、新規参入の障壁となる試験インフラ基盤、人的障壁として多分野にわたる高度人材の集積、また、総合障壁を形作る分析、故障解析、信頼性試験、研究開発までのワンストップソリューション、さらにお客さまからの信頼障壁となる独立系上場会社であること、そして上段の技術障壁としての次世代技術への対応力、これら5つを重ね合わせることで、高い競争優位性を実現しています。

02 │ 事業概要 ポジショニングマップ(顧客・市場)

スライドの図表は、当社の顧客および市場におけるポジショニングを示しています。まず、顧客面では、自動車メーカー、半導体メーカー、家電メーカーなど、多様な業界の品質保証を支えています。

次に技術面では、豊富な試験・分析メニューを保有し、環境試験から故障解析、化学・材料分析までをワンストップで提供しています。また、研究機関や大学、規格認定機関、設備メーカーとの連携により、技術力と信頼性を継続的に強化しています。

さらに、市場面では、電動化・次世代モビリティ、全固体電池、次世代半導体といった成長分野へ先行的に対応しています。このように、当社は顧客、技術、パートナー、市場を繋ぐ独立系検査会社として独自のポジションを確立しています。

02 │ 事業概要 当社の顧客基盤

当社の主要なお客さまです。特に、モビリティの変革を牽引するデンソーや、パワーエレクトロニクスのトップメーカーである富士電機からのシェアが高い状況にあります。

02 │ 事業概要 成長の実績

当社はこれまで設定した計画に基づき、一つひとつ積み上げてきました。過去3年間で、売上高や特許件数、従業員数は毎年増加し、利益の確保に努めてきました。また、それを支える技術者や研究者へのサポートも進めた結果、離職率は減少傾向にあります。今後も着実に成果を積み重ね、持続的な成長を実現していきます。

02 │ 事業概要 積極的な設備投資によるノウハウの蓄積

高度な分析には高性能な装置や設備が欠かせません。当社では以前から各分野の最先端設備を揃えるための投資を行い、ノウハウを蓄積してきました。現在は110種類以上、700台以上の設備を保有しています。

02 │ 事業概要 キャリアと若さを両立した人的財産

当社にとって設備と同様に重要なのが人材です。2026年6月期末時点での従業員数は261名で、そのうち約9割にあたる230名が技術・研究職であり、高度な分析・評価サービスを支える体制を構築しています。

02 │ 事業概要 信頼性評価事業における提供サービス

当社は、信頼性評価事業、微細加工事業、その他事業の3つの柱と、研究開発部門を備えています。ここからは、中核事業である信頼性評価事業についてご説明します。この事業では、製品や部品が所定の環境や条件下でどの程度の耐久性や安全性を持つかを確認しています。

どのようなニーズにも応えるという信念のもと、約190種類の幅広い試験メニューを揃えています。お客さまにとって、複数の試験を1社で完結できることは時間やコストの削減につながり、大きなメリットとなります。

02 │ 事業概要 信頼性評価事業における顧客工程と当社受注について

スライドは、信頼性評価事業における顧客側の工程と当社への受注工程を示す図表です。モノ作りにおいては、研究・先行開発段階から量産開発、上市後に至るまで、常に高精度な分析と信頼性試験が不可欠です。

製品の安全性や耐久性を確保するためには、各段階で得られるデータを基に設計の改善や工程の最適化を行う必要があります。当社では、これらすべてのプロセスにおいて、分析および試験サービスを一貫して提供する体制を構築しています。

02 │ 事業概要 微細加工事業における提供サービス

当社のもう1つの柱である微細加工事業では、レーザと表面処理を中心に、精密かつ高品質な加工を行っています。レーザ加工設備として、CO2レーザ加工機、UV-YAGレーザ加工機、フェムト秒グリーンレーザ加工機など、多様な設備を22台保有しており、短納期の試作品加工から大ロットの量産まで柔軟に対応可能です。

スマートフォン拡大期には、年10億円以上のレーザ加工のご依頼を受注してきました。レーザ加工のみで、このクラスの能力は国内でも有数の水準です。また、技術的にもフェムト秒グリーンレーザを用いることで、最先端の特殊加工にも対応できるという強みがあります。

02 │ 事業概要 微細加工事業における提供サービス

表面処理では、デスミア処理やめっき処理、耐薬品性試験などを行い、素材の機能化や新たな応用分野の開拓に力を入れています。これらの加工処理技術は、電子部品や半導体基板だけでなく、医療機器や産業用部品など、幅広い分野で活用されています。

