「味覚の鈍り」ということを気にしたことはありますか?あまり耳にしたことがない表現かもしれませんが、実はあなたに危険を教えてくれる体のサインなんです。そんな興味深い話をしてくれるのは、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者であるのぶ先生。ちょっと過食気味だなと感じている方、もしかしたらそれは味覚の鈍りによるものかもしれません。
注意したい口内炎
【ついつい過食は味覚の鈍り】
寒くなると温かいものが美味しくなります。そんな美味しい味覚を満喫しても、まだまだ食べたくなる。むやみな食欲がわいてしまい、食後にもかかわらず、ついつい何かを口にしたくなる。原因は「味覚の鈍り」です。
【味覚の鈍りは冷えと疲れから】
そもそもひとはカラダを養うために、不足を補うために、食事を取ろうとします。その兆しが「食欲」。ちゃんと労働して空腹を感じることで、正常な「食欲」を湧かせることができます。
でも、カラダをむやみに冷やすような生活や消耗した体力を回復させない「疲労困憊し続けたカラダ」は、「寝て温めてカラダの不足を満たす」ことよりも、てっとりばやく「食べて不足を補う」方法を取りがちです。
とくに冷えや寒さを感じるカラダは、普段と同じ食事や味付けでは「不足」を補えないかもしれません。寝不足や疲労が重なると、抵抗力が落ちて口の中が荒れたり、口内炎や舌炎がおきやすくなり、結果味覚も鈍くなります。
【過食ばかりが口内炎の原因ではない】
不順な気候でカラダが寒さや冷えを感じていたり、忙しさにかまけて疲れをため込んでいると、カラダをしっかり支える血流が維持できません。
そんな「血を補う」ために過食を予防するには、しっかり味わって食べることが大事。普段と同じ献立や量でも、しっかりよく噛んで味わって食事を過ごせれば、カラダは「味の刺激」を正常に受け止めて、むやみな食欲を湧かせなくなります。また、良く噛むことで唾液の分泌がよくなり、味覚の鈍りや口内炎、舌炎の予防もかないます。
この冬はインフルエンザが各地で猛威をふるっているとのこと。毎食の食事では、少しでもよく噛むこと、味わうことを心がけて、感染症と年末の疲労の予防につとめましょう。
顎からホホ骨の舌の縁あたりのゴリゴリこわばっているところを、やさしくじっくりさすりあげても、口内炎の予防と精神的なストレスを軽くして、食事の味をよくしてくれます。食事の前に、ちょっと試してみてもよいですね。
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