米国債相場はフランスの混乱を背景とした安全資産として投資資金が流入したと見られる。来週に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)での政策判断でより重要視される消費者物価指数(CPI)や生産物価指数(PPI)が予想以上に加速した一方、フランス危機、中東地政学的リスクの上昇、国内成長をけん引すると期待されていた人工知能(AI)における過剰な設備投資が金融システムのリスクになるとの驚異などで、FOMCが年内の利上げを見送る事を短期金融市場では20%織り込んだ。あと、2回か3回の利上げで打ち止めとなると市場は見ている。月初にはあと、3回か4回の利上げが想定されていた。
燃料価格の高止まり。高所得者の支出は引き続き力強いものの、低所得者の支出はガソリンや生活必需品に限られるなど、低迷している。米国経済も成長が抑制されると慎重な見解も浮上した。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)高官は、AIを現状で金融システムリスクとしてあまり懸念していない。また、ベッセント米財務長官は、フランスの政局不安が米国に波及リスクはないと一蹴。
米10年債利回りは心理的節目5%を割り込み4.94%と、1カ月ぶりの低水準となった。一方、フランスの10年債は続落し、利回りは5.07%と、2002年来の高水準と、米国の利回りを上回っている。米国の追加利上げ観測の後退で、ドルの売り戻しも見られるが、当面ユーロの反発は限定的と見られる。
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