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来週は「決算評価株」に注目!引き続き個別視点で決算銘柄を中心とした物色が続くか?

ゴールデンウィーク中の外部要因軟化から東京市場は売りが先行

今週の株式相場は、売り圧力の強まった先週の流れから、週末五連休明けの木曜日も調整優位の流れに。金曜日には見直されたものの、戻り売りが上値を抑えており、買い気の鈍い展開となっています。

日経平均株価は、先週末の1万9500円台から、休場明けの木曜日には200円超下落し1万9300円台割れ。金曜日には1万9300円台まで戻したものの、先週から水準を切り下げてきました。

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日経平均株価チャート 2015年5月8日終値

先週の東京株式市場では、日銀政策決定会合での金融政策確認後の出尽くし、米国株調整や週末五連休前の手仕舞いなどで利益確定売りが主導する展開となっていました。

GWで休場となった週末五連休の間の海外市況を見てみると、米国市場では、5日に米商務省が発表した3月の貿易赤字が拡大、消費や労働などで経済指標が振るわず、利益確定売りを確認。また、ギリシャ債務問題の不透明感に加え、6日にはイエレンFRB議長が現在の米国株式相場について「かなり高い水準だ」と講演で発言したことも調整を誘い、為替相場でも1ドル=120円台を割り込むなど、外部要因は軟化しました。

東京株式市場では、週末五連休明けの木曜日は、売り優勢の立ち上がり。先週木曜日に日経平均株価が538円安となるなど、休場前に先行して調整が見られていたほか、朝安から下げ渋る動きも見られるなど個人投資家を中心とした見直し買いが入る場面もありましたが、金曜日のオプションSQ、米雇用統計に備える意識が重しになり、戻り売りに押されて、上値、下値とも切り下げ、節目1万9300円を割り込みました。5日移動平均線(1万9677.18円)と25日移動平均線(1万9702.73円)のデッドクロス形成も確認されています。

金曜日は米国株反発とともに見直され、1万9270.79円とやや低めに決まったSQ値をサポートに、日経平均は1万9300円を上回っての推移が続き、株価指数先物にまとまった買いが入って、高値1万9458.75円まで値を伸ばす動きもありましたが、その後はやはり米雇用統計に対する警戒感が高まり伸び悩み、1万9400円台をキープできず、前日比87.20円高の1万9379.19円で取引を終えました。

注目の米雇用統計ですが、米国の経済指標では直近発表分は振るわないものの、低調な内容でも利上げ観測後退につながるため、統計確認後の為替相場、米国市場の反応を確認していきたいところ。週明けの日経平均株価では、ここ連日の高値レベルから5日移動平均線(1万9556.35円)が上値目標、下値ではSQ値1万9,270.79円や前営業日安値、一目均衡表の雲上限(1万9264.77円)との位置関係がポイントとなるでしょう。

大型連休に次いで米雇用統計を消化すると、日程面の手掛けにくさはなくなるものの、本日は多くの企業が決算期に採用する「3月期本決算」の開示ピーク。来週も引き続き個別視点で決算銘柄を中心とした物色が続きそうです。

ただ、来週いっぱいで株価の刺激材料となる「決算」もなくなり、具体的な物色の「手掛かり」は少なくなってきます。それでも企業業績が出揃うことで、業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」の局面に移行していくのではないでしょうか。金曜日に物色された銘柄をみても、任天堂<7974>、三菱重工業<7011>など、ともに今期予想が市場コンセンサスが上回ったことが買い材料視されています。

さらに、決算発表後に開催される決算説明会シーズンもこれから本格化しますし、出席したアナリストの投資判断なども株価材料となることから、来週は「決算評価株」に注目してみてください。

発表後もしばらく決算評価が持続しそうな今期見通しを示した企業や上値余地のある割安株などが狙い目となりそう。いずれにせよ開示された決算短信、決算資料を分析しながら、上昇継続期待のある「増額期待株」を見つけたいところです。

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