■児玉化学工業<4222>の今後の見通し
1. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.3%減の80,000百万円、営業利益で同17.9%減の2,200百万円、経常利益で同26.0%減の1,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同94.1%減の1,400百万円と、減収減益を見込んでいる。売上高・各利益とも、中東情勢など足元の地政学リスクや、自動車メーカーの生産動向、原材料価格の動向などを織り込み、保守的に見積もったものである。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上した負ののれん発生益の反動減が主因である。
2. 事業セグメント別の業績見通し
(1) 樹脂成形事業
樹脂成形事業は、売上高16,821百万円(前期比1.5%増)、セグメント利益(営業利益)666百万円(同42.3%減)を見込んでいる。中東情勢を背景として、サプライチェーンの混乱によるOEMの生産調整や樹脂の主原料であるナフサ価格及び調達の不透明感を踏まえ、売上・利益とも保守的な予想としている。自動車関連では、同社の供給が継続できたとしても、ほかの部品供給が滞ればライン全体が止まるリスクもあり、保守的な見通しには首肯し得る面もある。
(2) 鋳鍛造事業
鋳鍛造事業は、売上高46,064百万円(前期比5.3%減)、セグメント利益1,281百万円(同18.9%減)を見込んでいる。国内自動車メーカーはアルミニウムの70%を中東に依存(日本自動車工業会・JAMA公表値)と言われているが、同事業も自動車向けが中心であり、樹脂成形事業と同様に中東情勢に伴うサプライチェーン混乱を踏まえ、保守的な予想としている。なお、同事業では、国内の赤字拠点を中心にコスト構造改革にも着手し、収益基盤を強化することを打ち出している。
(3) 粉末冶金事業
粉末冶金事業は、売上高17,124百万円(前期比2.1%減)、セグメント利益292百万円(同40.2%減)を見込んでいる。同事業も自動車関連が多く、保守的な予想となっている。一方、インドの新工場が2026年10月から量産開始を予定している。また、新たな開発分野として位置付ける電源事業では、2027年3月期を「勝負の年」と位置付けており、独自開発の電源用トランスと小型高効率回路と組み合わせた提案を進めるほか、展示会への積極出展などを通じて受注獲得を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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