03 │ 成長戦略 当社の成長可能性概略

当社の成長戦略についてご説明します。スライドは、当社の成長戦略の概略を示したものです。当社は、長年培ってきた信頼性評価技術を基盤に、事業領域の拡大と高付加価値化を推進することで、企業価値の向上を目指しています。

事業ポートフォリオとしては、既存の信頼性評価事業を安定収益の基盤としつつ、半導体向けの高付加価値領域や微細加工事業といった成長市場を拡大していきます。加えて、パワー半導体に関する試験や評価装置、MAPプロジェクトなど、新たな事業の柱づくりにも取り組んでいます。

これらを実現するために、設備投資や拠点拡充、人材獲得を積極的に進めるほか、M&Aや事業提携も機動的に実施していきます。目標として、2027年に売上高46億円、営業利益5億円、2030年には売上高70億円、営業利益10億円を目指しています。

03 │ 成長戦略 政策「17分野」と当社の位置づけ

日本政府の戦略17分野から、「AI・半導体」「航空・宇宙」「資源・エネルギー安全保障・GX」「創薬・先端医療」の4カテゴリを重点対象に選定しました。

信頼性評価、微細加工、研究開発のコア技術を横断的に組み合わせ、設備投資や人材確保を進めることで、各産業の品質と信頼性を支える基盤技術企業を目指しています。

03 │ 成長戦略 信頼性評価事業について

信頼性評価事業の市場成長性を示したものです。まず、日本国内の分析・信頼性評価サービス市場全体、いわゆるTAMは、2024年の5,000億円から2030年には7,000億円規模へ拡大すると見込んでいます。

その中で当社が主力とするエレクトロニクス分野の市場規模であるSAMは、2025年の1,500億円から2030年には2,000億円まで成長すると予測しています。当社は、この成長市場の中でも、パワー半導体、先端半導体、車載電子部品といった重点領域に注力していきます。

03 │ 成長戦略 信頼性評価事業について

当社の主要なお客さまであるデンソーと富士電機の試験発注の可能性が含まれる研究開発費の推移です。

デンソーは、電動化、知能化領域を中心として、今後5年間で3兆7,000億円の研究開発費を投入する方針です。一方、富士電機は、今後3年間で累計1,300億円規模の研究開発費を計画しています。

03 │ 成長戦略 信頼性評価事業について

信頼性評価事業の成長ステップについてご説明します。この事業では、売上の絶対額だけでなく、成長フェーズが進むごとにストック性を高めていく計画です。その土台にあるのは、裾野の広い市場です。

半導体や車載部品などの評価ニーズの母集団は拡大を続けています。当社では、継続的に収益を積み上げる構造を目指しており、現在の再構築フェーズでは設備と組織の基盤を拡充しています。

次の収穫フェーズでは、新拠点の開設と拡充が本格的に始動し、先行投資が売上として回収される段階に入ります。そして、2029年から2030年には加速フェーズに移行し、装置事業への本格的な進出を予定しています。

03 │ 成長戦略 微細加工事業について

成長戦略のもう1つの柱である微細加工事業についてご説明します。レーザ加工においては、条件設定から量産プロセスの構築まで、現場で手を動かして知見と技術を蓄積してきました。

また、当社で加工してきた対象は、その時代に市場をリードした製品ばかりです。加工対象が世代交代しても、技術を横展開できたことが、当社の適応力を示しています。

03 │ 成長戦略 微細加工事業について

微細加工事業の成長戦略です。車載部品、ヘルスケア、通信分野など、今後も市場拡大が期待される分野をターゲットとしています。成長市場向けの受注を積み上げることで、費用を大きく増やすことなく売上の拡大と収益性の向上を図っていく方針です。

03 │ 成長戦略 資本配分の基本方針

資本配分の基本方針についてご説明します。通常の事業運営に必要な投資とは別に、2030年までの成長機会に迅速に対応するため、総額30億円の戦略投資枠を設定しています。投資原資として、保有キャッシュ10億円、資金調達15億円、営業キャッシュフロー5億円を想定しています。

主な用途は4つです。まず、試験、解析、加工能力の拡充や新拠点開設などの成長投資です。信頼性評価事業においては、需要拡大の確度が高まった段階で、新拠点の開設や既存施設の拡充を含む成長投資を検討します。微細加工事業では、事業機会の解像度が高まった段階で、10億円以上の成長投資を検討します。

