トルコリラ安が止まりません。対ドルで至上最安値がついたことから、対円でも22円台をつける始末。そしてまだ、この下落の勢いは終わったわけではないようです。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2018年5月24日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
原因は米金利の上昇だけじゃない。積み重なった下落リスクとは?
「トルコリラ安」が止まらない
トルコリラ安が止まりません。対ドルで至上最安値がついたことから、対円でも22円台をつける始末。そしてまだ、この下落の勢いは終わったわけではないようです。

トルコリラ/円 日足(SBI証券提供)
トルコリラというと、トルコリラ円でスワップをとるために長期にわたってロングをとってきた個人投資家も多いことと思われます。
さすがにこれだけトルコリラ円の価格が下落してしまいますと、スワップがどれだけ高くても、その利息では損失を埋められない状況が示現してしまいます。かなりリスキーな売買に陥っていることがわかります。
原因は「米債金利の上昇」だけではない
米10年債金利が上昇していることで、新興国通貨が影響を受けていることは間違いありません。
しかし今回のトルコリラ安は、必ずしもそれだけではない材料がかなり積み重なって、今の状態が示現していることがわかります。
市場が危惧する「エルドアン政権」
足元での最大の問題は、エルドアン大統領の存在です。とにかく強権的な政権を維持していますし、米国と対立して、ロシア寄りであるということがまず大きなリスクになっています。
さらに中央銀行の金融政策にかなり口を出すようになっており、中銀の独立性が阻害されていることにかなり市場が危惧しはじめていることから、まず対ドルでのトルコリラの大幅下落に繋がっているといえます。
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