三洋貿易<3176>は5月12日、2026年9月期第2四半期連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.1%増の702.58億円、営業利益が同8.8%増の44.66億円となった。期初計画に対する営業利益進捗率が72.0%と非常に順調であり、想定されていた海洋開発関連事業の端境期影響やスクラムでの代理店契約終了に伴う減益要因を、ファインケミカルおよびライフサイエンスセグメントの好調で大幅にカバーして好業績を達成した。
セグメント別の動向をみると、ファインケミカルはゴム関連商品で中東紛争による供給逼迫を見越した国内需要が旺盛だったほか、価格交渉もスムーズに進展し増益となった。中東情勢に関しては上期に大きな影響はなく、むしろ駆け込み需要が業績を牽引した。下期に向けても価格見直しにより上振れ要因として期待される。
インダストリアル・プロダクツは中国が減速したものの、米国アラバマ向けビジネスやタイなどASEAN向け輸出が好調に推移した。新連結子会社EMAS社の貢献もあり売上は増加した。利益面は新規商材開発に伴う先行費用が発生して微減となったが、これらは来期以降に収益化し、順調に費用回収が進む見込みである。
サステナビリティはグリーンテクノロジーで関連消耗品販売や大型案件が順調に進捗した。一方でコスモス商事は、来期以降に向けた洋上風力発電関連機材の受注が進展したものの、海洋開発関連事業が事前に想定されていた端境期に入ったことで販売が減少し、セグメント全体では減益となった。
ライフサイエンスは主力である電子材料の輸出ビジネスが大きく伸長した。科学機器でも温室効果ガス分析機器やオイル分析などの大型案件の納入が順調に完了して大幅な増収増益に寄与し、代理店契約終了の影響を完全に吸収してセグメント全体で2ケタの営業増益を達成した。
2026年9月期通期の連結業績予想については、上半期の好調な実績を踏まえ上方修正した。修正後の通期予想は、売上高が前期比0.2%増の1,330.00億円、営業利益が同1.1%増の65.00億円を見込んでいる。なお、経常利益の前期比マイナス予想に関しては、スタートアップ投資に関連して営業外費用として投資評価損3.97億円を計上した一過性要因によるものである。
財務面においては政策保有株式の縮減が計画通りに進展しており、今期上半期に取引先株式を売却したことで投資有価証券売却益12.41億円を特別利益に計上した。これによりバランスシートの良質化と有利子負債の返済が促進され、財務体質の強化に繋がっている。
株主還元策としては、投資単位の引き下げと流動性向上を目的として、2026年7月1日付での1:2の株式分割の実施を決定した。さらに、中間期の業績好調を受けて中間配当を期初予想から1.00円増額の30.00円としたほか、期末配当予想についても株式分割前換算で1.00円増額へと修正した。同社は長期経営計画「SANYO VISION2028」の目標に向け、既存事業の伸長と新規事業の育成を二刀流で進めながら、配当性向30%以上および累進配当など株主還元の拡充に引き続きコミットしていく方針である。
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