飲食店の存在意義を変える仕組み
グリスシールド(GS)の効果とは以下のようなことが挙げられる。
- 従業員の作業環境を改善する
- お客様主体のレイアウトを描く
- グリストラップ清掃費を削減する
- 床上げをしないことで店舗の工期を短縮し工事費を削減する
- これまで出店をあきらめていたところでも出店が可能になる
さらに、採れた油を石鹸に変えるというSDGsにも貢献する。
そしてこれらの効果とは、店舗設計、設備、建築、デザイン、そして労務といった店舗づくりから運営のあらゆる部門の歯車が合致して可能となる。
サイゼリヤでは、まず一都三県600店舗のうち150店舗でGSを導入することになり、来期から年間40店舗の新規出店店舗でGSに加えフリーフラット厨房を導入していく。

グリスシールドとフリーフラット厨房を導入したサイゼリヤ。最寄り駅から2㎞離れたずばり住宅街で元コンビニを飲食店に変えている

元コンビニのこの店では店頭に冷凍ケースや物販コーナーをつくってサイゼリヤで使用している商品を販売している
CSsTの設立がリリースされてにわかに外食企業各社からの問い合わせが増えてきた。プロジェクト推進部の藤田氏は「外食産業のたくさんの人たちがグリストラップのことで悩んでいたのだと実感しています」と語る。同社が推進していく事業は、飲食業の労働環境を改善していくだけではなく、「より快適な店舗デザインを可能にする」「会社のあらゆる部門が連携する」ということから、飲食店、飲食業の存在意義を抜本的に転換させるものと言えるだろう。
image by: 千葉哲幸
協力:株式会社サイゼリヤ , 株式会社ハイサーブウエノ , 株式会社CSsT