2026年10月14日に発表された、ビーウィズ株式会社2027年5月期第1四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
1 2027年5月期第1四半期決算概況
飯島健二氏(以下、飯島):ビーウィズ株式会社代表取締役社長の飯島です。2027年5月期第1四半期の決算についてご説明します。
ハイライト

まず、ハイライトからご説明します。前期は短期プランの実行により、一定の業績回復が見られた年度となりました。今回ご説明する新年度のスタートとなる第1四半期は、一時的なプラス要因もあり、前年同期を大きく上回る順調なスタートを切ることができました。
Global AI・IT事業では、「Omnia LINK」の外販の成長と、新たに子会社となったマレーシアのRadiant Communication社の連結開始により、前年同期比で2.4倍の6億7,000万円の売上高を記録しました。
コンタクトセンター・BPO事業からの進化を目指すBPM事業では、重点分野が好調を継続するとともに、繁忙対応などの一時的なプラス要因もあり、計画比でも順調な結果となっています。
また、昨年度に実行した短期プランによって固定費を圧縮した効果が顕在化しており、今回の増益に寄与しています。
次に、業績の詳細について、小島よりご説明します。
損益計算書

小島範子氏(以下、小島):執行役員CAOの小島です。それでは、業績の詳細についてご説明します。
まず、損益計算書についてです。売上高は94億1,100万円、営業利益は4億7,900万円となり、いずれも計画を上回る結果となりました。
売上高について補足すると、BPM事業における公共分野の縮小は概ね期初の想定どおりとなりましたが、重点領域である金融・流通を中心に、新規案件の獲得や既存業務の拡大に加え、業務量の増加など一時的な繁忙要素による売上増もあり、計画を上回る結果となっています。
次に、営業利益についてです。売上高の計画超過に伴う増益効果に加え、業務効率化の進展から売上総利益率が向上したこと、さらに昨年度に圧縮した固定費抑制効果が継続しています。
その結果、計画を上回る結果が得られ、短期プランの効果が表れる前であった前年同期と比較して、大幅に利益水準が回復しました。
また、海外M&Aにより今回から損益計算書に連結取り込みを開始したマレーシアのRadiant Communication社も、大型案件の出荷による初期売上の計上があり、利益面を含め計画を上回る水準に達しました。
貸借対照表及びキャッシュ・フロー計算書

次に、貸借対照表とキャッシュ・フロー計算書についてです。
第1四半期は例年どおり、配当金や税金などの支払いが集中する時期となるため、現金および預金が減少しています。これは想定どおりの推移であり、第2四半期以降に現金および預金の水準は回復する見込みです。
なお、前期末時点で貸借対照表に、マレーシアのRadiant Communication社を連結していますが、第1四半期にかけては株式取得の影響による変化はほとんどありません。
キャッシュ・フローについては、現金および預金の変動のご説明のとおり、第1四半期特有の要因によりいずれもマイナスとなっていますが、ほぼ計画どおりに推移しています。
決算の分析や事業状況などについては、飯島よりご説明します。
四半期業績推移

飯島:四半期ごとの業績推移についてご説明します。まず、スライド左側のグラフは売上高の推移を示しています。
第1四半期の売上高は、新規の連結開始および重点分野における一時的な繁忙要因もあり、直前の第4四半期とほぼ同水準で、2026年5月期第1四半期と比較して大きく増収となっています。
スライド右側のグラフは、営業利益の推移を示しています。前期第4四半期は、株主優待やM&Aの費用が発生しました。しかし、この第1四半期では目立った一時費用の発生がなく、増収効果と固定費抑制効果が継続したことで、営業利益率は5パーセント台まで回復しています。
増減分析(前年同期比)

