「親ガチャ」って本当にあるの?遺伝と教育が子に与える影響は

A human hand in a turquoise sweater is twisting a blue gashapon machine to release a figure. In Japan, it is considered as one of the most well liked risks.
 

遺伝子の塩基配列を全部読み解くゲノムワイド関連解析(GWAS:Genome Wide Association Study)から算出されるポリジェニックスコアによって、一人ひとりの知能の遺伝的素質を描くことができるようになりました

親ガチャはまず遺伝ガチャで、親による環境ガチャの影響は限定的、むしろ誰のせいにもできない予測すらできない偶然の状況との出会いこそが、環境ガチャの本質である

一卵性双生児のペアは二卵性双生児のペアよりも、似たような子を友達として選ぶケースが多い

両親共に知能が平均よりもずっと高かった場合、子どもの知能の平均は両親の中間より、集団全体の平均に近づく確率が高くなります。これは逆もしかりで、両親ともに知能が平均よりもずっと低い場合にも、子どもの知能は両親の中間より平均に近づきます

その人が自分で作る環境、自ずと呼び寄せてしまう環境には、その人の遺伝的素質が多かれ少なかれ反映されるので、環境は純粋に環境の影響とは言えない

「才能のある人」に見られる3つの条件
1.特定の領域に対してフィット
2.学習曲線が急上昇のカーブを描く
3.十分な環境が与えられている

子ども自身が「もう勉強したくない」と強いストレスを感じているのであれば、勉強の内容と遺伝的素質がマッチしていない可能性があります

学校の先生についてではなく、「師匠」がもしかすると能力にかなりの影響を与えているかもしれない

何らかの形で「本物」に触れる機会があることは、能力の発現にポジティブな影響がありそうです

これまでの研究で、子どもの知能や学力に効果がありそうな要因を2つ挙げることができます。それは「静かで落ち着いた雰囲気の中で、きちんとした生活をさせること」と「本の読み聞かせをすること」です

教育に関する意見が、どの程度エビデンスに基づくものなのか、わかりにくい部分もありましたが、習い事や学校が擬似的な環境に過ぎないということや、子どもに本物に触れさせることなど、現在の教育に欠如している考え方がいくつも示されており、勉強になりました。

「『才能のある人』に見られる3つの条件」は、ぜひ読んでおくといいでしょう。

これは、おすすめの一冊です。

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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