改造内閣の目玉
はっきり言って、改造内閣の目玉は「ない」といえます。
現在の与党の中には、「支持率が危険水域(内閣支持率が30%以下が危険水域といわれている)に近くなった岸田内閣と一緒に沈没したくない」というようなことを言う人も少なくありません。
今後首相を目指したり、あるいは大臣を目指すような議員は、「泥船に乗りたくない」と、かちかちやまの狸のような話を題材に、そのようなことを言います。
要するに閣僚就任を依頼しても断るというような人が少なくないということになるでしょう。
同時に、過去に疑惑のあった人などは、やはり大臣になりたくないということになります。
上記にある、各大臣や政務官の辞任に関して、岸田首相は、本来は閣僚のトップとして、また任命した首相として、それらをかばい、守らなければなりません。
通常は首相がマスコミの矢面に立ち、また、国民にしっかりと説明留守形で、疑惑といわれた閣僚を守るのが普通で、その首相に迷惑をかけることができないとして疑惑の本人が辞表を書くというのが「現場」です。
それでも政権構想や内閣としての氏名などがあり、「他に代えがたい人材」として大臣を依頼しているのですから、何度かは慰留するのが普通でしょう。
しかし、上記の辞任は、ほとんど首相が更迭し、または罷免に近い形で辞任させているのが現状です。
ある意味で「内閣全般がマスコミに攻撃などに弱いので、トカゲのしっぽ切りのように、臭い物に蓋をする科のごとく更迭していった」という感じになります。
そのうえ、秋本議員の贈収賄などの刑事事件に関しては、さすがにかばいきることはできないかもしれませんが、杉田政務官や荒井秘書官の内容などは「本人の意思と、仕事を使い分けていればよいだけの話で、本人が個人的にどのように思っていてもそこは思想の自由」でしかないということになります。
同時に、それは「思想の自由」で「憲法によって認められた人権」であるにもかかわらず、それを更迭するというのは、岸田首相に守る意思がないということになります。
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