コロナ禍で家計も働き方も大きく変わった2020年、会社員のお小遣い事情にはどんな変化があったのでしょうか?意外にも、昨年よりも増加したとの調査結果が出ました。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
会社員の3割以上「残業代が減った」
新生銀行は1979年以来、「サラリーマンのお小遣い調査」を実施しています。2020年版で、その結果は大きく変化しました。やはりコロナの影響のようです。
※参考:2020年サラリーマンのお小遣い調査(PDFファイル) – 新生銀行グループ
コロナ禍で大きく変化したのは「働き方」です。男性会社員の56%、女性会社員の50.7%が「働き方改革があった」と回答しています。テレワークや時差出勤の回答が多くなっています。
また、残業代は減っているようで、男性会社員の4割の方が、女性会社員の3割半の方が「減った」と回答しています。
ファイナンシャル・プランナーの私の元に来る最近のご相談では、「残業代が減って収入が苦しい」という声を聞きます。基本的に「今後もずっとテレワークになった」という方もいらっしゃいました。
飲み代・ファッション費用は減少、食費は増加へ
このような状況で、減った支出は「飲み代」です。また、テレワークになったことで「ファッション費用」も少なくなっています。
私は基本的にずっと自宅で仕事をしていますが、自宅にいても、会社で働いていた時とファッションはあまり変わりません。来客は少なくなりましたが、ZOOMなどで顔を合わせるので、服装も化粧も会社勤務の時と同じです。
話がそれましたが、逆に増えた支出は「食費」のようです。自宅勤務で、お昼ご飯も家で食べるので、食費が増えているのです。冒頭で紹介した調査では、減った残業代と増えた食費に対して、生活費を切り詰めることでお金を増やすとの回答が出ています。
コロナ禍で証券会社の口座開設数が伸びていますし、お金を増やす必要性がさらに増してきたということでしょう。通勤時間や残業が減っていますので、お金の勉強の時間も取りやすくなっていると想像できます。
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