次に、技術や人材の獲得を目的としたM&Aや隣接領域への展開、技術人材の獲得によるアライアンス強化を目指します。また、安定的な株主還元の継続や配当水準の維持、向上を掲げています。さらに、財務健全性を維持しながら規律ある投資を行っていきます。

成長投資と株主還元のバランスを取りつつ、持続的な企業価値向上を目指します。

03 │ 成長戦略 新規事業について

新規事業としては、3つの軸で新たな領域に挑戦します。1つ目は、パワー半導体試験装置の開発、製造、販売を通じた評価装置メーカーへの進化です。2つ目は、AIの活用です。画像解析ソフトの開発、販売やAI解析による非破壊解析サービスを展開します。

3つ目は、先端半導体パッケージ向けの技術開発で、めっき技術、信頼性評価、寿命予測などを推進します。これらにより、受託試験から装置、ソフトウェア、新技術まで、総合的なソリューションを提供することを目指します。

03 │ 成長戦略 産学連携:MAPプロジェクト①

推進中のMAPプロジェクトでは、ユニバーサルめっき法によるコーティング技術を開発しています。その背景には、原材料コストや装置コストの上昇、さらには環境規制の厳格化があります。これらの課題を解決するため、当社は低コストで、かつ安定供給が可能で、環境に配慮した新しいめっき技術の開発を目指しています。

03 │ 成長戦略 産学連携:MAPプロジェクト②

基材に新たな機能を付与する機能性膜の開発により、従来製品の寿命延長や性能向上が可能となります。この技術は、電子部品から医療分野までの幅広い産業に応用可能であり、次世代の成長産業において重要な役割を果たすことが期待されています。

03 │ 成長戦略 産学連携:MAPプロジェクト③

MAPプロジェクトは、立命館大学総合科学技術研究機構と共同で進めており、成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)や滋賀県中小企業新技術開発プロジェクト補助金の採択を受けるなど、技術面で高い評価をいただいています。新しい情報は、引き続きホームページやプレスリリースで開示していきます。

03 │ 成長戦略 研究開発の強化

当社は既存事業の成長を支えるとともに、将来の新たな事業の芽を生み出すため、研究開発活動を強化しています。単なる製品評価にとどまらず、新技術や新素材に関する研究、試作、そして事業化までを一貫して進めることができるのが当社の強みです。

03 │ 成長戦略 事業化推進:X線/AIを活用したボイド・クラック画像解析アプリ

現在、事業化を推進している活動として、X線/AIを活用したボイド・クラック画像解析アプリがあります。この技術は、はんだ接合部の不具合をAIが自動検出することで、検査時間を大幅に短縮するものです。

本解析技術の一般化や性能向上によって、多くの新規事業の可能性につながります。自動車関連を中心に多くの研究や試験依頼を受けており、資源循環を目的とした非破壊技術の向上等、社会問題の解決に貢献します。

03 │ 成長戦略 販売強化

販売強化に向けた取り組みとして、国内市場の縮小リスクに備え、アジア圏をはじめとした海外市場の成長を取り込むことで持続的な成長を目指します。

国内では、ラボ機能を持つ事業拠点や、新規顧客に効率的にアプローチできる営業拠点を検討しています。国内外の拠点網を強化することで顧客接点を拡大し、さらなる受注獲得と事業成長につなげていきます。

03 │ 成長戦略 事業ポートフォリオの見直し

当社は、成長分野への集中と事業の統廃合を進めることで、中長期的な収益拡大と企業価値の向上を実現していきます。

具体的には、「パワー半導体の受託事業から装置事業への進化」と「『GeO2(二酸化ゲルマニウム)半導体事業およびバイオ事業からの撤退』および『研究開発や既存事業へのリソース集中』」を軸に、事業ポートフォリオの見直しを図ります。

03 │ 成長戦略 従来戦略(Before)

スライドは、以前ご説明したロードマップです。

03 │ 成長戦略 新戦略(After)

こちらのスライドは2030年に向けた新戦略のロードマップです。スライド上段の装置事業では、現在保有しているパワエレテクノセンターの設備やノウハウを最大限活用し、電動化に伴う試験、分析需要に対応しながら、パワー半導体向け評価装置事業を育成していきます。

