短期 vs 長期
<労力面>
短期投資は一見すると簡単に見えるかもしれませんが、勝ち続けようとするならそう簡単ではありません。勝ち続けるためには様々な要因を考慮し、戦略をアップデートし続ける必要があります。
世界の情勢や株価の動きに対する予測や企業ごとの投資判断、資金の使い方など、常に意識を傾けて動かなければなりません。
さらに今では人間だけでなく、システムトレードやAIも参入し、ますます複雑化しています。
ラッキーで勝つこともありますが、確度高く勝ち続けることは決して簡単ではなく、大変な作業をずっと続けていかなければなりません。
もちろん長期投資も簡単ではなく、企業分析や経営学の勉強などを行う必要がありますが、一度投資する企業を決めたら、あとは待つだけということになります。
長い期間にならないと結果は出ないですし、その間の株価変動を見ても無意味ということになります。
また、本当に強い企業であるなら、その強さはそれほど変化するものではありません。
むしろ、強さを増していく傾向があります。
本当に良い企業を見つけてしまえば放っておくだけということになりますし、放っている間にも利益をもたらしてくれます。
短期投資だと常に株価と闘っていく必要があるので、いつまでも投資から離れられなくなってしまいます。
<リスク面>
短期投資がリスクが高いと一概に言えることはなく、例えば分散投資という方法もあります。
しかし、短期投資では常に株価を見ておく必要があり、分散投資すればするほど見るものが増えてしまうことになってしまいます。
そのため、短期投資家は少数の銘柄で勝負せざるを得ず、もちろん勝ち続けられれば大きく利益をあげることができますが、負けると大きく資産を減らすことになってしまいます。
この、分散投資の難しさが短期投資のリスクと言えるでしょう。
一方で長期投資は分散しやすいとされます。
複数の銘柄に投資することで、個々の企業で良し悪しがあったとしても、全体のポートフォリオが安定しやすくなります。
<複利>
短期投資においては、短い期間で大きく資産を増やすことも可能です。
少ない資金をすぐに増やしたいとか、ゼロになるリスクを負っても短期で結果が欲しいという方はチャレンジしても良いと思います。
ただし、一度成功してもその次に勝てるかは不確かであり、勝ち続けるには相当な努力が必要です。
多くの場合は勝ったり負けたりを繰り返し、厳しくなって投資を辞めてしまうケースも非常に多いです。
辞めてしまうと当然、複利の効果は享受できません。
一方で長期投資は福利の効果が大きく、配当を再投資する複利効果もありますし、企業が利益を投資にまわしてさらに利益を増やすという複利効果もあります。
それによって、時間の経過とともに右肩上がりに資産が増えていくというのが長期投資の特徴です。