次に、前年同期との比較による増減分析についてご説明します。
スライド左側のグラフは、売上高の増減を示しています。BPM事業では、公共やライフラインの特定大型案件が概ね想定どおり減少し、3億9,000万円の減少となりました。
一方、その他のBPM案件の拡大や一時的な繁忙要因も含めて4億8,000万円の増加があり、これにより特定案件の減少分を補うことができています。
さらにGlobal AI・IT事業では、「Omnia LINK」の拡大とRadiant Communication社の連結開始による効果もあり、全体では94億1,000万円と大幅な増収となりました。
スライド右側のグラフは、営業利益の増減を示しています。BPM事業では、繁忙要因を含む増収効果と効率化による利益率向上があり、1億8,000万円の増加となりました。
Global AI・IT事業では、「Omnia LINK」の拡大とRadiant Communication社の連結開始の効果により、1億9,000万円の増加となっています。
一方、販管費では、Radiant Communication社の販管費とのれんの償却が影響し、8,000万円の減少となりました。しかし、それ以外の販管費については、前年に実行した短期プランによる抑制効果が継続しており、6,000万円の増加となっています。
結果として、営業利益は4億8,000万円となり、前年同期の利益水準が落ち込んでいた状況から大きく増益となりました。
補足として、Radiant Communication社のM&Aによる全体への影響は、同社が計画以上に好調だったこともあり、のれん償却費の影響を含めても、連結ベースでプラスのインパクトをもたらしています。
2 KPI進捗状況

各種KPIについて説明します。
国内Omnia LINK 売上高・ARR

まず、「Omnia LINK」のKPIについてご説明します。
スライド左側のグラフは、国内「Omnia LINK」外販のイニシャルを含む売上高を示しています。第1四半期の売上高は4億1,000万円と計画を若干上回り、通期計画に対しては順調な進捗を見せています。
次に、スライド右側のグラフです。第1四半期末のARRは16億円となり、引き続き高い成長率を維持しています。売上高とARRはいずれも順調な状況ですが、その理由は次のページでご説明します。
国内Omnia LINK ライセンス数・ARPU

こちらのスライドは、「Omnia LINK」が成長を続けている理由となっている外販ライセンス数とARPUについてです。
まず、スライド左側のグラフはライセンス数の推移を示しています。第1四半期末のライセンス数は、5,851ライセンスとなりました。
100ライセンス超の大型案件を含む新規案件の出荷と、既存案件のライセンス増加があった一方、繁忙期によって一時的にライセンスが増えていた案件が通常どおりの数に減少したこともあり、差し引きで130ライセンスの増加となっています。
3ヶ月前のライセンス数と比較すると、やや物足りないスタートではありますが、新たに内示を獲得したライセンス数は400ライセンスとなり、現在の受注残は700ライセンス超へと増加しています。引き続き、成長を継続させていきたいと考えています。
次に、スライド右側のグラフをご覧ください。第1四半期末のARPUは、既存案件でのオプション利用の増加が続き、2万3,000円まで増加しました。前のスライドでご説明した第1四半期の売上高とARRの伸びは、このARPUの増加が大きく影響しています。
BPM事業業界別の業況

BPM事業の状況のうち、業界ごとの売上高についてご説明します。
まずは、スライドの上部に示されている公共業界とライフライン業界についてです。これらは特定の大型案件の縮小により前年同期比で減少していますが、概ね計画どおりに進捗しています。
続いて、その他業界と製造業界についてです。いずれも計画どおりで、前年同期からは微増となっています。
最後に、図の下側に示している重点分野であるスマートライフ領域についてです。まず、流通業界では美容・ヘルスケア関連の通販業務において業務拡大が進み、一時的な繁忙要素も重なり、計画を超過して推移しています。
情報通信業界では、大手通信キャリアの新規業務が拡大しており、前年同期比で増加の傾向が続いています。
金融業界では、保険、証券、リース、カードなどの幅広い業種において、新規および既存業務の拡大に加え、一時的な繁忙要因も重なり、計画を超過して推移しました。
保有座席数とオペレーター在籍者数推移

保有座席数とオペレーター在籍者数の推移についてご説明します。
スライド左側のグラフに示された保有座席数は、前年度上期に拠点の統廃合によって減少して以降、大きな変更はなく、固定費の抑制を継続しています。
現時点ではまだ稼働率に一定の余裕があるため、今後の再拡大については売上高の見通しを慎重に見極めたうえで判断していきたいと考えています。
スライド右側のグラフに示されるオペレーター在籍者数は、公共およびライフラインの特定業務の減少に伴い、減少傾向が続いています。
一方で売上高の回復傾向を踏まえると、業務の効率化が一定程度進捗していると言えると思います。また、退職率は引き続き低い水準を維持しています。
3 2027年5月期 第1四半期トピックス

