結局どれも同じ? 日焼け止めの賢い選び方

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立秋も過ぎ、風に秋の気配が感じられるようにはなったとはいえ、まだまだ衰えを知らない紫外線。日焼け止めは当分手放せそうにありません。その日焼け止め、いまさらながらですがどれを選べばいいのでしょうか。自らを不良科学者と呼んで憚らないくられさんが『アリエナイ科学メルマ』で、ちょっとびっくりな日焼け止めの真実と賢い選び方を紹介しています。

暮らしと科学:日焼け止め

日焼け止めは何を買えば良いのか。薬局で数百円のものから百貨店の化粧品コーナーにある数千円のもの、美容にもチカラをいれている皮膚科病院で売られている、これまた2,000~3,000円の日焼け止め。

最近のトレンドは、メトキシケイヒ酸エステルという有機系紫外線吸収剤で、分子が紫外線をキャッチしてぶっ壊れることで紫外線から守ってくれるというもの。もともとは印刷物などにも使われていた成分で、ここ数年、日焼け止めとしての配合量の規制緩和があったために、酸化チタンや酸化亜鉛の代わりに伸びています。

この成分がよく使われているのが、薬局で売られている安い商品群に多く、ポンプ式のものに入っていて、頻繁に使うには便利な構造をしてます。

皮膚科で売られているものは、大半が皮膚科医が勧めるから売ってるわけでもなく、化粧品屋の営業が置いてと言ってるだけのものが大半で、高い化粧品用のものと中身は実は大差ありません。特に日焼け止めに関しては、成分自体にバリエーションが少ない(有機系紫外線吸収剤は多種多様なのですが)のと、SPFの値なんかより、とにかく汗で流れ落ちるものなので、こまめに付けることと、付け惜しみしちゃいけないということです。そうなると、高級化粧品店で売ってるのは性能自体は安物とどっこいどっこいなので、安売りのものをこまめに付けることのほうが大事です。

ファンデーションに日焼け止めが入ってるから大丈夫…とかではなく、自分の肌の調子を崩さないものを探して(だいたい皮膚が健康であれば問題のある商品は少ない)それをこまめに付けること。

あとは、それでも日焼けは起きるので、シミが出来始める秋口に、早めに皮膚科で、シミ取りの予約を取るのが一番な気がします。冬は乾燥で肌へのダメージがあるので、秋には冬への準備をしておかないといかんわけです。

image by: Shutterstock

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アリエナイ科学メルマ
著者/くられ
シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。
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