国民の大半が2回目のワクチン接種を終えたイスラエルやシンガポールなどで、新規感染者・重篤者が急増。3回目の追加接種を進めている。日本でも3回目の接種を視野に入れる必要がありそうだ。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
イスラエル「ワクチン接種済み78%」なのに重症者続出?
ワクチンを2度接種したからといって、安心できないことが明らかになってきた。
7月4日の時点で国民の78%が接種を終え、世界でも最も感染予防が進んでいると見られていたイスラエル。7月から8月第1週にかけて、コロナの重篤患者が急拡大しているからだ。
そのため、アメリカのCDC(疾病予防管理センター)では、国民に対して「イスラエルへの渡航禁止」を発令することになったほどである。
イスラエル保健省は「ファイザーのワクチンの予防効果は39%に低下している」と公表。
同国のハビブ医師は「入院患者が急増している。90%の入院患者は2度のワクチン接種を済ませていた。今やワクチンの効果は無いに等しい。重傷者患者への十分な対応ができなくなりつつある」と述べている。
実に由々しい事態と言えるだろう。
一部の専門家に言わせれば、ワクチンによって免疫力が低下すると同時に、ウイルスが進化し、より感染力が強くなったとも判断されるという。
シンガポールやオーストラリアでも同じ傾向か
実は、他のワクチン接種率の高い国々でも、同様の問題が発生している。
例えば、シンガポールでは新規感染者の75%と、重篤な入院患者の35%は、2度のワクチン接種を終えた人々だという。
最も驚くべきは、ジブラルタルのケースだろう。同国では国民の99%が2度の接種を完了している。ワクチン接種の優等生といっても過言ではない。そんなジブラルタルでは、このところ連日、感染者の数が2,500%も急増しているという。
オーストラリアのシドニーの場合でも、7月末の時点で入院患者のほぼ100%は2度のワクチン接種を済ませていた。
Next: イスラエル首相「2回接種ではダメ。3回でも4回でも接種回数を増やせ」