給付金問題の元電通マンも参加した金脈と人脈の「前田ハウス」

arata20200618
 

持続化給付金事業に関する委託費中抜き疑惑を巡り、そのキーマンとされる人物が米国で開催した交流会がにわかに注目を集めています。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、同疑惑の渦中の元電通マンも参加したという「前田ハウス」なるパーティーの詳細を紹介。さらに新さんは、主催者である中小企業庁長官・前田泰宏氏を「不当な委託、再委託の責任者」とした上で、「前田ハウス」の開催は国家公務員倫理法にも抵触する疑いもあると糾弾しています。

金になる人脈源「前田ハウス」に参加した渦中の元電通マン

持続化給付金業務の入札をめぐる疑惑がますます深まってきた。入札調書で黒塗りにされているデロイト・トーマツ社の見積額のほうが、落札したサービスデザイン推進協議会よりも低かったと各メディアが報じている。

経産省は、「総合評価」で同協議会に決まったと言うが、「総合」の中身を詳細に説明しなければ理解は得られない。こと安倍政権において「総合」はクセモノである。

中小企業200万円、個人事業主100万円の持続化給付金。5月1日から申請がはじまり、これまでに申請のあった約206万件のうち約151万件に支給。給付済みの総額は2兆円を超えたという。第1次補正予算の2兆2,000億円では足りなくなるため、第2次補正に1兆9,400億円が計上されている。

しかし、スムーズに給付業務が進んでいるとはとても思えない。6月12日の衆院経済産業委員会で梶山経産相はこう述べた。

「5月1日から5月11日までに申請を受け付けたのが77万社です。うち72万社に振り込まれたが、まだ5万社は入金ができていない状況であります」

つまり5万社もが、1か月以上にわたり苦境にあえぎながら待ちぼうけを食らっている。「スピード重視」のスローガンが泣く状況だ。

デロイトだったらどうだったか、と思うのが人情だろう。兆円単位の救済金を配る大プロジェクトを委託するのに、企業評価が高く入札額が低いデロイトをあえて退け、サービスデザイン推進協議会を選んだ理由は、およそ察しはつくが、とても納得できるものではない。

野党議員が同協議会のオフィスを訪ねると無人で連絡がつかず、テレワーク中で不在という言い訳も、とってつけたよう。幽霊法人の嫌疑がかけられると、電通、パソナ、トランス・コスモスの3社の役員が協議会の共同代表理事となって記者会見し、釈明に大わらわ。

その翌日には5人のスタッフがオフィスでなにやら書類を作成しているような風景をメディアに撮影させたが、使っているパソコンの機種はバラバラで、どうやら個人の持ち込みらしい。案の定、そのまた翌日に野党議員が事務所を訪ねると、「もぬけの殻」。やっている風を装ってみても、何の役にも立たない。

769億円で委託された同協議会が749億円で電通に再委託。その差20億円のうち、15.55億円は、みずほ銀行への振込手数料という。そうだとして、あとの4.45億円は何なのか。スタッフ21人の人件費が1.18億円、払い出し作業(10名体制)が7,200万円などと説明する。1.18億円を何か月分の給料にあてるのか、年収並みの一人平均562万円というのは、どうみても高い。

振込手数料、人件費、払い出し作業経費を4.45億円から差し引くと、2億5,500万円が残る。実質的に同協議会を仕切っている業務執行理事、平川健司氏(元電通社員)はいくらの報酬をもらえるのだろうか。協議会の利益としていくら計上されるのだろうか。

ふつうの国民の目からは、同協議会は国から委託された仕事をほとんどそっくり電通に再委託したように見える。トンネルのような法人が受け取る金額としては、どこからどう見ても多すぎるのではないか。

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