トルコリラ円が足元で驚くほどトルコリラ安に陥っており、スワップポイント狙いの本邦個人投資家が大ピンチになっています。ここでも損切りできない悪癖が出ています。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2018年8月8日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
「自主的に損切できない」日本の個人投資家のツケが一気に噴出…
トルコリラ円で日本の投資家たちが大ピンチ
今年5月末にトルコの大統領選挙の結果を見るまではトルコリラ円を買っては危ないという記事を配信させていただいたのは記憶に新しいところです。
そのトルコリラ円が、足元では驚くほどトルコリラ安に陥っており、スワップポイント狙いの本邦個人投資家が大ピンチに襲われています。
エルドアンの独裁に加え、米国との対立が通貨安を加速
エルドアン大統領が選挙で勝利したことから本格的な大統領制がスタートし、中央銀行も制御することになることから、かなり厳しい事態が当初から見込まれていたトルコ。
米国トランプとの対立から制裁を受けたことで、足元でダイレクトに国内の金融市場を直撃して撃沈寸前のところまで来てしまったことが、トルコリラの暴落を招いてしまった原因となっていることは間違いありません。
金利好きの本邦投資家はもっと投資を精査すべき
日本の個人投資家が、とにかく金利の受け取りや定期的な配当金の受け取りが大好きであることは皆さんもよくご存じのことと思います。
ここへきて、世界的に先進国の金利も米・英を中心として上昇しはじめています。
その状況において、年利16%もの政策金利を設定している国の状況とは、いかなるものなのか。日本の個人投資家はもっとシリアスに考える必要があるのではないでしょうか。
ハイイールドボンドなどと呼ばれるジャンク債とともに、高金利通貨はそれを保有するたけで猛烈なリスクを常に抱えているわけです。
まして、その売買にレバレッジをかけるというのは、想像を絶する決定的なリスクを受け入れなくてはなりません。その点をすっかり国内のFX投資家は忘れているように思われます。