「褒めて育てる」の進化系。親も教師も使える「先褒の術」とは

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できるはずのことをしていない子供を思わず叱りつけた経験をお持ちの親御さん、少なくないと思われます。しかしながら叱った方も叱られた方も、その後味は決していいものではありませんよね。叱らずに済む方法、ないものでしょうか。今回の無料メルマガ『子どもが育つ“父親術”』ではそんなお悩みを解決すべく、「先褒の術」なる子育てスキルが紹介されています。

叱咤激励 – 先褒の術

「褒めて育てる」「褒めて伸ばす」とよく言いますよね。やはり子どもは、叱咤されるよりも、褒めて励まされた方が自信もつくし、意欲も湧いてくるもの。

  1. 子どもが何かうまくできて、
  2. それを褒めてあげて、
  3. 子どもはうれしくて、もっと張り切って、
  4. しっかり身についてゆく

──こんな流れですね。

日常生活の中でも、「おや、靴下、自分で履けたんだね!」とか、「お、ランドセルが片付いているぞ。言われる前に自分で学校の用意を済ませたんだね!」など、子どもの成長を見つけて褒めてあげられる場面、たくさんありますよね。こうして普段から良く見て頻繁に褒めてあげられていれば、子どもはどんどん成長していきます。

ですが、その一方で、「もうできるはずなのに、やっていないこと」に対して、親の側がやきもきしてしまうことも、あるかも知れません。そんな時にお勧めなのが、“先褒の術”。読んで字のごとく、先に褒めてしまうという方法です。

上記の流れで言えば、1.と2.の順序を逆にしてしまう方法。不思議なことに、それでもちゃんと2.→1.→3.→4.と進んで行くことが多いのです。

例えば、「食事はよく噛まなきゃね」という話をした翌日に、(よく噛んでいるかどうかに関係なく)「へぇ!今日はよく噛んでいるんだね!いい考えだ。パパもよく噛もうっと」と言ってしまう。あるいは、朝の出発前に、(実際に帽子を用意していなくても)「お、自分で帽子を用意しようとしているのかな?準備が捗って、パパ助かるなぁ」と言ってみる。

このように先に褒めてしまうことによって、子どもの中には“うまくできている自分”のイメージが湧いてきます。そして(親の見立てが正しければ、すでに能力は備わっているはずなので)すぐにその通りに動ける、という反応を引き起こすことができるのです。

この“術”を使うに当たって気をつけたいのは、あくまでも「もうできるはずなのに、やっていないこと」を対象とする、という点です。ついつい、「そろそろできて欲しいと『親が』願っていること」「もうできて当然と『親が』思うこと」を対象にしてしまう欲求に駆られてしまうかも知れませんが、そこはぐっと自制してくださいね。

この“先褒の術”ですが、私はサッカーの指導でも多用しています。小6の子どもたちにもバッチリ効果があるので、学校の先生や、スポーツ・習い事の指導者の方にも応用いただけると思いますよ。

子どもの0.5歩先に立って子どもの自信と意欲を引き出すようなこの接し方、機会を見つけて活用してみてくださいね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 パパコーチ くろさわ 【発行周期】 週刊

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