手法は何でもいい…多くの勝ち組がそう語る理由とは？｜Red John氏 FXインタビュー

※この記事はアフィリエイト広告を利用しています

相場歴22年を誇り、ブログやSNSを通じてトレーダーのメンタル強化や思考法について継続的に情報発信を行うRed John氏。

今回は、現在の「トレーダー自身の思考や心理こそ重要」というスタンスに至るまでの経緯と、読者が今すぐ取り入れられる実践的な「メンタルトレーニングの方法」について詳しく語っていただいた。

聞き手：鹿内武蔵
（FX雑誌『外国為替』vol.4より改変／インタビュー日：2023年3月23日）

Red John（れっどじょん）氏プロフィール

相場歴22年。数年間は何をやっても全くうまくいかず「自分の中に原因があるのでは？」と気づき心理学の世界へ。現在はTwitterやnote、ニュースレター等で、トレーダーにとって重要なメンタルやマインドを中心に情報発信中。毎日の習慣は瞑想と運動。

自分だけが勝てないことに違和感を抱く

─現在は心理面に重きを置いたトレード観を発信されていますが、FXとの出会いはどのようなものだったのでしょうか？

当時勤務していた飲食店が過酷な労働環境で「このままでは身体がもたない」と危機感を覚えていた頃にFXの存在を知りました。ちょうど流行っていた頃だったんです。副収入を得る手段とを探していたので、さっそくFXの口座を開設して、なんとなく始めることにしました。

親からは「株とか投資は危ないからやめなさい」と言われて育ちましたが、「FXは株とは違うから平気だろう」と（笑）。当時は規制がなく、最大400倍のレバレッジが許されていて、5分で9万円を稼げたことから一気に熱中していきました。ほとんどギャンブル依存に近い感覚だったと思います。

─負けることもあったのでは？

もちろんです。大きな損失を出すたびにPCに怒りをぶつけ、マウスを投げたこともあります。とはいえ、アフィリエイトをコツコツやっていたので、そちらで得た収益（3,000万円ほど）でFXの損失を補填できていたのが救いでした。

ただ、それでも負けが続いて借金を抱えた時期もありました。ちょうどそのタイミングで、FXの師匠みたいな人にネットで出会い、その方のトレーダーチームに所属することにしたんです。実質はオンラインのコミュニティに近いものでしたが、そこでMQLを学び、EAやインジケーターを作成したり、バックテストを繰り返していた時期もあります。

しかし、同じ情報を共有しているチームメンバーが裁量トレードで結果を出している一方、自分だけがなぜか勝てない日々が続いたんです。「師匠から提供される情報は全員同じなのに、勝てる人たちと勝てない自分、違いはなんだろう？」と思い始めて。その原因を探るために、自分の内側に目を向けてみようと思ったんです。

─「内側に目を向ける」とは、具体的にどのようなことを実践されたのですか？

最初に自分のメンタル面をどうにかしようと考えました。もともとメンタルが強いわけではなかったので、自覚はあったんですよね。そんなある日、書店で偶然『ゾーン ― 相場心理学入門（マーク・ダグラス）』を見かけて。中身を軽く読んでみると、相場に関する本なのに、チャートのことは一切書かれていなくて衝撃を受けました。

トレーダーの成功の鍵は、分析でもシステムでもなく、投資家自身の心理の強化だ、と述べられていたんですね。「この本の通りに取り組めば、今の自分の弱さを克服できるかもしれない」と思い、そこから心理学関連の書籍を夢中で読み漁るようになりました。

─心理やメンタルに関する情報発信をされているので、もともとメンタルが強い方かと思っていましたが、そういうわけではないんですね。

むしろ弱いからこそ、心理学に頼る必要があったんです。『ゾーン』以外にもマーク・ダグラスの著書で『規律とトレーダー』なんかも読みましたし、定番ですが『デイトレード（オリバー・ベレス他著）』も熟読しました。何回も繰り返し読むことで、成功するための心構えを自分の中に溶け込ませていくというか。

