エブレン(6599)は産業用コンピュータのバックプレーン・シャーシを受託製造する企業。半導体製造装置向けが売上の57%を占め、業界の投資回復が成長の鍵を握る。防衛向けは前年同期比48%増と急拡大。2028年3月期まで年率10から15%の成長目標を掲げる。国内の注目銘柄を紹介する新連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。銘柄の選び方を学べます。
国内の注目銘柄を紹介する新連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」がスタート! ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、エブレンを取り上げます。
エブレンの事業内容と強み
エブレン(6599)は産業用コンピュータの中枢部品であるバックプレーン(複数の電子部品を接続するための背面基板)とコンピューターシャーシを受託設計・製造する企業です。スイッチングが起こりにくい社会インフラ向けの製品を多く手掛けるとともに、多品種少量生産に対応できる強みを持っています。
半導体製造装置向けが主力、売上構成の57.1%を占める
用途別売上構成は、半導体製造装置向けなどの「計測・制御」が57.1パーセント、鉄道向けなどの「交通関連」が22.7パーセント、医療向けなどの「電子応用」が8.6パーセント、「防衛・その他」が7.0パーセント、「通信・放送」が4.6パーセント(2026年3月期第1四半期)となっており、半導体製造装置向けが主力です。
2027年度まで10%成長見込み、半導体製造装置の投資回復が鍵
最重要テーマは半導体製造装置の投資サイクルの回復です。半導体製造装置向けは足元では主力機種の在庫調整が続くものの、業界見通しは堅調。SEAJ(一般社団法人日本半導体製造装置協会)は2026年度の日本製半導体製造装置の販売高を10パーセント増の5兆3,498億円と予測、2027年度も3パーセント増の5兆5,103億円と予測しています。
防衛向けは前年同期比48.3%増、国策の追い風で新規案件が拡大
国策の追い風が吹く防衛向けも、売上比率は小さいながら注目のテーマです。2026年第1四半期の売上は、新規案件の成約により前年同期比で48.3パーセント増。通信・レーダ・管制などの組込計算機向けの需要が見込まれ、新規案件の増加を期待できそうです。
2028年3月期まで年率10から15%の成長目標を掲げる
今後は社会インフラ向け製品で業績を下支えしつつ、半導体製造装置向けの回復や防衛向けの上積みを待つという展開が予想されます。同社は2028年3月期までの目標として年率10から15パーセントの売上・利益成長を掲げており、事業環境の好転に期待したいところです。
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半導体銘柄IRセミナーのタイムテーブル・注目ポイント
11:00~11:05 オープニング
11:05~11:55 ①エブレン株式会社(6599)
12:00~12:50 ②株式会社QDレーザ(6613)
12:55〜13:45 ③東京応化工業株式会社(4186)
13:55〜14:45 ④特別企画「11月決算振り返り会」
kenmo 氏(中小企業診断士/湘南投資勉強会 主催)
14:55〜15:45 ⑤トレックス・セミコンダクター株式会社(6616)
15:50〜16:40 ⑥インスペック株式会社(6656)
■ゲスト/MC
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kenmo 氏(中小企業診断士、個人投資家)
荒井 沙織 氏(フリーアナウンサー)
分林 里佳 氏(フリーアナウンサー)
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※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。
執筆者プロフィール

執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。『神の手』の某社で大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2025年11月10日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。
