初めてマンションを購入するとなった時、立地や住環境、災害リスクや資産価値などを気にかけるのは当然ですが、「マンション管理」についての情報を事細かに調べる方はあまり多くないようです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』でマンション管理士の廣田信子さんが取り上げているのは、公益財団法人 マンション管理センターが作成した「買う前に知っておくマンション管理の基礎知識」というパンフレット。廣田さんは記事中、区分所有者になるなら必読のパンフレットの内容を紹介しています。
「買う前に知っておくマンション管理の基礎知識」ができました
こんにちは!廣田信子です。
(公財)マンション管理センターが、新たにマンション購入を予定している方向けのパンフレットを作成しました。
マンションを購入する前に、マンション管理について基礎的な知識を持っていただこうという趣旨です。
「買う前に知っておくマンション管理の基礎知識」は、下記にあります。
● パンフレット「買う前に知っておくマンション管理の基礎知識」(PDFファイル)
せっかくいいものができましたが、果たして、新築、既存に関わらず、マンション購入を検討中の方が、マンション管理センターのHPを見て、このパンフレットにたどり着いてくれるかな…というのが悩みです。
下記のような区分所有者になる方には知っておいてもらいたいことが分かりやすく書かれています(以下項目は、廣田セレクトです)。
- 専有部分と共用部分の区分
- 総会に出席できるのは区分所有者の権利であること
- 総会の多数決で決まったことは納得いかなくても従わなければならないこと
- 規約や細則で決められていることと遵守義務
- 理事、監事、組合員、それぞれの役割
- 管理会社との好ましい関係
- 近隣トラブル対応は基本管理委託契約外であること
- 購入時に修繕積立金が安ければいいというものではないこと
- 専用使用権がある部分とその管理方法
- マンションのライフサイクル
- 適切に管理することは所有者の責任であること
- 高経年マンションでは、建替えや敷地売却も選択肢となること
- 新築マンション購入時の注意事項
- 既存マンション購入時の注意事項
- マンション管理に関して知っておきたいことのチェックリスト
私としては、購入予定者だけでなく、
- 購入して入居してきた新区分所有者
- 一般の組合員
にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。無料でダウンロードできるようになっていますので、ぜひ、いろいろなシーンで活用してください。郵送料自己負担のみで、原則4部までなら郵送も可能です。
私としては、管理組合としての活用方法もあると思います。
- 高経年マンションが将来の方向性を検討し始める時、ベースを共有するために組合員全員に配る
- マンション売却予定者又はその不動産仲介会社に、新購入予定者に事前に渡してもらうようにする
- 新入居の挨拶にこられた新組合員に手渡す
役員等一部の人だけでなく、すべての組合員の意識が少し上がることは、とても重要なことなので、いろいろな活用方法を工夫していただければと思います。
もちろん、本来の目的のため…も重要なので、知り合いにマンション購入予定者の方がいたら、読むことを勧めてくださいね。
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