チャート自体の分析や手法も確かに大事ですが、私の場合は『トレーダーとしてのマインド』『相場で自分を客観視できるメンタル』を理解することが何より重要でした。とはいえ、相場心理学やトレーダーとしての心構えを学んだことで突然勝てるようになったわけではなくて。しばらくは勝ち負けを繰り返しながら自分の心の動きを記録し、反省や改善を積み重ねていきました。それを続けたことで、トータルで勝てる月が続き、上昇トレンドに乗っていけたのだと感じています。

無理して同じ手法を真似する必要はない

─勝っているトレーダーほど「手法は何でもいい、メンタル管理が重要だ」とよく言いますよね。

確かにそう言われますが、「手法は何でもいい」はさすがに言いすぎだと思います（笑）。メンタルが強ければ勝てるという単純な話でもないですし。結局、自分にとって最適な手法ありきなのではと思います。

私は一時期スキャルピングに取り組んでいましたが、性に合わなかったようですごく疲れるんです。でも、スキャルピングと相性が良い人はすごく得意だったりしますよね。

もし自分の師匠がスキャルピングで勝てていたとしても、弟子の自分が無理して同じ手法を真似し続ける必要はないと思うんです。僕も結局、無理してスキャルピングで得た短期の利益と、デイトレードで得た利益が意外と変わらなかったし。「だったら自分に合ったデイトレードでゆっくり利益を出せばいいじゃん」ってなりますよね。

また、私は長時間PC前に張り付くのが結構なストレスなのですが、それに気づいてからは、ポジションを年単位で持つくらい、長期スタイルでトレードするようになりました。普通、決済した利益で勝ちか負けかの判断になると思うんですが、私の場合は買いポジションに対してあきらかに逆行してる逆ポジションも分割で入れているので、逆ポジションの利益はそこまで考えていません。結局、本線の利益が大事なので、利益をどれだけ膨らませるかという感じでやっています。

─結局、自分のスタイルを確立することが最優先なんですね。

自分のやり方、スタイルが確立したあとの良し悪しは、最終的にその人の精神面次第になると思いますね。結局、FXとかトレードへの学習意欲は精神的な安定があってこそ生まれます。自分の考え方や精神的な部分が土台で、そこが崩れていると学ぶことすら三日坊主になったり、誰かに頼ってしまったりします。

初心者は「感情の一行記録」から始めよう

─FX初心者がまず取り組むべきメンタル強化方法があれば教えてください。

これを言っても、実際にやる人は少ないんですが…、「記録を取ること」が最初のステップです。私自身、最初の頃はやっていませんでしたが、振り返れば「もっと早く始めておけばよかった」と強く感じています。

ゾーマさんみたいな、記録を取らないタイプの有名なトレーダーさんもいますが、そういう方は天才なので参考にしなくていいです（笑）。多くの人は、昨日の晩ご飯すら思い出せない。それが普通なんです。「先月のトレードはどうだったっけ」「先週のトレードどうだったっけ」って、すぐ思い出すためには、まず記録を取ったほうがいい。それが未来の自分のトレードに活きてきますから。

─とはいえ、何を書けばいいか分からないという人も多いと思います。

毎日歯を磨くように、記録も毎日の習慣にしてしまえばいいんですよ。どうやって習慣化するかというと、記録を取る環境を作る、これに尽きます。

例えばPCデスクに紙とペンを常備して常にメモを取るようにする。さっとメモができる人がいますが、それはメモ帳とかペンを持ち歩いてるからですよね。それと同じ環境をまず作りましょう、というところからです。なので、とりあえず今すぐ文房具屋さんに行って小さいノートとか付箋とか、買ってきてください（笑）。

記録する内容は、トレード中、そのときの感情を一行書くだけでいいです。あんまり細かいことを記録する必要はありません。まずは感情だけ。感情の記録を積み重ねることで、自分自身の考え方の傾向がつかめるようになります。

─一行でいいならハードルも低くなりますね。

そうなんです。あれもこれも書こうとすると続かないので、まずは感情だけに絞ってみてください。この手の質問をよく受けるんですが、何を書くかは人それぞれでも、感情の動きだけはマスト。「いくらで買っていくらで売った」などの情報は必要最低限でいいと思います。

