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次々と摘発「給付金詐欺」の残虐さ。本当の弱者がセーフティネットを奪われていく=鈴木傾城

「働きたくない」「もらえるものは騙してでももらえばいい」と考えて持続化給付金や生活保護などを不正受給する人が、次々と摘発されている。これからもそんな事件が大量に出てくると、これらのセーフティーネットは最終的に崩壊してしまい、本当の弱者が苦しむことになる。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

【関連】日本国民はまるで政府のATM。給料の半分近くを税金と社会保険料で毟り取り、30年の失政のツケを私たちに払わせている=鈴木傾城

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。

「持続化給付金」や「生活保護」を悪用する人たち

ここのところ、新型コロナウイルスの持続化給付金を不正に受け取った人間たちが次々と摘発されている。

この「持続化給付金」というのは、コロナ禍の中で経済的に困窮しつつあった中小企業や個人事業主に対して事業を継続できるように、日本政府が現金を給付する制度であった。中小企業は200万円、個人事業主は100万円を受け取ることができた。

これを、普通のサラリーマンや国税局の職員までが個人事業主に成りすまして100万円を詐取して、これが今になって次々と発覚して逮捕につながっている。国税局の職員は自ら10代から20代の若者に「給付金を投資すれば儲かる」と言って、代理で申請していたほど悪質であった。

これとは別に、生活保護を不正受給していた人たちの事件も相変わらず続いている。最近では生活保護を受けてホストクラブで金をばらまいていた女性がいたことも発覚して「国民の税金を何だと思っているのか」と批判が湧き上がっている。

「持続化給付金」と「生活保護」は、共に一時的に困窮した人、図らずも経済的弱者になってしまった人、すぐに救済しないと生活基盤が崩壊してしまう人、場合によっては命に関わるほど経済危機に陥る人を助けるための、とても大切なセーフティーネットである。

人は誰でも不運な状況に陥ることがある。環境の悪さや、不運で、どうにもならないこともある。怪我や病気でいかんともしがたい状況になることも珍しくない。

人生は良い時もあれば悪い時もあるのだ。どうしても力が及ばない時もある。時にはどん底に落ちて、自立すらも難しくなるような状況に落ちることさえもある。

そんな時は、まわりが察して支援したり、国が自立できるように保護する。こうしたセーフティーネットは絶対に必要であるし、それは充実させるに越したことはない。

しかし、こうした「持続化給付金」や「生活保護」を悪用する人たちが出てくると、どうなるのか……。

Next: 自助が前提に。「弱者なりすまし」をする悪人の罪は非常に重い

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