「大雪のEV車は命に関わる」を再確認?日本人がガソリン車を買いたくなる理由

2022.12.20
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by たいらひとし
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23日の夜から25日のクリスマスには寒波が襲うという日本列島。19日も、新潟県柏崎市の国道8号で「大雪」による22kmもの渋滞が報告された。そこで心配になるのが「大雪の中のEV車の安全性」だ。ネット上には「冬のEV車は死ぬ」という極論もあれば、「年々改良されているEVは安全」という声もある。一体どっちが本当なのか? ひとつひとつ検証していこう。

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雪国でEV車は使えない? 実際にEV車に乗る人の意見は?

雪国スウェーデンに移住し、EV「HONDA e」が愛車というYouTuber「スウェーデン移住チャンネル」さんが、「電気自動車の落とし穴」について紹介している。

移住チャンネルさんによると、最大の落とし穴は「カタログに表示されている走行距離と実際の距離との乖離」だという。

市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード「WLTCモード」では259kmだが、100%充電された状態で表示されたのは126kmという距離。エアコンのヒーターをオンした状態で暖房のスイッチを切ると、192kmになる。それでもカタログの値よりかなり低いが、それは外気温が-3℃だからだった。

EVでは、冷えれば冷えるほどリチウムイオンバッテリーの性能が低下するので、バッテリーの消耗も激しくなる。これがまだ-3℃だからいいが、さらに冷え込むともっとEV車のバッテリーの消耗は激しくなる。

移住チャンネルさんは、EV車を購入するときには「住んでいる地域が冬場どれだけ冷えるか」、「その気温によってどれだけ走行距離が下がるか」を把握しておくべきだと訴えていた。 

「EV車は安全だ 」「いやガソリン車の方が安全」意見が真っ二つ

ネット上の「反EV派」の意見では、「ガソリン車はエンジンの排熱を暖房に利用できるが、EV車は再利用するための熱源がないのでより電力が必要になる」「ガソリン車の場合は自衛隊が出動し、ガソリンを配布することでガス欠を回避することができる」というものがあった。たしかに、現在バッテリー切れになったEV車は全てレッカー車で運ぶことになる。

大雪で大渋滞となった国道8号線では、約800台もの自動車が渋滞に巻き込まれたと確認されているが、もし800台全てがEV車になっていたら、充電用のバッテリーもレッカー車も間に合わず、反EV派からは「凍死者が出る可能性が高い」という意見が多く出ている。

モータリングライターの藤田竜太氏の記事によると、最新のEVはヒートポンプ方式の暖房になっているので、電費は大幅に改善されているという。

この記事では、JAFが日産のリーフを使っておこなったテストで、バッテリー残量70%からスタートし、外気温-8.1℃でエアコンを25℃に設定したところ、約10時間弱で残量10%になったという。

藤田氏は、リーフより性能がアップした「リーフe+」であれば、

「満充電ならヒーターを入れっぱなしでも60時間、バッテリー残量が半分でも30時間はヒーターを使い続けることが出来る」

と言い、さらにEV車なら車のスイッチを切り、

「ヒートシーターだけなら100Wぐらいしか使わないので、バッテリー残量が30kWhだとしても300時間、ハンドルヒーターその他と合せ200W消費しても、150時間は耐えられる」

と語っている。

たしかに、ガソリン車でガスを排気するマフラーが雪に埋まると一酸化炭素中毒になる危険があり、ネットには「ガソリン車の方が危ない」という意見もあるにはある。

しかし、「EVの方が安全」という意見には少し無理がある。

ネット上には、「大雪のときEVでバッテリー切れが起きると、渋滞の解消は不可能になり、死者さえも出てしまう」「これからカーボンニュートラルで全車EVとか考え直した方がいい」「雪が降る地域でのEV車は危険ですね」といった意見が大多数を占めているようだ。

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