─他にメンタルを整えるために効果的な習慣はありますか？

私が毎日続けているのは「瞑想」です。「継続的な瞑想は脳科学的に大きな効果が証明されている」というのを本で読んだのがきっかけです。

実際に続けてみると、トレーダーにとっては非常に有効だと実感しています。よく人に勧めていますが、「瞑想を始めてから負けが減った」「人生そのものへの考え方が変わった」といった声もよく聞きます。

絶対に勝てない人の心理とは？

─逆に、こういうメンタルの人は絶対に勝てないという例があれば教えてください。

「なんでも人に頼ろうとする人」は、まず勝てません。個人的に一番苦手なタイプなんですが（笑）。情報を何でも欲しがろうとする人、いるじゃないですか。有名トレーダーのところに教えてもらいに行って「これで勝てる」って思ってしまうような人。それで勝てなかったら教えてくれた人のせいにする人。

結局そういう人っていつまでたっても成長しないですよね。他力本願で何でも人のせいにしているうちは「自分に原因がある」って気づかない、自分の内面に目が向かないんです。チームで他のみんなが勝てているのに自分だけ勝てなかったころの私自身がまさにそうでした。

─やはり「自分の内面に原因がある」と気づくこと、そして自己成長できるかどうかが重要なんですね。

「自分がどういう状況でどんな反応をするのか」を知ることが大事ですね。だから自分自身の感情を記録しておく必要があるんです。

たとえば、ちょっとした動きで反応してポジっちゃう人いるじゃないですか。それを「我慢が足りなかった」とか「意志が弱いからだ」って思う人もいますが、それ以前に「その状態にならないための対策」を用意しておくことが大事です。そのような自覚があるなら、長期足の表示に変えれば、ちょっとした動きが見えないで済むぞ、とか。

─根性論ではないんですね。最後に、トレーダーとしての思考や心理に関してアドバイスをお願いします。

誰しも「理想のトレード像」があると思います。それに少しずつ近づけるような方法を探していってほしいですね。

例えば私の場合「丁寧なトレード」を心がけているんです。だから生き方自体も丁寧さが大事になります。「丁寧なトレードをする人は、顔を洗わずに髪の毛ボサボサでチャートを見たりはしないよな」とか、そういうトレードとは関係ない部分でも、自分の悪いところ、理想とズレているところに目を向けて、理想に寄せていくのが自己成長になるんじゃないかな、と思います。

また、感情の記録は必ず財産になります。自分の思考や感情を記録するのにとっておきの練習方法があります。「このお金を失ったら痛いな」と思う金額で、ポジションを持つんです。ポジションを持ったら、利確も損切りも一切しないで、とにかく毎日どうなったかをチェックして、その日の感情を日々記録します。上がったらうれしい感情が出てきたりもするし、急激に下がって落ち込んだりもする。そういう自分の心理を追う、という意味では有意義な方法だと思います。

外国為替編集部が推せる！「理想のトレード像」に役立つFX口座3選

裁量取引（スキャルピング、デイトレード、スイングトレード）に自動売買。FX取引には様々なトレードスタイルがあります。そこで、ここでは外国為替編集スタッフが厳選した、それぞれのスタイルに向いているFX口座をご紹介します！

いずれも1,000通貨から少額取引可能、取引手数料0円、安心のカスタマーサポートあり！　最短で当日から取引可能です。あなたが描く「理想のトレード」をできそうなFX口座があるかチェックしてみてください！

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
■FX専門雑誌『外国為替』ご案内
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

source: 外国為替

全国書店・Amazonにて発売しています
定価：980円（本体891円）

・『外国為替』公式サイト
https://forex-online.jp/
・『外国為替』公式LINE
https://lin.ee/Y8zR2GQ
・『外国為替』最新号のお知らせ
［特集：勢い強めトレーダー直撃インタビュー（水島翔／投資家メンタリストSai／ロジット原田／テクニカルトレーダーhana）第2特集：FX業界の第三勢力、リピート系自動売買の現在地点 ］
https://forex-online.jp/fx-magazine/fx-16/
・『外国為替』最新号をAmazonで見る
https://amzn.to/4oHkoFB
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