プロフィールや投稿内容から特定される
隠しているはずのツイッターアカウントが発覚してしまう、「ユーザー名」以外の“3つのスキ”とはいったい何なのか?
前出の人事コンサルタントによれば、それは「ツイッターの表アカウントや、実名SNSで公開している情報」を起点とした、「プロフィール文」「投稿内容と時間帯」「アイコン画像や写真」における油断や気の緩みにあるという。
まず「実名で公開している情報」に関してだが、ツイッターの表アカウントはもちろんのこと、LinkedInやFacebookなど実名を前提にしているSNSの利用は、常に「裏アカウント」発覚の危険をともなう。投稿内容は真面目なものであっても、意識しないうちに細部にわたって数多くの情報を晒してしまっていることが多いのだ。
たとえば、ツイッターで「千葉/20代/就活中/デザイナー志望/代理店インターン/アメリカ留学/立ち飲み/食べ歩き」といった形式の自己紹介をよく見かけるが、実名SNSと匿名SNSで、このプロフィールを使い回している人は意外に多い。丸々コピペは論外としても、興味関心が少し特殊な組み合わせになっている場合、それを手がかりに裏アカウントが特定されてしまう。
さらに、投稿内容にも注意が必要だ。たとえユーザー名やプロフィールを巧妙に隠蔽していたとしても、「きょうは採用面接で六本木に行った」とか「最終面接では事業部長が出てきた。威圧感があって好きになれない人だった」などの具体的なツイートは危ない。同様に、「インターン3日目」「きょうは大嫌いだった部長の送別会」といった内容も避けるべきだという。
「自分の身の回り、特に会社関連で起こったイベントをリアルタイムでツイートするのは、企業側に『絞り込み検索条件』を与えているのと同じ。自分のアカウントを見つけてくれと言っているようなものです」(前出・人事コンサルタント)
アイコン画像や写真からのアカウント特定も
SNSに投稿する時間帯にも要注意だ。大学の講義中や前職の就業時間中と思われる時間帯に頻繁にツイートしていれば、それだけで社会人としての資質を疑われ、危険人物の烙印を押されてしまう。
さらに、盲点になりやすいのがアイコン画像だ。複数のSNSで同一アイコンを使い回している場合、文字列からは特定できなくても、画像検索を用いてアカウントを特定される危険性が高まる。
仮に画像検索をくぐり抜けたとしても、ある時間帯のツイートを総当たりでチェックされるなどした場合に、アイコン画像が文字通り個人特定の“目印”となるケースもあるという。
アイコン画像すら危険ということは、表アカウントと裏アカウントに同じ写真を投稿するなどもってのほかということになる。すでに表アカウントを把握されている場合、“攻撃者”がその気になれば、自撮りはもちろん料理から風景まで、公開状態にあるすべての写真に関して、他のアカウントで同じものが使用されていないか、しらみつぶしにチェックされることもあり得るわけだ。