下段のMAPプロジェクトでは、産学連携による研究開発を進めつつ、市場調査や顧客開拓を行い、その後は試作品開発と事業化フェーズへ移行します。これらの成長エンジンを育成することで、2030年に向けた持続可能な成長を実現する計画です。

04 │ 業績見通し 事業の全体像

当社の業績見通しについてお話しします。当社事業の2026年6月期におけるセグメント状況としては、信頼性評価事業は売上構成比率87.1パーセントを占めるメイン事業であり、電動化の進展と安全性の確保を支えるキープレーヤーです。また、微細加工事業の営業利益率は51.5パーセントと非常に高い収益性を誇ります。

04 │ 業績見通し 売上高の推移

売上高業績の推移です。信頼性評価事業の売上は一貫して成長しており、今後も市場の成長に伴い増収を目指します。微細加工事業についても継続的な成長を念頭に事業を進めていきます。

04 │ 業績見通し 販売概況 セグメント別売上高(前期比/予想比)

こちらのスライドは、先ほど大野が説明した決算説明資料のとおりです。

04 │ 業績見通し 営業利益の推移

営業利益は年々改善しており、2026年6月期には過去最高益を達成しました。

04 │ 業績見通し 営業利益増減分析(前期比/予想比科目別)

こちらのスライドは、先ほど大野がご説明した決算説明資料のとおりです。

04 │ 業績見通し 経営目標の見直しについて

経営目標の見直しについてご説明します。売上は、2030年に向けて既存事業の成長に加え、新拠点の開設、評価装置事業の拡大、M&Aなど、非連続的な成長施策に注力します。

営業利益率は、高単価案件や量産案件の獲得、パワエレテクノセンターの稼働、AI活用などにより、2026年6月期は11.3パーセントを見込んでいます。

また、2027年6月期に9億円の投資を予定しており、新拠点の設置も含め、2030年に向けた設備能力の成長投資を再加速します。

04 │ 業績見通し 新・中長期2027-2030年経営目標

新たな中長期経営目標です。2026年6月期の売上高43億円を起点とし、2030年には売上高70億円以上、営業利益率15パーセント以上を目指します。

05 │ まとめ 一株当たり配当金推移/配当性向

最後にまとめです。株主還元については、持続的な成長と財務健全性を重視し、安定した配当を実施してきました。2026年6月期は、1株当たり47円を配当金としました。今後も業績動向を踏まえながら、適切な利益還元を行い、株主のみなさまへの安定的な配当を継続する方針です。

05 │ まとめ 事業を通じた貢献

当社は事業活動を通じて社会や環境の課題解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。

05 │ まとめ 情報セキュリティ管理体制

情報セキュリティにおいては、取り扱う情報資産の機密性、完全性、可用性の向上に努めていきます。

05 │ まとめ ESGの具体的な取組み

環境配慮プロジェクトでは、定時株主総会の招集ご通知用封筒や梱包用ダンボール箱、カレンダーに再生紙を使用するなど、事業活動による環境負荷の低減に取り組んでいます。これらの取り組みは、コスト削減だけでなく、持続可能な資源利用の推進にもつながります。

05 │ まとめ ESGの具体的な取組み

昨年から引き続き、堺市教育委員会の「企業による学びの応援プログラム」に参加し、小学校への出前授業を実施しています。交通遺児育英会などへの寄付も継続しており、教育機会の平等化に貢献しています。

05 │ まとめ IR戦略

IR活動では、投資家のみなさまに当社の専門性や社会的価値を発信し、企業価値への認知と共感を広げることを目指しています。また、成長ストーリーや事業の進捗を継続的に開示することで、理解と信頼を深めていきます。

05 │ まとめ ESG戦略

本年度もESGやSDGs関連活動を通じてサステナビリティに取り組み、企業の社会的責任を果たします。

05 │ まとめ 当社の強み

これまでご説明した当社の強みについてまとめましたのでご覧ください。

05 │ まとめ 長期目標

長期目標です。トータル・クオリティ・ソリューションの進化を続けることで、全社の成長は止まることはないと考えています。

05 │ まとめ 目指す姿

「未来品質」の創造を実現することで、単なる試験受託会社からルールを作る立場への変革を進めていきます。事業のゴールは、お客さまや従業員、株主のみなさまの笑顔です。

本日は、当社の事業計画および成長可能性に関する事項についてご清聴いただき、誠にありがとうございました。

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