クリスマスの時期だから知っておきたい、子供に与えるおもちゃの選び方

 

まず先に、あまり適切でないおもちゃについて説明します。一言で言ってしまえば、「使い方・遊び方が決まっているもの」ということに
なります。

私が最近見かけたものから例を挙げれば、鍵と鍵穴、受話器と受話器を置く場所などの21組のパーツが何組かセットになっている玩具(「おうちごっこセット」とでも呼ぶのでしょうか)などが当てはまります(この玩具はあくまでも一例です。特定の製品を悪くお伝えする意図ではないことをご理解ください)。

ただこれらの「使い方が決まっているもの」も、それ自体は何も悪くはありません。問題なのは、「一見してどのパーツでどのように遊ぶように作ってあるのか
わかりやすい」という特徴があることによって、

1.子どもが、規定の遊び方とは異なる扱いをしていると、周囲(大人や他の子)が「違うよ、そうやるんじゃないよ」と言ってしまいやすい(口を挟みたい衝動が起きやすい)=本人としては創造力全開でオリジナルの遊びを展開しているところをジャマされる、という経験が起きやすい

2.他人から「正しい遊び方」を教わったり指摘されたり、自分で「期待されている使い方」に気がついたりすることで、自分勝手な使い方を考えて実践しようという意欲が湧きにくくなる

12.→創造性・好奇心などの資質の発揮・発展が妨げられてしまう

こういったプロセスに陥ってしまいやすいというのが、「適切でない」理由です。

もちろんこのプロセスは、「そうなりやすい」だけの話なので、意思を強く持って注意深くしていれば、特に問題は起きないかも知れません。でもまあ、そんな苦労をして事なきを得るよりは、はじめから適切なおもちゃを選んで気楽に遊べるに越したことはありませんよね。

ちなみにこの観点からは、ゲーム機も同じく「遊び方が決まっているおもちゃ」と言えます。特に、規定外の使い方をさせてもらいにくいという要素が非常に強い品物です。

子どもがWiiを工作の部品にしてテープやボンドをつけているところ、DSを手に「これ、お船なんだよ!」と言いながら浴室に駆け込むところなどを想像すれば、「規定外の遊び方をさせてもらいにくい」ことがわかると思います。

一方でその場面を放置して高価な製品を壊すがままにさせることが良い接し方というわけでもなく、結局のところ「小さい子には向かない」ということ。

ゲーム機についての議論にはここでは深入りしませんが、私の考えは「一定の年齢(個人差があるが概ね67歳)以降になってから、興味があれば適度に楽しめば良い」であり、小さい子のプレゼントにはお奨めしません。

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