次に、2027年5月期第1四半期のトピックを2つご紹介します。
Omnia LINK Mobileをリリース

1点目に、7月に「Omnia LINK」の新機能として「Omnia LINK Mobile」をリリースしました。
「Omnia LINK」の電話機能について、内線・外線を問わず、コールセンターと同様の環境がスマートフォンからも実現可能となります。外出先やテレワークの環境においても、コールセンターやオフィスと同じ電話番号での受発信が可能です。
また、電話帳の一元化・共通化に加え、全通話録音機能により、カスハラ対策やガバナンス強化の打ち手として活用できます。この機能は特に規模の大きな企業でのニーズが高く、こちらをフックとして「Omnia LINK」外販事業の拡大への寄与を目指しています。
ビーウィズ・ドゥ株式会社を設立

2つ目のトピックスです。子会社設立についてご説明します。9月1日付で、特例子会社の認定取得を目指す100パーセント出資の子会社「ビーウィズ・ドゥ株式会社」を設立しました。
当社はこれまでも、自社の障がい者雇用において独自のノウハウを蓄積してきました。ビーウィズ・ドゥ社では、単なる障がい者の法定雇用率の達成にとどまる考えではなく、具体的には当社の強みであるBPOやAI・DXの知見を活かし、生成AIやAIエージェントなどを積極的に取り入れたAIと障がい者雇用のハイブリッドモデルを推進していきます。
さらに、今後はグループ内の事務業務の受託にとどまらず、自社で培った実践的な雇用ノウハウを活かし、外販事業として雇用支援やコンサルティング業務などの展開も視野に入れています。社会的責任の遂行と、持続的な企業価値の向上の両立を目指していく考えです。
私からのご説明は以上です。新たな中長期経営計画において好調なスタートを切ることができましたが、気を緩めることなく、当期の計画および中長期計画の実現に向けて邁進していきます。
質疑応答:金融・流通業界の繁忙要素と季節性について

小島:「第1四半期のBPM事業では、金融・流通領域において一時的な繁忙要因があったとのことですが、こちらは今後も季節的要因として出るものでしょうか? それとも、今年特有のものでしょうか?」というご質問です。
飯島:こちらのスライドで触れたとおり、当第1四半期において、金融・流通の領域で繁忙期が見られました。
「こちらは季節性ですか?」というご質問にお答えすると、今回の繁忙は季節性とは少し異なり、金融業界ではいくつかのイベントが重なったことで業務量が増加しました。
一方、流通業界では取引先企業によって時期が異なりますが、金融業界のイベントと流通業界のキャンペーンなどのイベントが重なったことが要因となっています。そのため、季節性とは異なる現象として捉えています。
第2四半期以降は、例年、年末調整業務といった繁忙期の業務があります。このような業務を取り込みながら、繁忙要素や季節性を考慮して、いずれも織り込み、見極めていきたいと考えています。
質疑応答:Radiant Communication社の第1四半期業績と今後の展望について

小島:「Radiant Communication社において大型案件のイニシャルの収益があったとのことですが、第2四半期以降は剥落しますか?」というご質問です。
飯島:今回から連結を開始したRadiant Communication社について、第1四半期には大型案件の出荷があり、そこでイニシャル費用が計上されました。
「第2四半期以降は剥落しますか?」というご質問に回答すると、第1四半期には大型案件のイニシャル計上が一過性でしたが、Radiant Communication社は新しい案件の獲得を目指して進めている会社です。
そのため、次の大型案件が出荷されれば再びイニシャル費用が計上され、その後はランニングとなる予定です。
このような状況であることから、コミュニケーションをしっかりと行い、現地での状況を確認しながら、数字感を見極めていきたいと考えています。
質疑応答:外販事業「Omnia LINK」とBPM事業の特徴と違いについて

小島:「『Omnia LINK』外販事業においては、逆に一時的な繁忙による増加が剥落したというご説明でしたが、BPM事業とは繁忙期が異なるのでしょうか?」というご質問です。
飯島:「Omnia LINK」の外販事業は、通常、新規の大型案件を取り込むために営業活動を行っていますが、あまり大きな季節性はありません。大型案件がデリバリーを開始すると、数字として反映される状況です。
「Omnia LINK」の特徴としては、基幹システムに近い部分があり、お客さまの保守サポート期限の切り替えタイミングによって、どの時期にシステムを導入いただけるかが決まる点が挙げられるため、予測が難しい部分があります。
BPM事業との比較で申し上げると、例えばBPM事業では例年、年末調整や12月末、3月末に繁忙期を迎える傾向が若干あります。一方、「Omnia LINK」は一定のお客さまの企業要望に応じて切り替えタイミングが重なることから、「Omnia LINK」とBPM事業にはこのような違いがあるかと思います。
