関東では昨年より2週間も早く梅雨が明け、すぐに猛暑がやってきました。エアコンの利用はもちろん重要ですが、エアコンが利いた部屋でも熱中症の危険はあるようで、特に高齢者の方は注意が必要です。今回のメルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』では、著者で鍼灸師ののぶ先生が、「屋内熱中症」になってしまう原因と3つの基本的な予防法を教えてくれます。
屋内熱中症
【注意したい屋内熱中症】
梅雨も終わり湿度と気温の上昇で熱中症には気を付けておきたいころですね。炎天下じゃなくても熱中症はおこります。特にこれから気を付けておきたいのが、屋内での熱中症。エアコンを利かせた部屋でも熱中症になるにはカラクリがあります。
【屋内熱中症になりやすい仕組み】
エアコンの効いた部屋で過ごしていて熱中症になる。特に高齢者に多いといわれる熱中症のタイプですね。
- 強い日差し
- 高い気温
- 地面からの照り返し
屋外ではこんな熱源にカラダがさらされ続けて熱中症になる。屋内ではどうかといえば、この地面からの照り返しと同じ熱源で熱中症になるわけです。いわゆる「輻射熱(ふくしゃねつ)」というやつ。強い日差しで家屋が温まると屋根や壁から遠赤外線の熱が室内で過ごす人のカラダを温めてしまいます。
エアコンが効いているので毛穴が閉まって汗をかけない。発汗による体温調整ができないまま、輻射熱で体内に熱がこもっていく。加えて屋内でジッと過ごしていると血流が停滞して体内に熱がこもりやすい状態が続く。こうした日が連日続くと、ある日臨界点を超えた体が熱中症症状を引き起こすわけです。
【一気に進むわけじゃない】
屋内熱中症は日々積み重ねてきた体内にこもる熱が、体力のキャパを超えたところで発症します。毎日体にこもる熱を排除して、疲労を回復させ続けることが必要。
- 頻繁な水分補給
- 適度な運動
- しっかり睡眠
これを続けることで、体内に熱がこもっても一晩寝れば体内の熱をリセットできます。梅雨明けを迎えこれからますます暑くなります。すでに夏バテした体の人も多いこの頃。疲れた体では体温調整をかなえるだけの体力が残らない。ぜひぜひ積極的な回復時間と機会を作るように工夫してみてください。お大事に。
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