賃金が上がれば、年金も上がる
今回は、コロナ禍で現役世代の賃金が減ったことによって、高齢者の年金も減ってしまったということになります。
どうしても「2023年というのは、値上げラッシュで、物価がどんどん上がっているのにどうして?」と思いがちですが、昨年の数値を参考にしての改定なので、タイムラグが出ているのです。
「このまま、どんどん年金が減ってしまうのでは?」と心配している人が、そうではありません。
断定はできませんが、来年は物価が上昇して、新型コロナの影響も少なくなれば賃金も上昇して、年金の支給額も増額するのではないかと思います。
高齢者で年金暮らしの人の影響も大きいと思いますが、新型コロナの影響で現役世代の賃金も下がっています。高齢者の暮らしもそうですが、同じように現役世代の暮らしも苦しいのです。
裏を返せば、現役世代の給与がどんどん上がれば、高齢者の年金支給額も増えるということです。
短期的な政策は世代間バランスに悪影響が
高齢者への負担感があると言うことで、2022年3月に政府・与党が高齢者向けに5,000円の給付金を検討はしたものの断念しました。野党は、物価高の中での年金の減額に対して批判を強めています。
しかし、高齢者だけ給付金を出すなどという短期的な理由での政策は、いずれ世代間の格差に悪影響を与えることになってしまうのではという懸念もあります。
年金の問題というのは、100年という長期的なプランに基づいて設計されています。
たとえば、マクロ経済スライドという制度は、100年ぐらいの収入を基に支給額の調整をしているのです。マクロ経済スライドが速やかに実行されないと、そのツケは、将来の現役世代やその子どもたちに回されることになります。
ですから、物価高などへの足元の対策は、本当に困っている人へ直接届く施策を中心に検討すべきものだと思います。