出典は、最近読んだこの本です。「文春砲」こと週刊文春の新谷編集長の著作。真の情報を得るために必要な工夫や意識が凝縮。
『「週刊文春」編集長の仕事術 』
(新谷学 著/ダイヤモンド社)
いろんな情報が誰でも簡単に手に入る情報化社会。しかし、誰でも簡単に手に入る情報というのは、すでに他の人も簡単に手に入っているのだから、周知すぎる価値も程度も低い情報です。
では、価値の高い情報はどこにあるかというと、「誰でも簡単に手に入らない」ところにあり、それを手に入れる姿勢、それを探す行動に価値があるわけです。
それなのに、多くの人が情報やデータ自体に価値があると思い込んで、それを手に入れる姿勢、それを探す行動は自分では一切起こしません。
キュレーション的にかき集めた情報でブログ記事を書き、それらしい数値やデータを集めて企画書に貼りまくり、どこかで見たか聞いたかの三次情報だけで企画案を立ててしまうような人が、とっても多いのです。
本当に自分の足で見に行って、自分の手で体験し、自分の耳できちんと相手から話を聞いたのか。そのような行動から得た情報でなければ、情報と言えるほどの価値もないペラッペラの薄いデータにしかなりません。価値のある情報を得るには、結局は信頼です。
信頼された人だけが、その場所に入れてもらえる。
信頼された人だけが、それを触らせてもらえる。
信頼された人だけが、本音を話してもらえる。
人と人との信頼で初めて、価値のある情報の獲得や伝達を生み出します。信頼もないのに情報を得ようとする人は、信頼のない人が追いやられているところから見た、「あっち側はきっと、こうに違いない」「どうもあっち側は、こうなっているらしい」という、推測や伝聞でしか情報を作れません。直接の信頼が、情報源となるのです。
その信頼のある人間になるためには、自分で動く、自分で働きかける、自分で試す、そのような自分の行動と工夫が大事なのです。
自分には価値のある情報がもたらされない、と感じた時には、とにかく信頼に動く、ということを心に留めるべきなのです。
【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)
- 「価値のある情報」とは何か。ノートに書く。
- 「価値のある情報を得られる人」にはどのような特徴があるか。ノートに書く。
- 「価値のある情報を得られる人」になるためには、自分や社員たちは今月からどのような工夫を始めるべきか。ノートに書く。
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